昔は、朝からヨイショヨイショ畳を外に出し陽にさらしパンパン叩いた。たしかBHCだったと思うが粉末の殺虫剤を古新聞紙の上に散布して畳を入れた。障子の張り替えや襖の張り替えは、枠に糊を塗り障子紙や襖紙を張った上に水を口に含んでプウッと障子に吹きつけた。障子は時間が経つパリっとなった。それが面白かった。
「お父さん、年越し蕎麦は買わなくていいよ」。賢妻が言う。「おばあちゃんが生蕎麦を送ってくれるから」と。それはありがたい。が、年を越せない人もたくさんいる。悲しいかな。生きていく最低条件の衣・食・住を満たせない「ホームレス」(家なき人)の人々がいる。この「家なき人びと」をウメダやナンバで見てきた。が、ぼくは西成区のドヤ街で身を潜めて暮らしていた女性をインタビューした以外に底辺に生きる人の肉声を聞いたことがない。
この人たちに越年の用意はあるのだろうか。一昨年まで千里南公園にボストンバッグひとつで暮らしていたぼくよりずうっと若そうな小柄な男性を近頃見かけない。その男性、散髪にも行けないのだろう、いつも髪をゴムかヒモで束ねていた。どこに行ったのだろう。(写真上=ハボタンとナデシコ、下=千里南公園の「燈籠」ーいたずらでチンが折られてない)
あの人もこの人も亡き年用意 愚老
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ノーやん
fm
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