ノーやん日記パート2

漱石の「こころ」とルポ「労働と戦争」の奇妙な回路

画像
画像
 晴れ。きょうも梅雨晴れ間。小森陽一さんの「13歳からの夏目漱石」と島本慈子さんの「労働と戦争」を読み終わる。前著は、複雑系向きと書いたが、その講義をすいすい吸収し感想文を書いた生徒に脱帽した。「なるほど、そう読み取るべきなのか」。陸軍大将乃木希典のことなどまったく関心がなかったが、乃木希典が院長を務めた学習院で、夏目漱石が「私の個人主義」と題して学習院にけんかを売るような講演をしたというくだりに驚いた。知らなった。

 漱石は、上流社会の子弟が入学する学習院は「権力」「金力」の学校だと看破し、そこに「個人の自由」と対立する軍国主義の「大日本帝国」システムがあると批判した、と。小森先生は説く。「こころ」は読んだが「何が言いたいのかよう分からんかった」。それが以前の愚老の読後感だった。

 島本さんのルポ「労働と戦争」は、沖縄伊良部島の下地島空港の軍事使用をめぐる話で終わっている。「戦争と平和」を考えさせられる好著だった。両著は、ぼくの思考回路では当初、バラバラだったが不思議なことに繋がっていた。「戦争と軍国主義」「個人主義と平和」「生活と環境」。それをつなぐキイワードは「日本国憲法第九条」かな。

 お昼は、いのちの糧を買い漁りに。要するにパンや麺や牛乳や野菜など。南北走る自転車は便利やな。昼下がり、千里中央のスーパー前で「共謀罪を廃案にしよう」と、まちの爺婆らと市会議員で宣伝した。まあまあの反応だった。イギリスでは総選挙で与党保守党が過半数割れしたというニュース。アメリカは、ロシアゲートをめぐるニュース。中国で広がっている乗り捨て自転車のニュースにも注目。写真は、上下とも桃山公園の花壇。マツバボタンやトレニアなど。
          「共謀罪」を廃案にせよ梅雨晴れ間 昇龍子

 

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}漱石のことよくご存じで。ラスキンやモリスら資本主義社会を批判したインテリ層の影響とは。博識なFMさんのご教示、ありがとうございます。
fm
イギリス留学した漱石にラスキンやモリスの思想がえいきょうしたのではと思ったりします。漱石はラスキンが支持したラフェル前派に感銘を受けていましたが。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「インポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事