元経産大臣の姿が消えたら、TPPもあまり話題にならなくなりました。
どちらの大統領候補もTPPには反対のようですから、このまま瓦解。
自由貿易から不自由貿易へ逆戻りするのでしょうか。
市場での自由競争は、経済社会の発展を促す面があります。
これども、ものごと行き着くところまで行くと揺り戻しが来る・・・もう、そういう時代なのでしょうか。
人と人、国と国との間で、勝ち組・負け組の色分けができて、その差がなかなか埋まりません。
もともと、競争というものがキライな性格です。
子どもの頃からそうで、思春期過ぎるころには、人は人、自分は自分とはっきり自覚?
勉強でもスポーツでも何でも、敵わない奴にはどう頑張っても敵いません。
それをいちいち負けた、クヤシイと言っていても、疲れるだけ。
たとえ目の前の誰かに勝ったところで、敵わないやつは世間にゴマンといるでしょう。
勝ち続けることなんかできっこない、と若くして悟って?しまったのです。
幸いなことに、わたしが働いた時代は高度成長の時代。
競争にあくせずとも、地道に働いていればそこそこの暮らしはできました。
が、それもバブルがはじけるまでのこと。その後に社会に出た人はほんとにタイヘンでしょう。
国は何でもかんでも自己責任にしてしまいます。
負け組になるのは、お前の努力が足りないからだ。
というわけで、他人との競争に自分を駆り立てていかなければ敗者の道しかない。
そんな社会で幸せになれる人は、それこそ1割にも満たないでしょう。
かつて、額に汗して働く、という言葉がありましたが、それはもう完全に死語。
金を右から左へ動かすだけで儲けられるなら、額に汗して働くなんてバカなこと。
労せずして金儲け出来れば、人間の価値観は狂ってきます。
価値観が狂えば、大事な選択をするときの判断も狂いかねません。
今は、そんな人間の価値観の大きな揺り戻しの時代なのでしょうか。