どのくらい前からでしょうか。
再就職などでパソコンスキルが必要、と言われて受講する人が増えてきました。
ハローワークなどでもそう言われるようです。
様々な仕事がありますから、必ずしもパソコンを必要としない仕事もあるとは思うのですが。
また、パソコンスキルといっても、キーボードからデータ入力ができる程度でよい。
そのくらいで済む職場もけっこうあると思います。
もともとコンピュータを企業で使う目的は業務の効率化。
仕事の手順を標準化してコンピュータで処理すれば、仕事が画一化、規格化されます。
そうすれば、専門の業務知識を持たなくても仕事ができるようになります。
ただ、業務の効率化が、仕事の喜びや幸せ感につながっているのかどうか。
もし、それができていないとすれば、単に経済合理性が進んでいるだけとも思われます。
仕事を効率化するはずが、人間のほうを効率化しているだけのような気もします。
ひところよく言われたマニュアル人間も、そのあたりのことを危惧して生まれた言葉なのでしょう。
多数のマニュアル人間かと少数の非マニュアル人間・・・2極分化も進んでいるような気がします。
いいかえると従属人間と主体人間・・・どちらがいいとか悪いとか区分する気はありませんが。
ただ、マニュアル従属人間が、仕事の達成感、充実感をどう思っているかは気になるところです。
新しい思いつきも工夫も、その結果としての喜びも幸せも数値化はできないものです。
もともとアナログな人間の感覚、感受性を磨くことに、コンピュータはどれだけ寄与できるのか。
いまも心の底に引っかかっている疑問です。