(た)のShorinjiKempo備忘録

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

送巻天秤

2024年12月02日 | 柔法
備忘録、という事で今まで少林寺拳法(以下SKと略す)について考えてきた事を、自分がボケる前に記しておこうと思うのですが、ブログの説明に書いてある通り、

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

SKの技について考察はするのですが、もし本部の公式見解と矛盾していたら、私の方が間違っていると考えて頂いて差し支えありません。個人の備忘録ですから。。

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送巻天秤は逆小手(5級科目)・片手送小手(4級科目)に続く龍華拳の法形で、送小手の変化技です。送小手を逃れようとする攻者の変化に対して、独特の体捌きを駆使して変化し制圧する技法なので龍華拳・送小手のグループに編入されている訳ですが、腕を固めて動けなくするという点で、金剛拳に編入されてもおかしくない固め技です。

まず巻天秤という技法の形を正しく理解する事が大切なのですが、今回は一般的な方法について述べたいと思います。

送巻天秤は、攻者の外手首・順の掴みに対して守者が片手送小手を試みた時、攻者が送小手から逃れようとして背中を向けて逃げた時に行なう変化技です。片手送小手の項で述べた通り、送小手は攻者の肩を送り上体を前傾させてこその技ですので、攻者が背中を向けつつ腕を伸ばして逃げるような形になったら、技は出来ません。

すかさず元々掴まれた方の手を作りから外し、その腕の脇で攻者の腕(肘関節)を挟み込むようにして極めます。この挟み込みが緩い者が非常に多く、挟みが緩いと攻者は抵抗できてしまうので制圧出来ません。我の脇に強く挟む事が、この技の大前提ですが、多くの場合は「強く打ち挟める位置に守者が踏み込めていない」事が原因になっていると思います。離れているから挟めないのです。

打ち挟む方の腕の<手>の用い方には幾つかバリエーションがあり、我の方が相対的に大柄で腕が余る時は、挟み手を手首を攻めている掛け手に下から被せます。それにより手首(大拳頭)への攻めを強く出来ます。逆に自分の方が相対的に小柄の場合は、挟む方の腕の手は、攻者の腕(手首辺り)に下から添えるだけでもOKです。先生によってはこの位置で攻者の腕(手首)を掴む(握る)先生もいます。
余り良くないと思うのは、挟む方の腕を立てて肘関節だけを攻者の腕に充て、我の肘尖で攻者の天秤の急所を攻めようとするやり方です。両手をバラバラにすると、挟んでいるつもりでも攻者の腕の固定が甘くなり、技が不安定になります。

2級科目送横天秤でも出てくる話ですが、巻天秤に捕った攻者をどちらに引き倒すか、その方向が重要です。巻天秤で打ち挟んだ瞬間は、送小手で言えば肩を送った瞬間にあたります。そこから攻者を前傾に崩さなければいけないのですが、それは巻天秤に捕った腕の肩を、斜め前方向引き込む様に崩すのがpointです。
巻天秤で天秤の急所を攻める動きが、その儘攻者の肩を引き落とす動きになるようにします。この「引き落とし」を正しい方向に出来ていないと、攻者には更に回転されたり、或いは逆回転されたして形が崩れてしまう事があるので注意です。

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なので送巻天秤の指導のpointは、①攻者の正しい変化(背中を向けて逃げようとする)、②巻天秤の正しい形(特に強く挟む事)、③引き落とす正しい方向(足の置き方[運歩・位置]がpoint) …というところでしょうか。


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