博多の聖福寺の住持を務めた仙義梵(1750-1837)。禅を書画の上に自由に表現できる人は他にいないと言われている。無形・無體・無相の世界、禅とは何かを端的に答えているという。
禅はインドで起こり、中国に伝わり、日本で禅文化として定着した。いまや、ZENは世界中に広がっている。
丸の内の出光美術館は昭和41年10月28日に開館したが、これは出光佐三のコレクションを陳列したものである。その数、国宝2件、重要文化財51件の計1万件である。出光佐三のコレクションはこの仙の作品を見つけたことから始まったという。いわゆる禅問答ともいうべきか。ここで彼の作品である「老人六歌仙」を紹介しよう。現物は出光美術館でご覧ください。
『しわがよる ほ黒が出ける 腰曲る 頭がはげる ひげ白くなる 手は振う 足はよろつく 歯は抜ける 耳はきこえず 目はうとくなる。 身に添は頭巾、襟巻、杖、目鏡 たんぽ、おんじゃく、しゅぴん、孫子手。聞きたがる 死とむながる 淋しがる 心は曲る、欲深くなる。 くどくなる、気短になる、 愚ちになる 出しゃばりたがる、世話やきたがる。又しても同じ咄しに子を誉る 達者自まんに人はいやがる。古人の哥』
禅はインドで起こり、中国に伝わり、日本で禅文化として定着した。いまや、ZENは世界中に広がっている。
丸の内の出光美術館は昭和41年10月28日に開館したが、これは出光佐三のコレクションを陳列したものである。その数、国宝2件、重要文化財51件の計1万件である。出光佐三のコレクションはこの仙の作品を見つけたことから始まったという。いわゆる禅問答ともいうべきか。ここで彼の作品である「老人六歌仙」を紹介しよう。現物は出光美術館でご覧ください。
『しわがよる ほ黒が出ける 腰曲る 頭がはげる ひげ白くなる 手は振う 足はよろつく 歯は抜ける 耳はきこえず 目はうとくなる。 身に添は頭巾、襟巻、杖、目鏡 たんぽ、おんじゃく、しゅぴん、孫子手。聞きたがる 死とむながる 淋しがる 心は曲る、欲深くなる。 くどくなる、気短になる、 愚ちになる 出しゃばりたがる、世話やきたがる。又しても同じ咄しに子を誉る 達者自まんに人はいやがる。古人の哥』