畑の仲間と年齢軸

猫の額ほどの土地で野菜作りを楽しむ同好会。NHKの番組(月刊やさい通信)のスタッフが取材に来た。本音は飲み会。

仙の老人六歌仙

2009年08月27日 | 日記
博多の聖福寺の住持を務めた仙義梵(1750-1837)。禅を書画の上に自由に表現できる人は他にいないと言われている。無形・無體・無相の世界、禅とは何かを端的に答えているという。
禅はインドで起こり、中国に伝わり、日本で禅文化として定着した。いまや、ZENは世界中に広がっている。
丸の内の出光美術館は昭和41年10月28日に開館したが、これは出光佐三のコレクションを陳列したものである。その数、国宝2件、重要文化財51件の計1万件である。出光佐三のコレクションはこの仙の作品を見つけたことから始まったという。いわゆる禅問答ともいうべきか。ここで彼の作品である「老人六歌仙」を紹介しよう。現物は出光美術館でご覧ください。
『しわがよる ほ黒が出ける 腰曲る 頭がはげる ひげ白くなる 手は振う 足はよろつく 歯は抜ける 耳はきこえず 目はうとくなる。 身に添は頭巾、襟巻、杖、目鏡 たんぽ、おんじゃく、しゅぴん、孫子手。聞きたがる 死とむながる 淋しがる 心は曲る、欲深くなる。 くどくなる、気短になる、 愚ちになる 出しゃばりたがる、世話やきたがる。又しても同じ咄しに子を誉る 達者自まんに人はいやがる。古人の哥』

路地

2009年08月26日 | 日記
最近は家と家をつなぐ道を生活道路というそうだ。消防法で消防自動車が進入できる道幅と決められているが、古くからある道をそう簡単には拡幅できない。しかも道路には植木鉢を置いたりするものだからなおさら狭くなる。これがいいのだ。奥のほうに提灯でも下がっていると、つい行ってみたくなる。



ゴーヤ(にがうり)三昧

2009年08月23日 | 日記
自前のタネを使ったゴーヤ(にがうり)作りが4年目になる。最近は種を分けて下さいという方が増え、多めに作って分けてあげる。この種を使う前は、苗を買ってきて育てるのだが、毎回、細いのや小さいうちに赤くなって落ちてしまったりと、まともなのができず、苦労した。また、種苗店の苗は売りだすのが早すぎるために、その後の生育があまり良くない。とにかく気温が上がるのを待って、ポットなどに種を蒔き、定植したら水をたっぷり施す。主芽を早めに積み、枝を伸ばす。猫の額ほどの農地を囲む柵にゴーヤを作り、ゴーヤチャンプル、チップス、青汁、サラダなどにして毎日食している。最近はゴーヤを食べる家も増え、収穫物の処分も楽になった。
最近省エネということで朝顔やへちま、にがうりをネット栽培し、太陽光を遮って室内温度を下げる役所や学校などが増えてきた。昔のよしず張りの代りだ。にがうりは給食の食材としても使え、一挙両得だ。

ひねもすのたりのたりかな

2009年08月17日 | 日記
コンピュータグラフイックの技術が進歩し、映画でもテレビ番組でも実写とCGを組み合わせた映像が氾濫している。よくよく見ると画質が不安定な所もあるが、まず気がつかない。とくに現代人と恐竜を組み合わせた作品は数が多い。こんなテレビを見た子供たちはどう理解するのだろう。
話は変わるが、最近夜の水族館や動物園が解放され人気を博している。懐中電灯で水槽を照らし、魚の生態を観察する。動物園ではナイトスコープを使って夜行性のライオンやトラが活発に動き回る様子を見ることが出来る。
近くの公園でも、いつもは昼寝をしているカメが餌欲しさにまとわりつく。鯉が近づくとおどしている。カメも近くで見ると餌欲しさに必死になり、岩組みを登ろうともがく。渡り鳥の撮影のために鳥と数か月共存し、並行して撮影出来るまでに鳥を馴らしたという話を聞いたことがある。我が家の金魚やめだかの餌やりは朝の7時頃、ベランダに姿を見せると気違いのように暴れ餌を要求する。この時間外に顔を出しても知らん顔だ。CG映画に通う前に、身近な動物たちと接触してほしいものだ。<写真は江東区の清澄庭園、ここの亀は人懐こい>

気候に左右されない農業

2009年08月05日 | 日記
平成21年夏、日照不足や長雨の影響で農作物の不作が心配になってきた。6月にエルニーニョ現象で北半球で偏西風が強まり、太平洋高気圧が張り出してこない。7月は前線に向かって南から湿った空気が流れ込み、九州や中国地方で記録的な大雨となった。8月は北海道や東北で日照不足が予想される。
このように毎年気候に左右される農業の世界に、失業率が過去最高に迫る中での雇用の受け皿として若者が転職してきているが、儲かる農業にするためには長い時間を必要とする。その準備が出来ているのだろうか。東京商工リサーチの調査によると、農業関連法人が8年の間に37も倒産しているという。気候に対応できる農業技術の開発と気候をコントロールできる野菜工場の建設が必要だ。
北海道にある産業技術総合研究所ではいちごやたばこを利用して遺伝子組み換えを行い、医薬製剤の原料を作る研究を行っている。「インタフェロン発現イチゴ」とか「抗体発現タバコ」といったものである。東大農学部では植物の水分補給の実態を研究し、砂漠に強い植物の解析を行っている。レタスの水耕栽培はLEDの光を利用した低コストの設備が実現した。日本からの農産物輸出が世界中に発信できるようになることを願う。<写真はLEDの光を使っての植物育成(スタンレー電気)>