(家庭画報:2022.6月号より)
年齢が進むということは未来が狭まるということだ。
同時に過去は広がる。
思い出が多くなるということだ。
狭くなる未来ばかりを考えていては気がふさぐ。
思い出という、
他の誰のものでもない、
世界でただ一人、
自分だけの宝物に生きるのだ。
私は自分を育ててくれた歌を毎日歌う。
子どもの頃の歌を歌い幼友達や故郷を思い出す。
忘れていた淡い恋心や、つらかった恋を思い起こさせてくれる歌もある。
亡き父や母を偲ばせてくれる歌もある。
懐かしい歌を大声で歌うと、
涙が、そしてなぜか明日への力が湧いてくる。
「思い出に生きる」 藤原正彦さん (家庭画報:2022.6月号より)
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義母の晩年を思い出すと、
私はあんなに気丈に晩年を過ごせるだろうか?と考えてしまった。
これからもいい思い出をたくさん作っておこう!
心の貯金。