荻伏共同育成場日誌

北海道浦河町にある競走馬育成牧場・荻伏共同育成場の場長が日々の風景をお届けする徒然日誌。

先週の注目馬『セリフォス』

2021-06-14 21:18:28 | 競馬
 2015年を除き、2010年以来2歳リーディングサイヤーを獲得し続けているディープインパクト。その2015年ディープインパクトにストップをかけたのがダイワメジャー。2歳戦の中でも新馬戦は非常に強い印象があります。アドマイヤマーズやメジャーエンブレムのように後々も活躍する馬もいれば、クライムメジャーのようにとんでもない大物だと思っていたのにそこそこで頭打ちしてしまう(と言っても現役ですし、オープンまで行きましたが)馬もいます。

 土曜日・中京5レース(芝1600m)で1番人気に推されたセリフォスは、ダイワメジャー産駒らしい雄大な馬体でパドックでも目立っていました。
 レースでは、前後半4ハロンのタイム差が2.8秒もある超スローペースのせいで、先団が目まぐるしく入れ替わる落ち着かない展開。セリフォスも揉まれる展開で掛かり気味に2番手に。直線に入ったところで先頭に立ちますが、外からベルクレスタ、さらに外からトゥードジボンが襲い掛かります。しかし、詰められてからもうひと伸びみせ、逆に1馬身半の差をつけ快勝。勝ちタイムは1.35.0。

 父ダイワメジャーはマイル・中距離G1を5勝した名馬であり、中央競馬のG1勝ち馬を6頭排出する名種牡馬でもありますが、サンデーサイレンスのスピード系種牡馬として系譜をつなぐ意味でも、もう少し後継種牡馬が欲しいところです。母シーフロントは『モーリス・ジルベール賞』という芝1600mのリステッド競走を勝っていますが重賞では少し足りなかったようです。近親には『パシフィック・クラシックS』を勝ったゴービトウィーン Go Between がおり、遡ると日欧で活躍馬を出したイエローゴッドと同系です。母の父ルアーブル Le Havre は『ジョッケクルブ賞(仏ダービー)』の勝ち馬で貴重なブラッシンググルーム系の種牡馬です。
 セリフォスが大物の道を歩むのか、新馬戦だけの輝きなのか、注目したいダイワメジャー産駒です。

 レース未見の方はJRAのHPで見られるのでチェックしておいてくださいね。

 同業者やこの仕事に興味がある方はコメントくださいね。

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