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表参道は「かぐれ」での発酵男子のCOZY TALKに参加してきました。
昨年から謎の発酵食品ブームが自分に巻き起こり、気づけば家には仕込み中の味噌、醤油が鎮座し、その他にもコンブチャ、糠床、塩麹を講座に行って習っては作って料理に使うという発酵三昧な日々を過ごしてきました。
そんなわけで、発酵男子のCOZY TALKなんてタイトルを聞いたら、四の五の言わずに、即効で申し込みしたわけです。
空前の発酵ブームが巻き起こってから発酵アンテナを張っていたので、気づいたらたどり着いていた発酵デザイナーの小倉ヒラク氏が聞き手、語り部は山梨の五味醤油の五味仁さん、同じく山梨の戸塚醸造店の戸塚治夫さん。
そして、わたくし大大大ファンの発芽玄米酒「むすひ」を作っている千葉の寺田本家の寺田優さん。
「五人娘」のほうがピンとくる方が多いのでしょうかね。
そしてこのイベントにおつまみを提供してくださるは、吉祥寺タイヒバンの森本桃世さん。
まあ、なんとそうそうたる顔ぶれなんでしょうか。
寺田本家のお酒や甘酒を飲み飲み、桃世さんが語り部の方々の作る食品を使用して作ったおつまみに舌鼓を打ちながら、トークが進んでいきます。
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トークはそれぞれが作っている発酵食品についての説明に始まり、どうしてこの道に入ったのかなんていう話にもなったり、業界の裏話が色々と聞けたりして、とにかく面白い。
利益を追求して安く仕入れた原料で、機械をどんどん入れて短い時間で大量生産して流通にのせていくやり方ではなく、昔ながらのやり方で、材料にこだわり、なるべく人の手で時間をきちんとかけてこだわって手間ひまかけて作ることを大切にしている方々。
そして、考えていた以上に丁寧にこだわって作っているその技術は並大抵の努力では獲得できないでしょう。
日々勉強、研究し、汗水たらして培ってきたものがあるからこそできることであって、ここまで作り込まれた作品は心から欲しいし、食べてみたい!って思うし、そして口にしてみたらとても美味しかったのです。
その技術を守りたいと思うし、だからこそ、ちゃんと作り手の顔が見えて、こだわりの感じられるものにお金を支払いたいと思いました。
特に今回のメインテーマだった「お酢」は、もともと苦手なほうだったのであまり今までは使わなかったのだけれど、嫌な酸味や臭みが一切なくて、おいしい!と感じたので購入。
戸塚醸造店のお酢は作るのに必要な水を結構な距離があるのに富士山まで汲みに行っているとか、
濾過するのに濾過剤使うと余計な成分が入ってしまうから使わず、自然にもともとの成分が沈殿するのを待ってから上澄みを充填してますと、だからこのご時世早ければ3日で出来てしまうお酢を、自然なやり方で作っているから一年半はかかる、
とか聞いてしまうと、もう四の五の言わずに買います!ってなるでしょ。
そしてやっぱり美味しい。
香りがね、飛びにくいんですって。
だからお掃除にはむかないって。
ということは、むしぱんを膨らす為に入れるのも天然醸造じゃないほうがいいのかしら…
と、そんなこんなで、あっという間に過ぎた2時間。
改めて消費者がきちんと選ばなきゃって思いました。
そして、よいものを人にも教えたい。
スーパーに並んでいる大量生産の品物を惰性で買ってしまうのはあまりにももったいない。
お金を使うなら、きちんと自分で情報を仕入れて、これがいい!と思えるものに使おう。
食べ物だけでなくて、お金を使うすべての消費活動にいえること。
そのものに対してお金を払いたいと思うか、思わないか、という感覚を磨きたい。
そして、地方で頑張っている生産者さん達にきちんと届いてほしいなぁと願います。
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そんなことを考えさせられたCOZY TALKなのでした。
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