![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/5f/a084192bbbc702ed36bedc6d13a4054a.jpg)
モノを見る力を高めたい。
見る力がなさすぎて、
思い込みにも囚われて、
もはや認識が歪んでるレベル。
それで植物観察の会改め、
「認識の小径」の勉強会をしています。
興味のある方はコチラ
さて。せっかく旅先で、
浴びるほどの植物に囲まれていたので、
植物を観察してみました。
見慣れない植物だらけでしたが、
中でもどこにでも目に付くコレ。
すり鉢状に広げた葉っぱが、
とても美しい植物です。
この植物は本当に
島じゅうどこにでも居ました。
宿の周りにも、海の近くにも、岩場にも、
ジャングルの中にも、滝の周りにも。
地面からはもちろんですが、
樹の上でも地面と遜色なく、
立派な緑がガバッ!と大きく広がっていて、
「なぜこんな空中に?!」と目を引きます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/45/e54ab04de1dfc0349b8b05d76253b258.jpg?1649111949)
生えられた(?)方の樹も
養分を吸われて弱ってる風でもなく、
自分の葉っぱも、もりもり繁らせ、
大家と店子くらいの風情で
枝の分かれ目だけを貸しています。
華道をする人によると、
この植物は本土で買うと
とても高いらしく、
宝の山に見えるんだってー。
でも、その素養のない私には
つやつやの緑にしか見えません。
認識の角度の違いで、
全然違って見えてるなー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/c4/24a6629693375c4cf94a4ad499b6ffa8.jpg?1649111977)
さて、この植物ですが、
名前を、「大谷渡」と言います。
人名みたい(^^)。
でも「大谷わたる」じゃないよ。大たにわたり。
たとえ間に深い谷があっても
カンタンに越えて、対岸に飛んで行く。
谷さえ渡れる谷渡。
それの大型だから「大谷渡」だそうです。
この植物、
すり鉢状に大きな葉っぱを広げていて、
ひっくり返すと、胞子を飛ばした痕跡が、
葉脈に沿ってびっしりと付いています。
この豊穣な土地に
これだけの数の胞子を飛ばすと、
そりゃ島中に増えるわなぁ〜。
でも、
増える理由はそれだけではなくて、
この植物、
このすり鉢状の葉っぱを使って、
どんなに過酷な場所に着地しても、
自力で生きていけるんだそうです。
風が吹いたり雨が降ったりした時、
飛んできた葉っぱや雨を
自分の真ん中に
集めることができるんだって!
↓こんな感じ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/33/7f11f7827d8373a2aef68bf9202ad05e.jpg?1649111996)
この下の方、土に近いところは、
自力で作った腐葉土が積もっています。
つまり、生まれた場所に関わらず、
自分の成長に必要な水や養分を、
自分で作りながら生きていけるのです。
飛ばされたのが過酷な岩場でも樹の上でも、
自分で養分を作れるなんて!
だからどこに飛ばされても
生き残り、育っていけるなんて!!
もちろん人が重機で
地面を掘り起こしたりすれば
ひとたまりもないでしょうが。
たまたま今日は
工事も爆撃も砂漠化もなく、
緑豊かな亜熱帯のままです。
せいぜいイノシシにぶつかられたり、
人に葉っぱをめくられるくらいでしょうか?
どんな場所で生きることになっても
周りから自分に必要な水や栄養を集め、
周りの力も借りて、その分、優しく謙虚に、
でも自分の真ん中をズラさず
大きく伸び伸びと生きていく大谷渡。
そんな人を知っています。
島のあちこちで見られる大谷渡さんと
その人を重ねて、
島中で大谷渡さんを見るたびに、
その存在に励まされていました。
新芽をゆがいて食べた時の感激を思い出しました。
自然の中に行かないと!と思えました
ありがとうございます😊