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子どもが合唱コンクールの楽譜を持って帰ってきた。
「伴奏、どっちが簡単やと思う?」。
へ? アナタがコレを??
バスケの片手間で楽しんでやってるだけで、
やっとツェルニー30番に入ったばっかりの
小学生レベルのアナタが??
中3のピアノが得意な人向けの楽譜を??
案の定、楽譜を見るとめっちゃ難しい。
これはキビシイでしょ~。
聞けば、中3でピアノを続けてる人が
クラスに2人しかいなくて、
どうしてもどっちか弾かないといけないらしい。
たまたまピアノレッスンの日だったので
先生に楽譜を見てもらっても、
「どうしてアナタに?!」ってビックリされてた(^^;)。
いや~、ハードル高すぎるわ。
楽器演奏は積み重ねだから、
急にどうこうできるものではない。
たとえるなら、
小学校で楽しくバスケをやってる子に
中学生の本気の試合で戦え、というような。
大学の英文科の子に
国際会議の通訳をしろ、というような。
頑張ればなんとかなる、
なんてキレイ事では片付かないスキルの問題。
もう一人の子はめっちゃ上手だと言うから、
もう2曲とも弾いてもらったら?
中3だからもうすぐ部活は終わるけど、
練習しても急に出来るもんでもないし。
秋までず~っと気がかりを抱えながら、
難曲を練習し続けるのね。かわいそうに。
でも、親が口出しすることじゃないしなぁ。
「どうしてもって言うなら、
Aの曲なら、頑張ればなんとかなるかもしれない」。
ピアノの先生にそう言われて、翌日学校で、
「Aの曲ならなんとかガンバル」って言ったら、
もう一人の上手な子も
「私ももうAの練習始めたし」と同じ曲を希望。
「え~~、そんな事言ったって、
実力に応じた方をするしかないじゃん」。
思わずそう言うと、
「ママ、謎にキレるのやめてよね。その子だって、
塾が大変な中、時間作って練習せなアカンのに」
と、部活でめっちゃ大変な人が、人をかばうという。
…アンタ一体、どうしたいのよ?
お人よしにも程がある(^^;)。
でも、すごく真っ当でハッとした。
私みたいに小難しく考えるわけじゃないのに、
「アナタと私」じゃなくて、
「私たち」の全体最適を考えているのね。
我が子のことで頭がいっぱいになったエゴ親の私と違い、
第2七年期から第3七年期に移行中の中学生は、
正義感が強いのでありました。
「あ! じゃあさ、録音で伴奏を流して歌ったら?」
と、めっちゃいいことを思いついた体で言うと、
「あのね、伴奏も点数に入るのよ」だって。
合唱コンクールなぁ…。
「合唱を楽しむ」でいいじゃない。
隣のクラスは
伴奏する人をオーディションで選んでるらしい。
完全にクラス分けの失敗だよな、これ。
「一人で背負い込まなくていいよ」
って言ってあげたいわ。
そんなこと言われても何のタシにもならないかしら。
成長段階的には、第2七年期(7~14歳)は、
友だちとの関わりの中で、
いろんな感情を経験し、
豊かな感情を育てる時期。
第3七年期(14~21歳)は、
自分が世界の一員であることを理解し、
どのように関わるかを探していく時期。
14歳。ちょうど、その中間の年齢。
真っ当に育ってるなぁ~。
とは思うものの、
やっぱり、それって感情と精神の領域だから、
身体が出来る事や「自分を知る」との兼ね合いで、
どう決着をつけるのか、気になるところです。
自分も大変な思いをして、
全体も残念な結果になるのか。
それとも、
全体最適に向けて、相手と合意できるのか。
はたまた、先生を巻き込んで、
自由曲を弾けそうな曲に変えるなどの
アクロバティックなウルトラC技を繰り出すのか。
身の程を越えるリクエストって、
これからも出て来ると思うけど、
それにどう対応していくのか。
子どもがどうするにしろ、
その過程から、何か人生に効く学びを得られるよう、
しばらく慎重に見守っていようと思います。
あ~~~~~~!!! もしかして、
私が意外とエゴイストなことに気付くためとか、
全体最適のためには自己犠牲じゃなくて説得力が必要だと学ぶために、
子どもがこんな目に合っているのかもしれないな。
としたら、誠に申し訳ない。