『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

まっすぐ理想に向かう時期に

2021年05月30日 | 神戸シュタイナーハウス
今年、あれこれ頑張って作っている
神戸シュタイナーハウスの「中学生のハローワーク」企画。
大人クラスも子どもクラスも、
今年は毎月いろんな人に出会うことが出来る。


いろんな人に出会うということは、
いろんな場所の、いろんな常識、いろんな立場の、
いろんな思いの人と出会うということ。

中学時代の私は、妥協した打算的な大人に厳しかった。
諦めの悪い、もがき続けている大人を
カッコイイと思っていた。

身の回りの人だけじゃなくて、
ミュージシャンだったり、役者だったり、
本の主人公だったり、
いろんな所に「理想を実現しようとする人」を捜し求めた。

いくら憧れても、メディアの中の人と
直接対話することはできなかったけれど、
この「中学生のハローワーク」の企画では、
社会の中の「諦めない大人」と実際に話をすることができる。

4月、5月と、2回実施し、
6月の打ち合わせをしたところで、
こういうカッコイイ人と出会える機会って、
本当に大事だと改めて思っている。

自分たちに向けて話してくれている「この人」と、
そこにつながるいろんな人のいろんな努力で
実際の社会が成り立っていることを知る。

学校の友達や先生とは違う常識の人に触れることで、
自分の考えを広げ、自分を知っていく。
それは、外国に行くことで、
日本が意識できるのと少し似ている。

他者との出会いは、今の自分に気付かせてくれる。
自我を作って行く時に、それはとても大切なことだ。
留学したり、社会活動や様々なサークル活動をする意味も、
自分に気付くことかもしれない。
別の場所にいる人と触れ合うことで感じられることって、
いろいろある。

社会が閉鎖的になり、分断されている時期に、
自分を作り、理想を考える時期を過ごさざるを得ない
中学生たち。
社会に出る前に話す大人が、
身内と先生だけであっていいわけがない。

大人になるにつれて、
自分の力が思ったよりも小さい事にガッカリしたり、
相手の様子を伺ったり、
何やかや下手な作戦を繰り出したりもする。

でも若い人たちには、
まっすぐ理想に向かって欲しい。
カッコイイ大人、諦めない大人の中に、
理想を探し、
大人になったら自分もそんな風に活躍をしよう
と思いながら育ってほしい。

最初から安全圏を計算するなんて、
若者にはふさわしくない。
自分に万能感を持って理想に向かう若者たちは、
そこにいるだけでキラキラ輝いて見える。

多くの中学生が、近い将来、
希望のバトンを持って力強く走り出してくれることを祈りつつ、
この企画を進めていきたい。




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