スチール机と本だなと2人用のソファがある社長室にはじめて入った日、アキトシさんと義理のお父さんのハセガワ会長は、社員と同じ作業着を着て僕を迎えてくれた。僕はスーツではなく作業着を着て働くことになるんだと思った。
仲間と同じユニフォームを着るのは慣れているし、キライなシチュエーションじゃない。
ハセガワ会長はお茶を飲みながら僕の履歴書を見て、「うちの会社でいいの?」と聞いた。僕の得意科目は経済学で、持っている資格は運転免許と簿記2級。経済学部を出た誰もが書きそうな履歴書だ。
「タカハシさんにはいずれ、経理とか銀行との折衝なんかもやってもらいたいんだ」とアキトシさんが言って、僕にそんなことができるだろうかと思った。でも、わからないことは教えてもらえばいい。大学を出てだいぶブランクもあるし、忘れていたとしたらそれが僕なんだ。カッコつけないで聞けばいいとも思えた。
なでしこと工場やあやめというハセガワさんの和菓子店を行き来して、ときどきあやめでも販売を手伝うように言われた。両方の店のいいところや悪いところを見つけて、よりよい店作りを提案してほしいなんて。
大役のはずなのにやればやれそうな気がするのはなぜだろう。
仲間と同じユニフォームを着るのは慣れているし、キライなシチュエーションじゃない。
ハセガワ会長はお茶を飲みながら僕の履歴書を見て、「うちの会社でいいの?」と聞いた。僕の得意科目は経済学で、持っている資格は運転免許と簿記2級。経済学部を出た誰もが書きそうな履歴書だ。
「タカハシさんにはいずれ、経理とか銀行との折衝なんかもやってもらいたいんだ」とアキトシさんが言って、僕にそんなことができるだろうかと思った。でも、わからないことは教えてもらえばいい。大学を出てだいぶブランクもあるし、忘れていたとしたらそれが僕なんだ。カッコつけないで聞けばいいとも思えた。
なでしこと工場やあやめというハセガワさんの和菓子店を行き来して、ときどきあやめでも販売を手伝うように言われた。両方の店のいいところや悪いところを見つけて、よりよい店作りを提案してほしいなんて。
大役のはずなのにやればやれそうな気がするのはなぜだろう。