On The Road

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2009-12-11 20:03:04 | OnTheRoad第1章
掃除機が見つからなくてアキエさんが寝ていた部屋の掃除に手間取っていると、7時閉店の少し前にサトウさんが1人で帰ってきた。アキエさんは気管支炎を起こしていて、肺炎になりかけていて、もっと早く病院へ連れて行くべきだった、とサトウさんは言った。アキエさんはそのまま入院して、サトウさんはアキエさんの着替えを持ってすぐ病院へ行くのだそうだ。しばらくタンスの引き出しを探していたサトウさんは何がどこにあるかわからないと言って、近くの洋品店で買うことにした。

「ハブラシとか化粧品も持って行ったほうがいいですよ」と僕は言った。「女の人って、そういうの気になるみたいだから」
「タカハシ君の彼女は優しい彼氏がいて幸せだな。オレにはとても思い付かねーや」サトウさんは「カレシ」というのとは違うアクセントで言った。
「彼女なんていませんよ。オフクロとアネキがすぐ気にするから」僕も「カノジョ」ではないアクセントで言った。


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