カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

バーテンダーのディナー

2011年07月23日 | Food

ここのところ行事続きで胃袋が少々お疲れ気味な私。

何かシンプルなディナーがいいな~などと考えていたまだ昼の暑さが残る夕暮れ、

今夜はバーテンダーがキッチンに立つそうです。ワ~イ

彼は自炊生活が長かったので、ひと通りの主婦業、出来ます。

今のところ私の方が向いていそうなので、私がしておりますが、

イザとなれば出来るというのは心強いです。

夏の夜はミントもさわやかにモヒート

お庭のミントライム、そして蜂蜜が入ったバーテンダー特製モヒートです。

今宵のメニューは  ”リングイネのはまぐりソース 

彼が留学時代、いわば彼の駆け込み寺的存在だったトラットリアのメニューからの一品。

オリーブオイル&ガーリック。ゴールデン・アロマに包まれながら、

私はモヒートに合う前菜を二品用意いたしましょう。

まず一品目、

ミント

スイカをダイスにカットしたもの

フェタチーズ


レシピなどは有りません。この3品をサッと合わせるだけ。

スイカの瑞々しい甘みとフェタチーズのキリッとした塩気をミントが取り持つ、

夏の夜に相応しい一品です。


そして二品目は、

2色のトマトのバルサミコマリネ。

こちらもトマトを一口大にカットしてバルサミコ酢オリーブオイル少々で和えただけ。

キッチンの出窓からバジルをちぎって、仕上げに白ごま少々。

マリネとは申しましても数分置けば良いだけです。


前菜というのは私にとってメインディッシュよりもレパートリーを多く持ちたい分野。

彩りが奇麗で、見た目に楽しく、レシピの複雑さよりも材料の組み合わせの意外性を楽しめますし、

急に予定よりもお客様の人数が増えたときや、急いでもう1、2品という時に大助かりです。

夜遅く、私達の事を思い出してフラッと立ち寄ってくれる友に、

バーカウンターでつまんでもらうのにもちょうど良い。

特別に食材を調達しなくても冷蔵庫やパントリーのストックから生まれる一皿。

レストランに行った際はメインディッシュよりも前菜のメニューを注意深く見る事にしています。

レシピが複雑なメインディッシュではそういう事は無理ですが、

前菜は実際オーダーしなくても、メニューから食材の組み合わせのヒントを貰えたりするのです。

・・・・・そうこうしているうちに、出来上がりました。

リングイネのはまぐりソース


から出ただしと、ホワイトバルサミコ酢、だけのシンプルな味付け。

私はこのパスタが、彼の作るパスタ料理の中で一番好き。

今はもうお店を閉めてしまったトラットリアに私も一度だけ連れて行ってもらった事が有ります。

小さな飾り気の無いお店で、入り口に大きなワインの樽が置かれていました。

そこから勝手に厚手のガラスのコップにワインを注いでテーブルに着く、粋なお店でした。

今は時々こうしてバーテンダーの作るお料理で懐かしむ事しか出来ません。

その後、ソムリエが居てワインはクリスタルのワイングラスでサーブされ、

二つ三つ星が瞬くイタリアンレストランに行く機会も出て参りましたが、

私達二人にとって、あのトラットリアが最も忘れ難いレストランである事は生涯変わらないでしょう。

味とは、そういうものだと思います。

 

Have a wonderful weekend everybody.



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