UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第三十七話part4

2025-03-03 19:43:13 | 日記
「はっは、お前がそんな風に食べてるなんて一体いついらいやろな」
 
 そんな風におじいちゃんが豪快に笑いながらそういってる。すると流石にちょっと恥ずかしかったのか、おばあちゃんはちょっと勢いをおとして、背筋を伸ばした。全然小頭的にはさっきまででも、全然お行儀良かったと思ってる。実際小頭の憧れはおばあちゃんなのである。おばあちゃんの凛とした女性らしさ。そして気品、そんなのがとても美しく見えてた。でもそんなに小頭は行儀がいいか? と言われると、流石におばあちゃんほどじゃない。けど、一応箸の持ち方とか、使い方や、姿勢とかは良いという自負が小頭にはあった。でも精々そのくらいだ。おばあちゃんみたいなにじみ出るような気品を持つには全然小頭は努力が足りないといえるだろう。
 
「そんな風に言わないでください。私だってご飯をたくさん食べる時くらいあります」
 
 当たり前の事なんだけど、おじいちゃんにはやけに嬉しそうである。それだけ珍しいという事なんだろう。おばあちゃんはそんな風に言ってたが、確かに小頭が覚えてる限りでも、おばあちゃんはいつ食べてる? という印象が強い。何回か箸でご飯をちょこん……と取って口に運んでるところは見たことある。おばあちゃんがとてもきれいに魚を食べてたのも記憶にある。
 
(確かあの時は本当に……本当におばあちゃんが食べた後の魚がきれいだったんだよね。だから覚えてる)
 
 それはまるで元から骨だけの魚を洗って皿に盛り付けたんじゃないか? という程だった。だからこそ、小頭は衝撃的で覚えてる。でもそのくらいだ。だから確かにこんな風に箸に沢山のご飯を盛って口に運んでいくおばあちゃは珍しいのかもしれない。
 
「いやいや、お前がそんな風に食べてる時なんか、それこそ……そうだ! 初めてあった時くらいだろう。あの時は本当に驚いたな」
「やめてください。あの時は礼儀も何も知らない子供だったんです」
「子供というか野生とかいうかって感じだったぞ」
 
 そういってまた「がははは」と笑うおじいちゃん。おばあちゃんは反応したら負けと思ったのか、プイッとそっぽを向く。そんなおばあちゃんが小頭かわいいと思った。それと同時に――
 
(二人の出会いってどういうのだったんだろう? 幼馴染って聞いてるけど……)
 
 最近おばちゃんに関する色々な事をしった小頭。おじいちゃんはこの今いる家の子供としてやんちゃな子供時代を過ごしたんだろう、とわかる。そんなおじいちゃんに対して、おばちゃんはあの廃村の出身で、そしてあの廃村は呪術師の村だったらしい。そんな所で野生? はて? である。一体二人はどうやって結婚に至ったのか、とても興味がわいてきた小頭である。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 190

2025-03-03 19:36:24 | 日記
『どうすればよいのですか?』
『それは……今の俺にはわからない』
『そんな……』
『今の俺はただの残りカスだ。データをもとにこれまでの事には応えられるし、想定の推測はできる。だが、それ以上の事は出来ない』
 
 アイと楽しそうに話せてたのも、そういう過去の記憶のデータ、はあるからか。でも当然だけど、今の彼は実物ではなく残されたデータから作られた幻影であって、AIみたいなもの。だから想定以上の出来事が起きたら、その対策までは考える機能はないんだろう。
 
『それでも、色々と対策を用意してるんじゃないんですか?』
 
 私は更に食い下がる。だってこのままメタリファーが運命の衝突でユアの卵から誕生できないとなると、この場所から自力での脱出しないといけない。できるかな? わからない。なにせここは時空間が特殊だ。これまでの世界とつながってない可能性だってある。いうなれば盤上が違うみたいな? 
 今までの世界は同じ碁盤の上にあってマス目が一つ一つの世界だったとしよう。それなら繋がってなくても隣接はしてるじゃん。でも今いるここは……この場所もそうなのかはよくわかんない。
 碁盤の上にあるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。てか私的にはそうじゃない可能性が高いきがする。時空間を操れるメタリファーが作った碁盤の盤外の場所……みたいなさ。
 だからG-01の世界を渡る能力でも渡れるかは正直わからない。そもそも発動条件が……ね。大体はサンクチュアリを手に入れると次の世界へと飛べてた。ここにもあるの? サンクチュアリ? 
 
『確かに対策はしてたさ。だが……もうその全ては試している。だが運命か……はははは! そうか、運命まで絡んでくるとはな』
 
 なんか笑ってる彼。いやいや、笑ってる場合じゃないでしょ。確かに彼にとっては実験とかの一つかもしれないが……こっちには結構由々しき問題だよ? 流石に私はまだここで朽ち果てたくはない。いつかは外に出たいし? それにはもっともっとG-01をアップグレードしていかなくちゃいけなのは自明の理。
 それにG-01が作られた世界、そして私を生み出した理由とかさ……まあそこら辺はどうでもいいと言えばいいが、外に私が出るためには、私を生み出した人々に会わないといけない可能性はあるからね。
 世界を渡り続ける必要があるんだよ。だからここで晩年を過ごす……というのは早すぎる。だから笑ってる場合じゃないんだよ!