UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力に目覚めた件 454P

2024-05-23 05:46:45 | 日記
「きゃあ!?」
 
 ガクンと前に進む体とその場に留まる足でピーンとなってしまう。どうやらアンゴラ氏の攻撃でうずくまってたおかしくなった人が草陰草案の足首を掴んでるようだ。そして……
 
「あああがああああああ!!」
 
 大きく口を開いて首を伸ばしてくる。するとさすがの草陰草案も「きゃああああああああああああ!?」と叫んで思わず迫ってくる頭を何度も踏みつけた。
 
 ガスっ――ガスっ――ガスっ――
 
「そのくらいで……」
 
 なんかそんな引いたような声が届く。落ち着いてみてみると、草陰草案の足首を掴んだ人……ちょっと若ハゲ気味のおじさんは顔中が血まみれだった。きっと鼻血とかが出てるせいだろう。見た目ほどひどくはない筈……と草陰草案は言い訳する。
 
「えっとこれは……」
「いい、走れ!」
 
 朝日倉三は余計なことは言わない。こんなことをやってしまっても、いつも通りだった。まあ状況が状況だ。女の子が知らないおじさんに足首を掴まれたらびっくりして顔を何回も踏んづける……なんてことは自然な事だろう。女の子の足首をいきなりつかむような不作法な奴の方がそれは非難されるべきだ。
 
「はあはあ……! まだあんなに……」
 
 息を切らしつつそんな風にいう草陰草案。けどそれは間違いないだ。まだあんなに……じゃない。そもそもが今も現在進行形で被害者は増えてる。原因を……諸悪の根源をどうにかしないとこの状況が改善することは……ない。
 
「チャド氏、まだか?」
「近づいてるのは確かだ。それを強く感じる」
 
 ダウジングの棒は最初よりも大きく広がってる。確かに近づいてはいるようだ。けど……それと同時におかしくなった奴らも多くなってる。けどこのままだと……
 
「駅の中に行く気?」
 
 あそこはヤバい。てかこのままだとグルっと回って別口に来ただけだ。だってまだ電車は動いてて……まだ動いてるんだろうか? けど少なくともちょっと前までは動いてた。そして沢山の人達がこの駅に降り立っただろ。
 でもその時には既に駅は封鎖はされてた。それこそ最初は別の出入り口に誘導とかもされたかもしれない。けど多くの人がこの駅構内に閉じ込められてるのは確実だ。
 それにもしかしたら……
 
「まさか電車におかしくなった人が乗ったりしてないですよね?」
「そうなったら……」
 
 草陰草案のふとした言葉に嫌な想像が皆に広がった。けどそれを否定するような事をミカン氏がいった。
 
「いえいえ、彼らがおかしくなったのは不思議な力のせいなのですから、流石に電車に乗って離れすぎたら正気に戻るのでは?」
「それは……」
「なるほど」
 
 皆もそのミカン氏の発言は納得してる。けどさらに彼はこういった。
 
「ですが、これを引き起こした原因がこの先にいる……ということでよろしいんですよねチャド氏?」
「ああ」
 
 そう会話をするとミカン氏はさらなる推測をいってきた。
 
「ならやばいかもですぞ。もしかしたらおかしくなった影響を受けた人ではなく、その元凶が電車にのって移動したとしたら?」
 
 その言葉に皆の顔色が悪くなる。それにそれだけじゃない。もしものその可能性。それは勿論だけど動画を視聴してる視聴者にも聞こえてるわけで……もっと都市部の方にこの被害が広がるかもしれない……そんな可能性と共に不安が広まっていってしまう。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1093

2024-05-22 23:49:30 | 日記
 同じ場所から同じ腕が生えて来たメタリファー。これは下手にどこかを切ったらこうやって増えていく……ということなのだろか? そんな事を思っちゃうと下手に攻撃力が一番高い勇者はやりにくくなってしま……とか思ったけど、そんなことで勇者はひるまないらしい。今度はその聖剣を腹に突きたててた。
 当然メタリファーはその傷も無効にしようと時空間の力を使う。でも今回もやっぱり無理だった。しかも今回は胸である。何かをはやす……なんてのは出来ない。きっと勇者もそれを狙ってたんだろう。
 
 でも流石に一回刺すだけじゃメタリファーも倒れないらしい。その増えた腕を振るって勇者を引きはがす。けど勇者が引き離されても、まだジャル爺達がいる。彼らの攻撃も今やメタリファーへと通用する。流石に勇者のように一撃で大ダメージを与える……ということは出来ないが、それでもちゃんとダメージにはなってる。だって彼らの攻撃で出来たダメージもメタリファーは回復出来てない。
 
「いける!」
「いける……」
「いける!」
「ああ!」
 
 皆がそう思ってた。確かな手ごたえ……それを感じてるんだ。今まではそれこそ全くと良い程通用してなかったからね。その手ごたえが自信と、そして勢いになってる。彼らの動き的にはなるべくメタリファーの意識を分散させてそのわずかな隙を勇者が突く……という感じだろう。
 実際上手くいってると思う。彼らはその小ささを逆手にとって機動力を生かした戦い方をしてる。実際普通の実力しかないような人達なら、すぐに地上に落ちていってしまうだろう。
 そのくらい実は髪の毛は動きは激しいし、一撃でも当たったらまずいのだ。けどそれらを上手く利用してメタリファーの周囲に張りつき、そして攻撃をし続けてる。
 きっと彼らにはヒリヒリとした緊張感がまとわりついてるはずだ。まさに死と隣り合わせて……この戦場ではミレナパレスさんのおかげで死が遠ざかってるといっても、時空間の攻撃をくらって訪れる死にまで対応できるか? と言ったら……ね。そこは疑問である。そもそも時空間の力の影響を受けた傷口には回復魔法が届かない可能性がある。
 
 それだけ時空間の力というのは特殊だ。引き抜かれた聖剣の傷口……その場所が光ってる。穴がふさがってないからだ。あれは弱点として残ってるという事なのか? そんな事を思ってると、メタリファーの奴がその片方の腕……二重になってる腕に力を集めてる。何をするつもりなのか……次の瞬間、メタリファーはその二重の腕を横に時間差で動かした。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1092

2024-05-22 08:41:15 | 日記
 私の予想はどうやら当たってたようだ。ネナンちゃんにもらった球体。それを勇者は聖剣へとはめ込んだ。そして初めての攻撃……今までは勇者の攻撃は強力だったけど、メタリファーの時空間の力の前には効くのは一瞬で、そのあとに時空間から無傷の自分を引き出すことでなかったことにしてた。
 けど今回はそれを許さない。大きく勇者の聖剣がメタリファーの片腕を髪の毛事切り裂いた。そしてすぐさまいくつものメタリファーが重なる様にして見える。
 これはいつもの事だ。時空間……時空の狭間ともいうべき時間と空間の違う自分自身。それを観測できるメタリファーは無傷の自分を引き出すことで攻撃を「なかった」事にしてきた。
 そして今回も……とメタリファーは考えただろう。まあ実際はメタリファーというか今メタリファーを操ってる教会の魂が……かもしれないけどね。沢山の時空間違いのメタリファーがずれてそして戻っていく。今までならそれで攻撃はなかったことになってた。
 
 けど……
 
『ウフオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!?』
 
 ――そんな声……いや悲鳴が響く。なにせ一番驚いたのはきっとメタリファー自身だろう。だって時空間の別次元の自分を引き出した筈なのにその傷は治ってなんてないんだから。
 きっと激痛が走ってることだろう。まあ痛覚があるのかはわからないが。そのままメタリファーの腕や斬られた髪の毛が地面に落ちていく。それは私がG-01を使って地面に落ちる前に手に取った。なぜにそんな事するのか? 
 それはメタリファーの力が関係してる。時空間の力がこの世界に影響を残すのは困る。だからこそ私は地上に落ちる前に回収したのだ。まあそれだけじゃないけどね。
 せっかく力の残滓が残ってるんだし、もっとよく調べたかったってのがある。髪の毛だけではサンプルとして少なすぎたかもしれないが、片腕は肩口くらいから切れてて腕が一本丸ごとあるからね。これはとても貴重ではないだろうか? 
 私がそんなことを思ってると、更に激しくメタリファーは髪の毛を動かして猛攻を初めて、さらには切られた部分から腕が生えた。いや、ただ生えただけじゃない。なんか増えてた。同じ傷の部分から二本の腕が生えてる。それってバランス悪くないか? とか思っちゃったよね。
 けどその程度で今戦ってる面々は動揺なんてしない。今更なんだろう。今更腕が二つになったとて、そこまでの衝撃なんてないみたいだ。でもただ腕を増やしたのか? と言われたら、きっとそうじゃないんじゃないだろうか。その必要があったから……それかそれをやったら有利になる……という考えがあるからだと思われる。
 
 まあもしかしたら中の教会の魂達が変な事をしてああなっただけ……というのも考えられるけどね。

ある日、超能力に目覚めた件 453P

2024-05-21 23:42:21 | 日記
「あがああああああああああああああああああ!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!」
 
 アンゴラ氏の上の方に投げた石。それが破裂して地上でうごめいてたおかしくなった人たちへと降り注ぐ。それは今までのように一人に対して一つの石が消費されるやり方じゃなく、一つの石で多数に影響を及ぼしてる。
 けど……
 
「倒れない……ね」
「けど動きは止まってる! それに膝をついてるから飛ぶぞ!」
 
 そんな事を言いつつ、さらにもう一個アンゴラ氏は石を投げた。そして再びさらに後方の奴らにそれは降り注ぐ。アンゴラ氏は何やら視線で朝日倉三に視線を送った。すると……だ。なんと朝日倉三が草陰草案の手を取った。そして走り出す。
 
「え? ちょっ!?」
(これってやばいんじゃ?)
 
 ――とか草陰草案は思った。どういうことかというと、彼らのチャンネルの顔は大川左之助でリーダーでもあるが、人気が一番高いのは朝日倉三である。なぜなら彼はとても顔が良いからだ。チャンネルの女性登録者の八割を彼が稼いでるといっても過言ではない。
 そんな彼が草陰草案の手を取ったんだ。もちろんその様子はばっちりカメラに捉えられてる。草陰草案はコメント欄に何と書き込まれてるのか想像するだけで憂鬱になる。
 非常事態? そんなのを安全圏で面白おかしく観てる奴らが考慮するわけない。
 
「朝日さん!」
 
 これはまずいですよ――と伝えようとそう声を張り上げる草陰草案。けどそんな彼に朝日倉三は口元に手を持っていき指を一つ立てて「しー」とする。しゃべらなくても――わかる? というポーズ? いやでも……
 
(何その顔!?)
 
 と草陰草案は顔が一気に熱くなったのを感じてる。なにせ朝日倉三はイケメンである。それも大学生で、中学生の草陰草案からしたら大人っぽいその落ち着いた姿には時々ドキドキとしてた。
 中二病をこじらせてる草陰草案とはいっても、乙女であることに変わりはないのだ。実際かなりの地位? にいつの間にか登ってた草陰草案はそれこそ世界の偉い人やらイケメンにもそこら辺の普通の少女よりも出会ってて、それなりに耐性だって獲得してておかしくない。
 
 でも今の朝日倉三の仕草にはクラッときた。しかも朝日倉三は普段は表情も態度もドライな方だ。クール系男子といっていい。そんな朝日倉三からは想像もできないような事をやって見せた。
 
 しかも自分じゃない、他の女に……とこのチャンネルを朝日倉三目当てで見てた女性たちは思っただろう。それがとても憂鬱だった。けどそんな事を思いつつも体は動かさないと絶体絶命のピンチに陥る。だから言われた通り、草陰草案は朝日倉三に手を引かれながらおかしくなった人たちの間を駆けていく。
 

ある日、超能力に目覚めた件 452P

2024-05-20 19:48:04 | 日記
「ここは私が!!」
 
 目の前には大量のおかしくなった人たちがそれぞれで変な動きをしてる。泣いてる人、踊ってる人、ジャンプをしつつ回転してる人、頭……というか全身をヘッドバックみたいな揺らしまくる人……さらには裸の人だってちらほら……そこには男女ともにやばい見た目になってる。
 もしかしたら彼らのチャンネルもやばいかもしれない。一応人が多いおかげで女性の裸がもろに映るってとこはない。けどぎりぎりではあるだろう。それにこっちはどんどんと近づいてる。そうなると……だ。そうなると女性のある部分は揺れてるわけで……片胸は既にブラがブランブランしてるように見え……
 
「だめだ。浄化してる間に後ろが追いつく。だからここは俺が――」
「けど、もう心もとないって……」
「それは……」
 
 そんなやり取りが草陰草案とアンゴラ氏の間で行われてる。チャド氏もその力を覚醒させたが、彼の力はあくまでもダウジング限定だ。探し物にはその力を惜しげもなく発揮するが、それ以外はさっぱりだった。
 なのでここで活躍できるのはアンゴラ氏と草陰草案しかいない。けどさっきも言ってたが、アンゴラ氏の弾数はもう心もとないらしい。だからこそ、草陰草案は自身の力を使おうと思ったんだ。
 でもそれは止められた。草陰草案の力は切り札だからだ。でも草陰草案の言葉が事実なのもその通りだろう。目の前の集団を倒すために彼の石を使ったらそれでおわるかもしれない。そうなるとさらに危険が増すだろう。
 けど、アンゴラ氏はこういった。
 
「俺はここで進化しよう。もっとうまく使う。使って見せる!」
 
 そういってアンゴラ氏は一つの小石を取り出した。いつもの変な文字を書いた小石だ。それに対して何やらブツブツとアンゴラ氏は呟いてる。
 
「本当なら契約を更新したいが……今の俺ならできるはずだ。魂で……刻むことが!」
 
 そんな事をなんか言ってる。そしてアンゴラ氏はその持ってた小石をなげた。けどその方向は上の方だ。今までは直接ぶつけるように彼は小石を投げてた。そして当たった瞬間に石ははじけて当たった対象は意識を失ってた。だから一つの石は一人に消化するしかなかった。
 けどあんな高く投げたら誰にもあたることはない。皆そう思っただろう。
けどその時にアンゴラ氏が「破ぜろ!」といった。その瞬間小石は無数の粒に爆ぜた。しかも全方位に飛び散るんじゃなく下の方にシャワーのように広がる様にして降り注ぐ。