では、これから、カバーをはがします。
前回の写真ですが、線材バネの外枠、角丸長方形でプレス抜きされた
パネルの内側面に、黒い樹脂が引っかけてあるのがわかりますか?
最近は、国産車、輸入車とも、ほとんどのカバーにフック状の樹脂をカバーの
スソ部分に縫い付けて張ってあります。
そのフックをパネルから外しと、今度は袖部分とメインとの凹部分が
出てきます。
一般的には、吊り込みと呼ばれる、テープ状の物を二つ折りして袋にして
袖部(コーナー)と座(メイン部)の縫い合わせに重ねて縫い付けます。
そして、二つ折りした袋に、鋼線ワイヤーを通して、フレームとカシメ止めします。
ジムニーのシートは、この方式でなく、スリットコードと呼ばれている
鋼線の代用品で普及している樹脂を成型したものが全引き部位で使われています。
このスリットコードは、適位に穴が空いています。
吊り込みタイプより高価ですが、カシメ位置を明確にすることで、
カバーリング時の歪みや、カシメ忘れや、トータルコスト的に有効かと思います。
ヘッドレストの包み閉じ部、背(フロントバック)のスソの下部の閉じる
所は、フック状の樹脂と、細い平板状の樹脂を閉じる双方に縫い付け
はめ込んで包みます。
ヘッドレストの差し込み、高さ調整の樹脂部品もカバーを外しながら
中からつまんで抜き取ります。
外してみて気が付きましたが、微妙に角度がついていたんですね
私の所にも、10種類以上の樹脂フック、プレートを持っていますが、
メーカーによって、シート形状、部位によって、樹脂の形状や長さが色々です。
今回は、これらの樹脂は、ほどいて使いまわすことにします。
汚れていたり、劣化していたり、地味で汚れる作業ですが、コツコツほどき
型紙を作成します。
根気のいる型紙作成・・・ここがシートの出来栄えの命です。
このジムニー、フレームは右、左で異なっていますがシートカバー(パット部)は
共通で、型紙の点数は少なくて助かりました。でも20枚ほどになりました。
ここまで終われば、仕事の70%ほどできた感じです
次回は、裁断&縫製です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます