地元、富士川町で輸入車と言えば、トラストオートさん
程度の良い、フォルクスワーゲンが入車して、知人の身内が購入
納車前に、7人乗りシートの張替え依頼をいただきました。
私のところは、基本的に、軒下渡しですので持ち込みで預かりました。
特に、ひどい破れなどは無いのですが、25年ほど前のクルマですので
使用感は否めません
しかし、国産車の25年落ちのシートより、基本素材の良さは十分感じることができます。
よって、今回は、シートウレタンから新たに型紙製作でなく、程度の良いパーツを
ピックアップして、生地に置きながら整合性を整えながら、複写しながら、型紙を製作しないで、
裁断していきます。
今回は、型紙の他に、パイピング仕様なので、約30㎜幅のスリットテープを
約40m切り出します。
また、指示されたメイン表皮は、大きなチェック柄で、7個がヘッドレスト、8個の
アームレストの小物も含めた柄合わせを慎重に配置して裁断します。
欧州車のワゴンの歴史に関心しながら、作業を進めます
とは言っても、現行の素材を使った質感、技法もあるので使える所は使っていきます。
特に、各座席、メインパーツは大切なので、高密度ウレタンを不織布で3層にして
キルティングの質感を上げて、パットフレームとの引き込みを深く、柄物でも
起伏感を感じることができるようにしました。
アームレストは、汚れが付きやすいので、チェック柄の薄色部分でなく
濃ブラウン部分を配置しました。
フロントシートの背面ポケット
流行りの、開口部に芯材を入れたもの、ネットの物など、色々と考えましたが
依頼者が希望した選定した表皮から想像して、忠実に元車の様にゴムギャザー式にしました。
前座席は、回転式で重く、スライドレールや、アームレストの組付けなど
すべてイジリボルトで取り付けてありました。
2列目、3列目のシートも、25年も前から・・・と思うほど考えてあって
シート裏も手抜きできない組み立てになっています
張ったすべてのシートを並べてみました
特に図面や指示があったわけではないのですが、何とか柄が揃ったと思います
今回は、依頼の方とトラストオートさんと話がついていましたので、
納車前の整備点検、磨き上げなどの間に張替え、トラストさんへシートを納品させていただきました。
今週、納車と聞き、シートが取り付けられたヴァナゴンを見に行ってきました。
事前に、見に行った時とは見違えるように仕上がっていました。
内装、外装のクリーニングはもちろん、レトロなホール、ナルディの細めのウッドの
ステアリングにと、オシャレなものに交換されていました
飾ってヨシ、眺めてヨシ、乗ってヨシ
ご機嫌な車になったと思います。どこかですれ違ったら、思いっきり手を振りたいと
思います
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