(問)
私は23歳で、
職場の先輩からはウストラトンカチと呼ばれている存在ですが、
コーヒーが好きで、やたら喫茶店に入る癖があります。
それで、喫茶店でいろいろ観察してみましたところ、
広くて明るくて清潔な喫茶店ではやっている店はあるが、
たいていはせせこましくて、奥深くて、ウナギの寝床のようなのが
はやっているように思います。
先輩に聞くと、飲み屋も焼き鳥屋も
みなそうだと言います。
これはいったい、人間のどのような心理によるのでしょうか?
(答え)
やさしいことを難しく言い換えることでメシを食っているらしいという
ウワサの高い精神分析学者に言わせると、
男には子宮遡行願望というのがある。
子宮願望とも言われている。
つまり、男というやつはこの世に産み落とされてから、
7人、14人、21人の見える敵、見えざる敵を
向こうに回して頑張らなければならない。
寝てても夢に出てくるみたいなもんである。
そんな男の生涯にとって、最も幸せだったのは
母の胎内にいるときだった。
ほの暗くて、温かくて、優しくて、柔らかくて、
ただうとうと寝ているだけでよかった。
それが産み落とされてから後に、我が遥かなる
アルカディアということになるんだ。
それで、似たものを求めるにあたり、ウナギの寝床のような狭苦しいところに入っていく。
狭い喫茶店や細長い飲み屋が喜ばれるのは、
子宮願望だと学者は説明してくれる。
一応はうなずけない説明ではないんだが、
しかし、そう思って周りを見渡すのに、
私の母の子宮の内側が、こんなに焼き鳥やら、
ソースやら、ラーメンのとばっちりやら、
ときには雨のしずくやらで汚れていたとは思えない。
その不潔な点だけが気になって、気になって、この説については
半分しか採用できないんだ。
君のお母さんの場合はどうだった?
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