松井久子監督の第三作「レオニー」を見てきた。
「折り梅」を見て、とても感動して、おおーっ、次は、
イサム・ノグチのお母さんの話?
なんて興味をもって出かけました。
私、ずっと、イサム・ノグチのお父さんは、野口英世だと思っていたので、
まずその誤解がとけてよかったです。
(「遠き落日」でも、いつイサム・ノグチの話がでてくるのかと思っていたのですが・・・)
(^^;)
でも、やっぱり見ていて、レオニーの生き方は、痛いなあ~・・・と正直思いました。
レオニーは、当時のアメリカでも、先進的な考え方をしていたお母さんに育てられ、
本人も「平凡な人生は退屈だ」と公言するような女性。
おそらく未来は彼女にとって輝かしいものだったに違いありません。
ところが、日本人の詩人、野口ヨネに出会ってから人生が180度変わってしまいます。
異文化にあこがれていた部分もあるのでしょうが、
決定的なのは、子供ができてしまったことです。
ここから、戦争の影響などもあり、離れ離れになってしまった夫のことを
思い続けているのですね。そうして、生まれた子供をつれて、
遠い日本へと旅立ちます。
しかし、夫はすでに妻帯していて・・・というもの。
有能な編集者であり、おそらく芸術的な才能にも恵まれていたであろう
レオニーが、子供を守るために、結局は、自分を犠牲にして、
生きた-としか私には思えなかったのです。
その辺りの捉えどころは判断に困るところですが・・・。
しかし、そんな風に、志を高くもって生きた女性の、
人生の落としどころは、一体どこにあるのだろうか・・・?
と思わずにはいられませんでした。
(うまくいかないことって人生にはいくらでもありますからね・・・)
映画の中では、それは見事に描かれていましたが・・・。
ところが私はうかつな事に、ラストのイサムのモノローグが入るまで、
気づかなかったのです。
彼女が強烈な教育ママだったということに・・・。
「そういえば・・・!?」とあとで思い返して、いろいろと考えさせられましたが・・・。
そういう意味でも、やっぱり人生の落としどころはどこにあるのだろう・・・?
と思わずにはいられませんでした。
☆それでは今日もよい一日でありますように。