【水のこと】 辰巳芳子
水は、天地、火、風と同一の次元にあって、始めもなく、終わりもない御者の手中に属する。
人が養われるもので、水によらぬものは、何ひとつない。
よい水があってあたり前の風土を生き継ぎながら、しかし、歯がきしむような主都の水に、悩むようになった。
私どもの先祖は、都を定める、築城する、寺社仏閣を建立する場合、水を調査し、水に恵まれていることを第一条件にした。京都は名水の地である故に都として定められたが、中でも京都御所は最高の水を得ていると学術書で読んだ。・・・〈中略〉達人の作る汁もの、スープも水を超えることはできない。しかし水に準ずる〝お養い〟であるところに、汁ものを作り、すすめる意味があると思う。また水に準じたものを作らねばならぬ意味もある・・・。
(いのちを支えるスープより)
水は、天地、火、風と同一の次元にあって、始めもなく、終わりもない御者の手中に属する。
人が養われるもので、水によらぬものは、何ひとつない。
よい水があってあたり前の風土を生き継ぎながら、しかし、歯がきしむような主都の水に、悩むようになった。
私どもの先祖は、都を定める、築城する、寺社仏閣を建立する場合、水を調査し、水に恵まれていることを第一条件にした。京都は名水の地である故に都として定められたが、中でも京都御所は最高の水を得ていると学術書で読んだ。・・・〈中略〉達人の作る汁もの、スープも水を超えることはできない。しかし水に準ずる〝お養い〟であるところに、汁ものを作り、すすめる意味があると思う。また水に準じたものを作らねばならぬ意味もある・・・。
(いのちを支えるスープより)
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