年末からずっと、しようしようと思いながらもそのままになっていた、裁縫箱の掃除をしました。

この裁縫箱とは、かれこれ数十年のおつきあい。
小学生のころに買ってもらったものを、そのままずっと使い続けています。
学校で初めて裁縫の授業を受けたのは、確か5年生のころだと記憶しています。
…が、私がこれを使い始めたのは、その1年前。
4年生でクラブ活動が始まって、手芸クラブに入部したときです。
8歳のころにはもう母の針を借りて、フェルトのぬいぐるみだの、小さな巾着やポーチだのを、見よう見まねの手縫いで縫い散らかしていたので、手芸クラブへの入部は念願でした。
入部の際に、「なんでもいいから裁縫道具を持ってきてね」と先生に言われて、当初は母の道具の一部を分けてもらって持参していたのですが。
「どうせ来年整えなければならないものならば、この際、一式そろえましょう」と、両親が地元に古くからある小さな手芸屋さんで相談しながら、これらをそろえてくれました。
だから、翌年5年生になって、学校指定で一斉にそろえた人たちとは、箱の素材や形状は同じながらも蓋のデザインがまったく違っていて。 (皆のは写実的な鞠の絵柄の、和柄デザインでした)
最初の授業のときに、「それどうしたん?!」と級友たちから質問攻めにあったことを、今でもよく覚えています(笑)

中身も、消耗品以外の道具は、ほぼ当時のままです。
赤い針山も、赤い巻きメジャーも、赤いルレットも、竹製の20センチの物差しも。
…そうそう、右下の白い円筒状のものも、当時から使っている『折れ針入れ』なんですけどね。
これ、元は何の容器だったと思います?
なんと、カメラ用の”写真フィルム”が入っていた空き容器なんです。
昭和な代物でしょう?(笑)
針を通さないプラスティック製で、なおかつきっちり閉まる蓋もついていることから(そしてなぜか裁縫箱の右下マスにぴったりハマる!)、とても便利に使っていますが…
これを失くしたらもう簡単には手に入らないですよね、きっと。 (手に入ったとしても、今度は中身のフィルムを使うカメラがない・笑)
そこに、おとなになって少し専門的なこともできるようになった今の道具が加わって。
この裁縫箱は、今日も私の傍らにあります。
…でも、ほんとはね。
もうこんな小さな針箱では、到底間に合わないんです。
きれいに効率よく縫い上げるために必要な道具や用品が増えに増えて、今や自宅2階のソーイングルーム全体が私の裁縫箱だから。
それでも、メインの針箱はこれ。
そこはずっと変わらない。
きっと、これからも*