parismaris's days*

夏のかたち、夏のいろ(庭だより*2021.盛夏)

毎日とにかく蒸し暑くて、雨もほとんど降らず、焼けつくような日差しに炙られて…と、今夏の庭もなかなかにハードモード。

そんな過酷な環境のなかでも、植物たちは淡々と葉を茂らせ蕾をつけて、花を咲かせて実ります。


めっきりと花の少なくなった青葉色の庭で、己の存在を主張するかのように咲き実る夏の花や実は、色もかたちも個性的。

今回は、そんな植物たちの庭だよりです。


まずは、おいしい収穫物から*


ヤマブドウ 『ピッコロワイン』

昨秋、タチの悪い虫が巣食い、枯死寸前までこじらせてからの大復活。

早く展開し過ぎた季節をものともせずに、生まれ変わったように勢いよく枝を伸ばして大きな葉をたくさん茂らせ、線香花火のような細かな花を弾けるように咲かせました。

その結果が、これ。
房の数は多くはありませんが、一粒が大きい!

そして、なによりも甘いんです。
喉が痛くなるほどに甘くて濃い、堂々たるヤマブドウの味です。

植物の底力って、すごいものですね。



フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑花)

沖縄旅行のお土産として幼い苗をいただいて、3年。
すっかりわが庭の夏の顔となりました。




この鮮烈な色、切り紙細工のような造形。
ほれぼれします。




だから、ずっと眺めていたいのだけれど…ハイビスカスの仲間なので、一日花。

早朝から朝にかけて蕾をほどき、花びらをのけぞらせ、丸一日あでやかに咲いたのちは、その夜のうちにこうして花を縮らせ落とします。




これが翌日咲く蕾。
まだ花びらは、真っ直ぐのまま。




そこからまずはラッパ状に開き、次にゆっくりと4枚の花弁を同時に反り上げていきます。

引力をものともせずに花びらを180度持ち上げるだなんて…すごいちから。



クレマチス 『タイニーポップ』

色はやや薄くなりましたが、他のクレマチスが花を終えるなかでも、まだまだ次々と咲いています。

暑さに強くて感心しちゃう。



タイニーポップの実(種)

こんなにもゴツいクレマチスの実なんて、初めて見ました…!
花とのギャップがすごい(笑)

そしてなんだかこれって…エアープランツに似てません?



シュウカイドウ(秋海棠)

敷地の北の端っこの、コンクリートの犬走りと、隣家との境界ブロック塀との隙間から独り生えしたもの。

年を経るごとにムカゴをこぼして株を増やし、今やちょっとした植栽のような景色となっています(笑)

そのシュウカイドウが、今年も花を咲かせ始めました。

半透明の桃色が、涼やかでかわいい*



茂る庭。

茂る茂る、どこもかしこもモッフモフ。

そして、その頭上から降り注ぐ蝉しぐれは公園級で……求む、静寂(苦笑)


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