parismaris's days*

雨の季節に咲く花は (庭だより*2023.梅雨)

梅雨入りしたとたんの、災害級の大雨。

そしてその翌日からは、爽やかな晴天、曇天、また晴天…からの、再びの大雨予報。

かくの如く落ちつきのない天気に、心身ともに振り回されて(低気圧頭痛がひどい…)、なんだか身の置き所がないような、気怠い毎日です。


そんな人間にはビミョーな天気も、庭の植物たちにとっては快適なもののようで。

ひと雨ごとに草葉は茂り、新たな花も咲き…だんだんと濃い『夏』の姿に近づいています。


今日は、雨の季節に咲く花々の『庭だより』です。
豪雨の前と後に撮った、写真とともに*



カラスバアジサイ(烏葉紫陽花)

ヤマアジサイです。

葉がつややかに黒味を帯びるので、『烏葉』の名がついているのですが…

わが家側の庭は北向きの半日陰なので、冬季の日当たりが足りず、ご覧のように葉は緑色のまま(苦笑)








初夏になって日の当たる時間が増えたら、葉の色がわずかに『烏』味を帯びてきました。




どういうわけか、私は昔から、華やかな西洋アジサイよりも日本のアジサイに惹かれます。

年を重ねて更にそれはひろがり、ここ10年ほどはヤマアジサイに興味津々。

このカラスバ以外にもたくさん育ててみたい品種があるのですが、いつものごとく、庭の空き容量問題で(苦笑)あきらめざるを得ないのが現状です。




咲き進むと、こんな色に。
装飾花の中心の白い部分がなくなって、ずいぶんと華やかな姿になりました。



アマチャ(甘茶)

こちらもヤマアジサイの一種です。

あの、お釈迦さまの誕生祭である花まつり(灌仏会)で使う『甘茶』は、この葉を乾燥させて発酵させたものなんだそうです。

(仏教系の学校に通っていたころの、先生からの受け売りです)




私のヤマアジサイ熱が母にもうつり(笑)、タイミングよく出会ったアマチャに母が一目ぼれ。

それから2年が経ちましたが、今年はひときわ大きく育って、たくさんの花が咲きました。




花(真ん中のつぶつぶたち)が咲き切った今は、こんな姿。

外側の装飾花もぐっと青みを帯びて、より落ち着いたたたずまいに。



アジサイ(品種名不明)

フラワーアレンジメントのレッスンで使った残りの部分を挿し木して育てたものなので、品種名がわからないのですけれど…たぶん日本のアジサイです。

昔ながらの、こういうシンプルな装飾花のアジサイが、私は好き*



ハイドランジア(品種名不明)

咲き始めは黄緑、そして白、そこから少しずつ青みを帯びながら、ほんのりと赤くも染まってゆきます。

これも残り花材の挿し木から育てたもので、10年近く経った今では、小山のような大株となりました。



ウスアジサイ(渦紫陽花)

オタフクアジサイとも呼ばれる、日本に古くからある品種のアジサイです。

20年ほど前に母から贈られたもので、そのころがちょうど私の人生の転機だったこともあり、いろいろな思い出が重なる、とてもとても大切な木です。

なので、いつまでも傍らで咲いていてほしいなと思いながら、毎年感慨深くこの花を眺めています。


画像の花はまだ色づきはじめで、これからやさしい青紫色や赤紫色に染まってゆきます。

素朴な花ですが、やわらかな品があって、かわいいんですよ*



アナベル

切り花ではよく使っていましたが、世の中のアナベル人気に触発されて、育ててもみたくなりました。

…が、ミモザやスモークツリーと同様に、人気ゆえの苗の価格高騰ぶりはなかなかのもの。(ほんとにびっくりよ…)

それに慄いた挙句、「ごくちいさな苗(=お手頃価格)を買って、自分で大きくする!」という作戦をとりました(笑)




幼い苗を入手して、じっくり育てて3年。

さほど手もかからず成長し、今年はこんなによく咲きました。

白から再びの黄緑に花の色が変わったら、摘み取ってリースでも作りましょうか*



カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)

ずいぶん昔に家族が職場で頂いてきたものなので、 正確な品種名がわからないのですけれど…花のかたちから察するに、たぶん『スノーフレーク』。




家業を閉じて以来、そのかたとのお付き合いも途絶えてしまいましたが、もしもまたお会いできたなら、今も庭の真ん中で毎年健やかに咲いていることを伝えたいな。



姫リョウブ(姫令法)

コバノズイナ(小葉瑞菜 or 小葉の随菜)とも。

これも、フラワーアレンジメントの花材からの挿し木です。

びっくりするほど簡単に根づきます。
そして、育てるのもとっても簡単*

園芸&挿し木初心者さんにおすすめです。



アカンサス 『モリス』

なんだかうっそうとした写真ですが…(苦笑)、庭の西端にどーんと居るのが、このアカンサス。




花の全景も素敵だけれど、一輪もこんなにシックで素敵*

ただし、紫色のガクの縁にある鋭く硬いトゲには、ご用心。
(縫い針並みに硬くて、軽く触れただけでもめっちゃ痛い…)



ビヨウヤナギ(未央柳)

最近めっきり目にすることが少なくなった花です。

これの近縁種のキンシバイ(ヒペリカム)は、あちらこちらで見られるのですけれど。




これもずいぶん昔から庭にあります。

レモンイエロー色の花が好きな、母のお気に入り*



ニオイハンゲ(匂半夏)

山野草です。

今年も無事に、このユニークかつ、バニラのような甘~い香りのする花が見られて、嬉し*




葉の上に生るムカゴを落として、ゆるゆると株数も増えています。

ちいさくて地味なんだけど、どうにも目が離せない植物です。



ドクダミ(蕺)

ひとり生えしたもの。

幼いころからとても好きな花なのですが(あの独特な香りも好き)、地下茎で旺盛に増えるので、厳しくコントロールしながら、わが家の玄関内の小窓から見えるこの場所だけに生えることを許しています。




雑草扱いされているのがもったいなく思われるほど、モダンな花。

トランプのスペードのようなかたちの葉も、凛々しくて素敵*




玄関内の小窓から外を見ると、こんな景色。

うふふ、かわいい*



モナルダ 『ラベンダー』

ベルガモットとも、タイマツバナ(松明花)とも呼ばれる、ハーブです。




この株と同じくらい大きく育った白花もあったのですけれど、昨夏に根切虫にやられて枯死。

くやしい…!!



一才ヤマブドウ

今年も、大きくよく実っています。

なんてきれいな翡翠色*




暑さの厳しいこの地では、袋掛けをすると蒸れて腐ってしまうことが多いので、あえてそうせずにいます。

なので、この実が色づき始めると、野鳥たちとの攻防が…!

昨年は執拗に狙う一羽のヒヨドリがいて、ヤツが姿を見せるたびに、母が大立ち回りをして守っていました(笑)


不安定な天気に当てられて、少々疲れ気味ですが、庭に出るとほっとします。

雑木のあいだを巡りながら、指先で植物に触れてその感触を楽しみつつ、花に顔を突っ込んで香りを嗅ぎ、数本手折って部屋に飾っては、また観察を楽しむ。

そんなふうに植物と触れ合っているときが、もっとも心穏やかでいられるひとときです*

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