朝、庭で水遣りをしていたら、低い羽音とともに突然頭上に差した黒い影。
反射的に首をすくめてそのまま眼だけで見上げると、ひときわ大きなカラスが私の上を通過して、ハナミズキの枝にとまりました。
朝日に照らされて輝く、満開の白いハナミズキで埋め尽くされた景色の中に、ツヤやかな青黒さだけをまとった、胴もクチバシも太い鳥が一羽。
その真逆とも言える、ふたつの色と質感のコントラストの異様さに呆気にとられて、ジョウロを両手に下げたまま釘づけになってしまいました。
するとカラスが、花のついた枝の上で足踏みを数回。
鋭く長い爪にでも引っかかるのでしょうか、カラスが足を踏み替えるたびに、その足元から白いかたまりが音もなく枝を離れてゆきます。
思わず「だめ! 花が落ちちゃう!」と声を上げれば、白の中の黒は枝の上で小さくひとつ羽ばたき、続けての大きな羽ばたきで飛び去って行きました。
じょうろを置いて、ハナミズキの下へと歩み寄ると。
咲いたままの形状を保った、落花が3つ。
どれも傷ひとつなくきれいだったので、そのまま拾い上げて、いのち尽きるまで室内で愛でることにしました。
ガラスの皿(調理用の耐熱皿・笑)に薄く水を張って浮かべただけですが、いつも見上げるばかりのハナミズキを、テーブルの上で見るのは新鮮です。
今日は朝から太陽が照りつけていて、まるで真夏のよう。
これからはこういう『ガラス+水』の景色が目に涼しくて、嬉しい季節ですね*
こちらではこのあと、28度まで気温が上がるんだとか(!)
湿度が低いので今はまだましとはいえ…顔の上のマスクがすでに暑い。
連休が明けても厳戒の日々は続きそうだし、悩みは尽きないことですね。