バラの話題ばかりが続いていますが(苦笑)
「STAY HOME」の号令がなくとも、毎年この時季は一日の大半を庭で過ごしているので、私の関心とカメラロールの中身は花たちばかり。
特にバラは、開花のこの季節をベストな状態で迎えるために、ココロと手間とをかけて育ててきたということもあって、咲いた花たちへの愛しさもひとしおです*
…ということで、今季も親バカならぬ『薔薇バカ』なブログと化していますが、どうぞしばしご容赦を。
そのバラたち。
『オードリーヘップバーン』、『芳純』、『クィーンオブスウェーデン』と、園芸品種たちが順々と満開になった次は、切り花のひと節から育て上げた、色とりどりの『挿し木出身組』が花ざかりとなりました*
『オーシャンソング』
濁りのない薄紫色が、お気に入り*
『ピーチアバランチェ』
シャーベットピンクが初夏らしい*
この真っ直ぐなステム(茎)、ほんとうにきれいでしょう*
何もせずとも自然とこう育つんです。
切り花品種は花もちも驚異的だし、株の大きさに対しての花の数も驚くほど多い。
まさに、『切り花』になるべく『生産』されるために生み出されたバラなのだと、花を見るたびに感心します。
…けれど、その代わりに失ったものもあるようで。
私の育てている切り花品種は、いずれも香りがありません。
『アバランチェ』
クリーム色を含んだ、まろやかな白。
ブライダルシーンではおなじみのバラなのだそうです。
『アマダ』
この黒味を帯びた赤が、とても好き。
花びらの枚数が多い上に、巻きがしっかりしているので、手折るとその重さに驚きます。
『スペード』
黄色い花はいいですね、そこに光があるかのように明るくなる。
昔は黄色全般が苦手でしたが、これを育てるようになって色のちからを見直しました。
『モコモコ』
花の色と形をきれいに出すのがほんとうに難しいバラで、私のちからではこれが限界。
生産者さんが作られるモコモコはもっと可憐で、名前のとおりにふんわりモコモコしてるんですよ*
今年も、切り花品種だけで花束を作ってみました。
(太い腕が引っかき傷だらけなのは、全部バラたちのせい😅 )
添えたのは、これまた切り花から挿し木で育てた、コバノズイナ(小葉の髄菜)。
簡単に発根して、ほぼ勝手に育つので(笑)、おすすめです。
この花束は、庭を挟んだ隣に住む母へ届けました。
今季は例年を上回る数の花が咲いたので、毎朝せっせと摘み取っては、自宅と実家とをバラだらけにしています(笑)
今春、この切り花品種たちは、しつこいうどん粉病にかかって、ひたすら葉の洗浄と薬剤散布をする日々でした。
いや、ほんまにしんどかった…(≡Д≡;)
それもようやく治まり、今はただ花を愛でる毎日です。
植物を育てるということは、決して楽なことでも優雅なことでもないけれど、手とココロを尽くしたその先に、こうした一瞬があるからやめられない。
ガーデニングって、ほんまに楽し♪
* * * * *
私の住まうこの地は典型的な都会の住宅街で、わが家に面した道を通るのは、その大半が近隣の住人と思しき方々ばかりです。
なので、常は日中でもほとんど人通りはありませんでしたが、外出自粛が叫ばれてからは、一日を通して手ぶらのマスク姿でそぞろ歩く人が増えました。
そんな人々がわが家の前を通りかかると、きまって小さく声を上げて足を止めて行かれます。
このバラたちの多くは通りから見えるところで咲いているので、どうしても人目を引くようで。
わが家の庭や植物は家族のためだけのものなので、公開することも注目を集めることも、普段ならばよしとはしないのですけれど。
こんな時節なので、散歩の途中に目に留まったものでほんの少しでも気持ちが晴れるのであればと、あえて通りから見えるままにしています。
未だ緊急事態宣言が出続けているこの都市の植物園もバラ園も、今季は固く扉を閉ざし、ゲートのない公園形式のバラ園の中には、人が集まることを恐れるあまりに、開花直前の蕾をすべて切り落としてしまったところも。
花は人に見てもらうために咲くのではないとはいえ、来場者を楽しませるべく、それを丹精して育ててきた人はいるわけで。
その方々の心情を思うと、なんとも切なくて…どんな思いでふくらんだ蕾にハサミを入れられたのかと、胸が痛みます。
蕾を落とされたバラの多くは、開花に使うはずだったちからをその身に蓄え、秋に大きな花をつけるでしょう。
そのときを楽しみに、今はこの庭だけで花を楽しみます。