麓の桜が葉桜へと移り変わり始めたと同時に、志賀高原でも桜が咲き始めました。
しばらく飾っておいたのですが、4月にちなんで使おうと思います。
ずいぶんと日が長くなってきました。
志賀高原も春の陽気が続き、ゲレンデの雪の状態が心配ではありますが、明日からの寒の戻り予報に微かな期待をしているところです。
先週から啓蟄を境にというわけではないのですが、冬山に籠っていた私も山と麓とを往来することが増えました。
元来車の運転が不得手で、特に冬は周りの風景を愉しむ余裕などほとんど無いのですが、子供たちが同乗していると前後左右のいろいろな状況を教えてくれます。
雲海、樹氷、動物の出現、事故車、夕焼け、星座、月の様子…。
ここ最近は子供たちの習い事の帰り道と日没時間とが重なるため、坊平橋で大きな夕陽を眺めたのち、発哺を経由し、山の間へ陽が沈んでいく様子を見届けてから高天ヶ原へと帰ってきています。
帰宅後も仕事があるため、以前は1分でも早く帰りたいという気持ちで運転していましたが、こんな風に一緒に夕陽を眺めていられるのも今だけなのかなぁ…と思うと、このかけがえのない時間をできる限り彼らにつきあってみようと考えるようになりました。
この夕陽の写真は昨日息子が撮ったものです。
最近は助手席から何か素敵なものが見えると、すぐに私のカメラや携帯を取り出し撮影しています。
写真が面白くて仕方がない年頃なのでしょうか。
今は未だ迷カメラマンではありますが、大きくなったら名カメラマンになって志賀高原の美しい風景を沢山撮ってほしいと願います。
桃の節句
昨日、3月3日は雛祭り。
女の子がいるご家庭では健やかな成長を願い、雛人形を飾ってお祝いする、春の伝統的な行事のひとつですね。
お食事もちらし寿司、蛤の清まし汁、甘酒…と頂きますが、きっと地域によって素材や味付け、盛り付け方がいろいろあるだと思います。
皆様のご家庭ではどのようにお祝いをされたのでしょうか。
我が家にも娘が2人いますので、お祝いしたいところでしたが、実はこの辺り(長野県の北信地方)では、月遅れの雛祭りで4月3日にお祝いをします。
雛祭りに限らず、端午の節句や七夕、お盆などもそれぞれ月遅れで行われます。
その理由には諸説ありますが、やはり雪深い地域では春の訪れが遅いからでしょうか。
暖冬の今年ですら、今日現在里に下りてもまだ桃の花は蕾にすらなっておりません。
現代では流通が行き届いているおかげで、一足早く旬の素材やお花をスーパーでも簡単に手に入れることができますが、昔の人々は、やはり春の訪れを待ってからお祝いをしたのだなぁと思われます。
ということで、昨夜は息子が3歳の頃に作ってくれた紙粘土のお雛様を飾り、長野県内の酒造でつくられた甘酒3種を飲み比べて終わってしまいました。
なお、志賀高原の標高ではさすがに桃の花は見ることができませんが、同じ北信地方の飯綱町に“丹霞郷(たんかきょう)”という桃の花が実に見事に咲き誇る場所があります。
日本画家の岡田三郎が名づけたそうです。
例年4月の下旬に見ごろを迎えますので、その頃にまた改めて紹介したいと思います。