アッレーグロ・モデラート、C、1♯]
(王子のお出まし*)の場面である。
*(括弧内はカルマスのスコアに印刷されてる
チャイコフスキーによる書き込みの拙大意。以後同様)
「厚め」な弦楽合奏で「王子の主題」が奏される。
♪ソン<ラ・<シン<ド・・<レン<ミ・<ファン<♯ファ│
<ソー・ー<ラ・・>ミン<ファ・<ソー│
ソー・ー<ラ・・>ミン<♯ファ・<ソン<ラ│
<シー・ー>ラ・・>ソ<シ>ラ・>ソ>レ>シ♪
いちおう、ト長で始まる。
♪ドー・ー<レ・・>ド>シ>ラ・>ソ<ラ<シ│
>♭シー・ー<ド・・>♭シ>ラ>ソ・>ファ<ソ<ラ
(短期ハ長転:>ファー・ー<ソ・・>ファ>ミ>レ・>ド<レ<ミ)│
>ソー・ー<ラ・・>ソ>ファ>ミ・<ファ<ソ>ファ
(>レー・ー<ミ・・>レ>ド>シ・<ド<レ>ド)│
ファ>ミ>レ・>ド<ミ>レ・・>ド>シ<レ
(ド>シ>ラ・>ソ<シ>ラ・・ソ>♯ファ<ラ)、<ソ<ラ<シ♪
この2種の主題は、(王子は白鳥に気づく)で中断される。
♪レ<ミ・<ファ●・・(減・7)│【レー・ー>シ・・<レー・ー>シ】♪
「白鳥の歌」:
♪ミー・ーー・・>ラ<シ・<ド<レ│<【ミー・ー>ド・・<ミー・ー>ド】♪
の音型がファゴット以外の木管によって吹かれる。が、
「白鳥の姿が見える」というのに、
どこぞの大先生が「ハープは白鳥」と宣ったはずの
「ハープ」がここぞとばかりに鳴らないのはどうしたことなのか?
チャイコフスキーが愚かだからとでも? 摩訶不思議である。
(王子は……白鳥に向けて……発射したくなる)
もちろん、「銃」の「発射」=「発砲」のことである。「銃姦」のことではない。
「オーロラのヴァリアション」ふうな弦のピッツィが銃の装備を整える間に、
(白鳥らは失せる)のである。
「王子の主題」が今度は木管によって「ハ長」で吹かれる。
それが弦に引き継がれ、「イ短」に移行。ちなみに、
「王子の主題」はこれ以降二度と現れない。それはともかく、
オボ・クラ・ファゴに裏打ちされた弦楽のトレーモロが、
イ短の属和を重ねて(オデット……自筆譜では当初は白鳥……の登場)を表す。
[→無調合]
独オーボエが弦のピッツィに乗って、
♪ラー・ーー・・>ソー・ー>ファ│>ミー・ーー・・ーー・ミー│
>♯レー・>ドー・・>シー・>ラー│<レー・ーー・・ーー・レー│
>♯ドー・>ラー・・>ソー・>♯ファー│<(N)ドー・ーー・・ーー・ドー│
>シー・<レー・>♯ドー・>シー│<♯ドー・ーー・・ーー・ーー♪
という、イ短→(アラビアもしくはロマふう音階)→ロ短、と転化する節を吹く。
(乙女は王子に言う:「なぜ【【あなた】】は私を撃とうとなさるのですか?」と)
カルマスのチャイコフスキーの書き込みなるものを見ると、
ロシア語・フランス語いずれも【【あなた】】と訳出した語にあたる【【2人称】】が
【【ティ】】・【【トゥ】】という【【親称】】であるのが、
外国語のひとつもできないおバカな私には、ちょっとした驚きである。
「初対面の間柄」で「馴れなれしい」「ふしだら」「不躾」と
感じてしまうオヤジ世代でなくても首を傾げたくなる箇所である。が、
専門家・研究者のお歴々は問題にもしない。ということは、
西洋では若い女性からなら、いきなり「親称」を使ってもかまわない、
という決まりがあるということなのだろう、きっと。だが、一浪ながらも
「超難関」のS百合女子大を卒業して客室乗務員をめざせるような高学歴女性ならいざしらず、
私のような無教養で、藁にまみれて栗毛馬に張ってるようなギャンブル好きで、
頬骨や顎骨をキューポラのある町で鋳型に溶かし込んで再構成しても
この世のものとも思えないほどの醜男は、
「それは、彼らが初対面ではない、という『種明かし』を見せてくれてる、ということでは?」
という下衆の勘繰りをしてしまうのである。
♪ボインはぁ~、赤ちゃんが吸うためにあるんやでぇ~~~。そやけど、
ワインはぁ~、赤ちゃんが飲むためにあるんやないんやでぇ~~~。ましてや、
ボトルでどたまぶちわるためにあるんともちゃうんやでぇ~~~。
好きなブランド物もイモのニオイがしたんでは花鳥風月を愛でる心もなくなるんやでぇ~~~♪
それはさておき、
♪ラー・ーー・・>ソー・ー>ファ│>ミー・ーー・・ーー♪(イ短)
という(1段ずつ4度)下降動機に対して、チェロが、
♪ミー・ーー・・<♯ファー・ー<♯ソ│<ラー・ーー・・ーー♪(実質ロ短)
という(1段ずつ4度)上昇動機で応える。
「たけしの誰でもピカソ」出演の青島広志先生によれば、「舞踏への勧誘」を挙げて
「楽器で女性・男性を表した始めがカール・マリア・フォン・ヴェーバー」
であって(オケ編したのはベルリオーズなのだが)、それ以降、
高音楽器が女性を、低音楽器が男性を表すのが「決まり」になった、とか。
さすれば、この部分も、オーボエはオデット、チェロは王子、に決まりきったことである。
♪君はオーボエてぇ、いるぅ~かしらぁ~~~。あのぉ~~~、
白いぃ~~~、バレエ・ブランこぉ~~~♪
チェロのほうはvnプリーモを加えて嬰ヘ短に移行するが、独オボがまたロ短で、
♪ミー・ーー│<ラー・ーー・・<シー・ー>ラ│『>ソー・ーー・・ーー・<ドー』│
>ソー・<ラー・・>ソー・>ーファ│ファー・>ミー♪
と吹き、フルートとクラリネット各1がオクターヴで同動機を繰り返す。ただし、
│『>ソー・ーー・・ーー・<ドー』│部分は│『>ソー・ーー・・<ドー・ーー』│
となってるところに、パターンを1つには取捨できない30台のチャイコフスキーを感じる。
[→ピウ・モッソ]
(実質ロ短で)♪●●・ミー・・<♭シー・>ラー│
>ソー・>ファー・・>♯ドー・<レー│<♯レー・<ミー♪
や♪ミー・ーー│ーー・>♯ソー・・<ラー・<シー│<レー・>ドー♪
という音型のゼクヴェンツで実質変ロ長に移行。
[→アッレーグロ・ヴィーヴォ、2/2拍子、2♭]
(オデットの身の上話)である。ディヴィーデレされたvnセコンドがシンコペを刻む中、
フルート2管とvnプリーモ、そして、オクターヴ下でファゴット1管とヴィオーラがユニゾる。
♪ミーーー・ーー>♯レー│<ファーーー・>ミーーー│
ミーーー・ーー>♯レー│<ファーーー・>ミーーー│
>♯レー<ミー・<ソー>ファー│ファーーー・>ミーーー│
ミーーー・>レーーー│レーーー・>♯ドーーー│
<レー<ファー・<ラーーー│ーー>ミー・>♯レー<ミー│
<ファーーー・ーー>ミー│<ソーーー・>ファーーー│
<ファーーー・ーー>ミー│<ソーーー・>ファーーー│
>ドーーー・ーードー│ドーーー・>シーーー│
<♭ミーーー・ーー♭ミー│♭ミーーー・>レーーー│
<ソーーーーーソー│>♯ファーーー・>Nファーーー│
>ミーーー・>♭ミーーー│>レーーー・●●●●♪
そして、独オーボエとオクターヴ下のヴィオーラが、
♪ソーーー・ソーーソ│<ドーーー・>シーーー│
>ラーーー・<シーーー│>ソーーー・<シーーー│
>ラーーー・<シーーー│>ソーーー・<シーーー│
<ドーーー・ーー<レー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソーーー・>ファーーー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソーーー・>ファーーー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソー♪
弦の「as(<)c(<)f」→木管+ホルンの「g(<)h(<)d(<)f」、そして、
[→5♯]
となり、変ロ長の「身の上話」を今度はロ長で繰り返すのである。
(フクロウの出現以降は次項に装備(ソーヴィ)する予定)
(王子のお出まし*)の場面である。
*(括弧内はカルマスのスコアに印刷されてる
チャイコフスキーによる書き込みの拙大意。以後同様)
「厚め」な弦楽合奏で「王子の主題」が奏される。
♪ソン<ラ・<シン<ド・・<レン<ミ・<ファン<♯ファ│
<ソー・ー<ラ・・>ミン<ファ・<ソー│
ソー・ー<ラ・・>ミン<♯ファ・<ソン<ラ│
<シー・ー>ラ・・>ソ<シ>ラ・>ソ>レ>シ♪
いちおう、ト長で始まる。
♪ドー・ー<レ・・>ド>シ>ラ・>ソ<ラ<シ│
>♭シー・ー<ド・・>♭シ>ラ>ソ・>ファ<ソ<ラ
(短期ハ長転:>ファー・ー<ソ・・>ファ>ミ>レ・>ド<レ<ミ)│
>ソー・ー<ラ・・>ソ>ファ>ミ・<ファ<ソ>ファ
(>レー・ー<ミ・・>レ>ド>シ・<ド<レ>ド)│
ファ>ミ>レ・>ド<ミ>レ・・>ド>シ<レ
(ド>シ>ラ・>ソ<シ>ラ・・ソ>♯ファ<ラ)、<ソ<ラ<シ♪
この2種の主題は、(王子は白鳥に気づく)で中断される。
♪レ<ミ・<ファ●・・(減・7)│【レー・ー>シ・・<レー・ー>シ】♪
「白鳥の歌」:
♪ミー・ーー・・>ラ<シ・<ド<レ│<【ミー・ー>ド・・<ミー・ー>ド】♪
の音型がファゴット以外の木管によって吹かれる。が、
「白鳥の姿が見える」というのに、
どこぞの大先生が「ハープは白鳥」と宣ったはずの
「ハープ」がここぞとばかりに鳴らないのはどうしたことなのか?
チャイコフスキーが愚かだからとでも? 摩訶不思議である。
(王子は……白鳥に向けて……発射したくなる)
もちろん、「銃」の「発射」=「発砲」のことである。「銃姦」のことではない。
「オーロラのヴァリアション」ふうな弦のピッツィが銃の装備を整える間に、
(白鳥らは失せる)のである。
「王子の主題」が今度は木管によって「ハ長」で吹かれる。
それが弦に引き継がれ、「イ短」に移行。ちなみに、
「王子の主題」はこれ以降二度と現れない。それはともかく、
オボ・クラ・ファゴに裏打ちされた弦楽のトレーモロが、
イ短の属和を重ねて(オデット……自筆譜では当初は白鳥……の登場)を表す。
[→無調合]
独オーボエが弦のピッツィに乗って、
♪ラー・ーー・・>ソー・ー>ファ│>ミー・ーー・・ーー・ミー│
>♯レー・>ドー・・>シー・>ラー│<レー・ーー・・ーー・レー│
>♯ドー・>ラー・・>ソー・>♯ファー│<(N)ドー・ーー・・ーー・ドー│
>シー・<レー・>♯ドー・>シー│<♯ドー・ーー・・ーー・ーー♪
という、イ短→(アラビアもしくはロマふう音階)→ロ短、と転化する節を吹く。
(乙女は王子に言う:「なぜ【【あなた】】は私を撃とうとなさるのですか?」と)
カルマスのチャイコフスキーの書き込みなるものを見ると、
ロシア語・フランス語いずれも【【あなた】】と訳出した語にあたる【【2人称】】が
【【ティ】】・【【トゥ】】という【【親称】】であるのが、
外国語のひとつもできないおバカな私には、ちょっとした驚きである。
「初対面の間柄」で「馴れなれしい」「ふしだら」「不躾」と
感じてしまうオヤジ世代でなくても首を傾げたくなる箇所である。が、
専門家・研究者のお歴々は問題にもしない。ということは、
西洋では若い女性からなら、いきなり「親称」を使ってもかまわない、
という決まりがあるということなのだろう、きっと。だが、一浪ながらも
「超難関」のS百合女子大を卒業して客室乗務員をめざせるような高学歴女性ならいざしらず、
私のような無教養で、藁にまみれて栗毛馬に張ってるようなギャンブル好きで、
頬骨や顎骨をキューポラのある町で鋳型に溶かし込んで再構成しても
この世のものとも思えないほどの醜男は、
「それは、彼らが初対面ではない、という『種明かし』を見せてくれてる、ということでは?」
という下衆の勘繰りをしてしまうのである。
♪ボインはぁ~、赤ちゃんが吸うためにあるんやでぇ~~~。そやけど、
ワインはぁ~、赤ちゃんが飲むためにあるんやないんやでぇ~~~。ましてや、
ボトルでどたまぶちわるためにあるんともちゃうんやでぇ~~~。
好きなブランド物もイモのニオイがしたんでは花鳥風月を愛でる心もなくなるんやでぇ~~~♪
それはさておき、
♪ラー・ーー・・>ソー・ー>ファ│>ミー・ーー・・ーー♪(イ短)
という(1段ずつ4度)下降動機に対して、チェロが、
♪ミー・ーー・・<♯ファー・ー<♯ソ│<ラー・ーー・・ーー♪(実質ロ短)
という(1段ずつ4度)上昇動機で応える。
「たけしの誰でもピカソ」出演の青島広志先生によれば、「舞踏への勧誘」を挙げて
「楽器で女性・男性を表した始めがカール・マリア・フォン・ヴェーバー」
であって(オケ編したのはベルリオーズなのだが)、それ以降、
高音楽器が女性を、低音楽器が男性を表すのが「決まり」になった、とか。
さすれば、この部分も、オーボエはオデット、チェロは王子、に決まりきったことである。
♪君はオーボエてぇ、いるぅ~かしらぁ~~~。あのぉ~~~、
白いぃ~~~、バレエ・ブランこぉ~~~♪
チェロのほうはvnプリーモを加えて嬰ヘ短に移行するが、独オボがまたロ短で、
♪ミー・ーー│<ラー・ーー・・<シー・ー>ラ│『>ソー・ーー・・ーー・<ドー』│
>ソー・<ラー・・>ソー・>ーファ│ファー・>ミー♪
と吹き、フルートとクラリネット各1がオクターヴで同動機を繰り返す。ただし、
│『>ソー・ーー・・ーー・<ドー』│部分は│『>ソー・ーー・・<ドー・ーー』│
となってるところに、パターンを1つには取捨できない30台のチャイコフスキーを感じる。
[→ピウ・モッソ]
(実質ロ短で)♪●●・ミー・・<♭シー・>ラー│
>ソー・>ファー・・>♯ドー・<レー│<♯レー・<ミー♪
や♪ミー・ーー│ーー・>♯ソー・・<ラー・<シー│<レー・>ドー♪
という音型のゼクヴェンツで実質変ロ長に移行。
[→アッレーグロ・ヴィーヴォ、2/2拍子、2♭]
(オデットの身の上話)である。ディヴィーデレされたvnセコンドがシンコペを刻む中、
フルート2管とvnプリーモ、そして、オクターヴ下でファゴット1管とヴィオーラがユニゾる。
♪ミーーー・ーー>♯レー│<ファーーー・>ミーーー│
ミーーー・ーー>♯レー│<ファーーー・>ミーーー│
>♯レー<ミー・<ソー>ファー│ファーーー・>ミーーー│
ミーーー・>レーーー│レーーー・>♯ドーーー│
<レー<ファー・<ラーーー│ーー>ミー・>♯レー<ミー│
<ファーーー・ーー>ミー│<ソーーー・>ファーーー│
<ファーーー・ーー>ミー│<ソーーー・>ファーーー│
>ドーーー・ーードー│ドーーー・>シーーー│
<♭ミーーー・ーー♭ミー│♭ミーーー・>レーーー│
<ソーーーーーソー│>♯ファーーー・>Nファーーー│
>ミーーー・>♭ミーーー│>レーーー・●●●●♪
そして、独オーボエとオクターヴ下のヴィオーラが、
♪ソーーー・ソーーソ│<ドーーー・>シーーー│
>ラーーー・<シーーー│>ソーーー・<シーーー│
>ラーーー・<シーーー│>ソーーー・<シーーー│
<ドーーー・ーー<レー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソーーー・>ファーーー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソーーー・>ファーーー│<ミーーー・<ファーーー│
<ソー♪
弦の「as(<)c(<)f」→木管+ホルンの「g(<)h(<)d(<)f」、そして、
[→5♯]
となり、変ロ長の「身の上話」を今度はロ長で繰り返すのである。
(フクロウの出現以降は次項に装備(ソーヴィ)する予定)
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