チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「白鳥湖#19/パ・ドゥ・スィス-6」

2007年08月23日 01時01分05秒 | 瓢湖不充分白鳥の湖舞イアーリンク泡沫事件
この「ヴァリアション」には、アントレが附き、コーダも附いてる。
[モデラート、C、4♭](導部)
ハープ独奏である。前ヴァリアションのハ長終止を受けて、その
下属調であるヘ長の属7が分散で爪弾かれる。
ヘ長の属7はその同主調であるヘ短の属7でもある。よって、
導部終いの小節のヘ長の
*♪ソー(フェルマータ)<♯ソー(フェルマータ)・
  <ラー(フェルマータ)<シー(フェルマータ)♪
は、すなわち、ヘ短の
*♪ミー(フェルマータ)<ファー(フェルマータ)・
  <♯ファー(フェルマータ)<♯ソー(フェルマータ)♪
である。
→[アッレーグロ・スィンプリチェ、2/4、(4♭)](本部)
ヘ短。ハープ伴奏によるオーボエ独奏旋律である(p)。
*♪ファ<♯ソ・<ラッ<シッ│<ドー・<レ、<ミ│
  <ファー・<♯ソ、<ラ│<シー・<ドー│
  >シ>ラ・>ソッ>ファッ│>ミー・>ド、>ラ│
  <ミー・>レ、>ドッ│>シー・ーー(<ミー・>ラ<シ│<ドー・ーー)♪
「ファ」で始まる短調の主題は、チャイコフスキーにおいてめずらしくはない。
(cf:1番pf協奏曲主章主部対主題、
    4番交響曲主章主部主主題、
    眠りの森の美女2幕パ・ダクションのコーダ、
    5番交響曲主章主部主主題)
モーツァルトの40番交響曲の主章主主題の
*♪ファ>ミ│ミー、<ファ>ミ・ミー、<ファ>ミ│ミー<ドー・●●♪
などは「バロックの嘆息の音型」とかいうものなのだそうであるが、
チャイコフスキーがその「モツ40」をオマージュしたのが、
「4番交響曲主章主部主主題」である。
しかしながら、このヴァリアションは「ファ>ミ」ではない。
「東方の音階」を模したものである。つまり、この旋律には
「異教徒」の色を与えてるのである。その宗教によって世界制覇を目論む
キリスト教社会にあっては、異教徒=悪魔、である。ちなみに、
欧州は西はイベリア半島までイスラムに支配され、
レコンキスタ(再征服)以降、イベリコの旧教諸国(ポルトガル、スペイン)は、
自領を回復しただけで飽き足らず「大航海時代」を築くわけであるが、
いじめられっ子がそのルサンチマンから格闘技を覚えて
やんちゃものになるように、征服された過去から「学ん」で、
まず布教、そして侵略、という「戦略」で植民地を増やした。そして、
新教国(オランダ、イギリス)、新旧の内戦で遅れをとったフランス、ドイツ、
ついで、後進国ロシアなどが続き倣った。結果、
アメリカ・アジアの諸国はまんまと蝕まれた。ときに、
ザビエル以後、忠誠度が強い宣教師を送り続けたにもかかわらず、
日本ではキリシタンは増えなかった。そして、その魂胆を見抜いた
秀吉や徳川家によってファイアーウォールされた。現在でも
我が国におけるキリスト教信者は全人口の1パーセントにも満たない。いっぽう、
「隣国」である中国は10パーセント、韓国にいたっては25パーセントが
キリスト教徒である。他の国はキリスト教でたやすく篭絡できるのに、
日本は「一筋縄でいかない」のである。20世紀以降のキリスト教国の親分である
アメリカ合衆国(政治の中枢はフリー・メイスン)が、
そんな「不信心国」である日本を警戒しないわけがない。ちなみに、
(free)mason(石工)とはペテロを継ぐ者というわけであるが、そもそも、
石=岩=massia=messa(儀式)=messia=救世主、である。
バレエ「白鳥の湖」にも「(独語で)バローン・フォン・シュタイン(石男爵)」が
登場し、王妃・ズィークフリート母子の事の成り行きを見守ってるのである。さて、
空爆による民間人無差別殺戮ならドイツも受けた(例:ドレースデン大空襲)。が、
なぜアメリカが日本だけに原爆を落としたのか、
なぜ広島だけでなく長崎もだったのか、そこに理由があるのである。
(昭和20年8月6日は真珠湾を攻撃されたのと同じ曜日。
広島は日清戦争時の大本営で、天然の要害瀬戸内海の軍港呉や兵学校江田島に
最も近い大都市であるだけでなく、キリスト教徒が嫌う「武士の魂」の象徴である
「忠臣蔵」の浅野家の本家の鯉城、そして、自分らの十字架を汚してるとみなした
ハーゲンクロイツと同様の「違い鷹の羽」をコイに第一候補にした可能性もある)
そして、日本人は白人(アーリア人)でもキリスト教徒でもない。現在、
核兵器使用は現実的でない状況ではあるが、
アメリカはイスラム教のアフガンにもイランにも侵攻した。が、
同じくイスラム教でもアラブ人とは異なって白人と同じ人種であるイランには、
たとえ核開発前に侵攻したとしても劣化ウラン弾は使わなかったはずである。
と、それらはどうでも、#18や#24のヘ短と同調であるという根拠とともに、
異教徒=悪魔の音階によるこのヴァリアションは、
オディールが踊るためのものであると推測される。といっても、
安倍麻美女史と故坂本九の顔の区別もできない愚脳な私が言うことであるゆえ、
いい加減であることは否めない。
中部は、主題の亜型がクラリネット独奏によって吹かれ、
オーボエ独奏がオッブリガート的に絡む。
主題がほぼ形どおり再現され(終い2小節は省かれてコーダになだれこむ)、
→[ピウ・モッソ](結部)
**♪ラ<シ<ド<レ・<ミ>ド>ラー│<ミ>シ>♯ソー・<ミ>ド>ラー│
   ラ<シ<ド<レ・<ミ>ド>ラー│<♯ソ>ミ>シー・<ラー>♯レー♪
(ff)が全奏(といっても、コーダではハープは暇をだされる)で繰り返され、
**♪♯レー<ラー・ラー>レー│♯レー<ラー・ラー>レー│
   ♯レー<ラー・ーー>レー│ーー<ラー・ーー>レー│
   >♯ファー<♯ソー・<ラー<シー│<ドーーー・<レー<♯レー│
   <ミーーー・<♯ファー<♯ソー│<ラー●●・●●●●(フェルマータ)♪
と閉じられる。私の推測どおりオディールが踊るヴァリアションだとしたら、
テンポを上げられるコーダが附いてるということは、そこに
テクニックを要する振付が施されたはずで、
「悪魔の踊り」を見せつけたことであったろう。

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