チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「蘇州夜曲(西條八十作詞/服部良一作曲)/前田利長没後400年・霧島昇誕生から100年」

2014年06月27日 18時42分41秒 | toneナリノ曲ハヨク歌曲ウ歌謡曲ダ

蘇州夜曲


覚醒剤所持容疑で逮捕された
AskaのCDが回収されたらしい。
非道な者のプロダクツだからこそ
ごく真っ当な生きかたをしてる一般人・凡人には
ありがたみがあるのに、である。
品行方正なイクメンオヤジ、ゴミ出しお父さんが作った
歌謡曲など、心に触れるものがあるはずもない。ともあれ、
今日6月27日は、往年の流行歌謡歌手の
霧島昇(きりしま・のぼる、本名=坂本栄吾、1914-1984)
が生まれてちょうど100年の日にあたる。
同人は夫人のミス・コロムビア、松原操女史とともに
ヒロポン(覚醒剤)中毒だったことが広く世間に知られてる。が、
「旅の夜風」「一杯のコーヒーから」「愛染夜曲」
「誰か故郷を想わざる」「目ン無い千鳥」「三百六十五夜」
など、両人のナツメロのCDが回収されたという咄は
とんと聞いたことがない。
ばかりでなく、誕生から100年を記念して
"生誕100年記念 霧島昇と松原操(ミス・コロムビア)大全集
~旅の夜風・三百六十五夜~"
なるCDが一万円プラス消費税で新発売されたのである。
Askaもうらやむかもしれない待遇である。

現在は、覚醒剤のような麻薬中毒者に
HIV・梅毒などの性行為感染症患者が多いらしい。
やっぱりキメセクの威力はすごいのである。いっぽう、
戦国武将のひとりでもあった
前田利長(まえだ・としなが、西暦およそ1562-同1614)
は、蒲生氏郷・浅野幸長などとならんで、
梅毒がもとで死んだ武将としても知られてる。

家康が前田へのジャブに出たとき
(おそらく本気で潰そうとは考えてなかった)、
利長は応戦するつもりだった。が、
母のまつ(芳春院)に制され、後世、
"弱腰チキン野郎"として歴女らに蔑まれてる。
まつ(芳春院)は自らすすんで人質となって江戸へ行った。
それから15年、金沢をはじめとする百万石を超える
前田領に戻ることは許されなかった。
倅利長は母のため、大身となって抱えてる大家臣団のため、
また、梅毒による自らの病苦のため、
耐え難きを耐え、忍び難きを忍んだのである。
まつ(芳春院)が"解放"されたのは、
利長が死んでからだった。
利長の死は現在の暦に換算すると今日からちょうど
400年前にあたる慶長19年5月20日である。
53歳だった。

いずれにせよ、
家康は利家の死を見届けてから関ヶ原、
利長の死を待って大阪の陣、
と、前田には細心の注意を払ってたのである。
まつ(芳春院)は金沢へ帰る途中、倅が死んだ高岡に立ち寄った。
その倅の死から3年後、まつ(芳春院)は
金沢において波乱に満ちた71年の生涯を閉じたのである。

いつの日君帰る、といえば、
李香蘭(り・こうらん=山口淑子女史の中国人名芸名)女史である。
今週24日に天理教前真柱の中山善衞が81歳で死んだが、
山口淑子女史は94歳で健在である。
皇紀2600年(昭和15年、西暦1940年)、
上海を舞台にした映画「支那の夜」が制作された。
渡辺はま子女史が唄った同名の流行歌が
大ヒットしたことで成立した映画である。
この映画の中で李香蘭はさらに
「蘇州夜曲(西條八十作詞/服部良一作曲)を唄った。
♪ソーーー・・<ラー・<ミー│>レ>ド・ー<レ・・>ラー・ーー│
●>ソ・>ミ<ソ・・<ラ<ド・>シ>ソ│<ラー・ーー・・ーー・ーー♪
(君がみ胸に 抱かれて聞くは
夢の舟唄 鳥の歌(カザルス翁は無関係)
水の蘇州の 花散る春を
惜しむか 柳がすすり泣く)

レコード発売の際の歌い手は
作曲者の所属レコード会社の歌手でなければならなかったので、
コロムビアの渡辺はま子女史と霧島昇とが唄った。
歌詞の1、3番を女史が、2番を霧島が、
というように、デュエットではない。

後年、
近隣悪徳国の反日の動きの中でもこの歌は愛唱され、
在日コリアン系歌手や外国人も含め、
数えきれないほどの歌手がヴォウカルおよびインストルメンツでカヴァーしてる。
Askaもそのひとりである。が、
特に若い世代の者が語中・語尾のガ行音を汚い非鼻濁音で発音する。
き~~~み~、ガ゛゛~!……と。
Askaもそのひとりである。が、古い世代なので九州出身でも
その度合いはまだしもましなほうである。
冒頭の箇所でささやくような歌唱をする
「ごちそうさん」のSG高畑充希女史や平原綾香女史も聞き苦しい。
ミューズィカル女優の新妻聖子女史は声がよく歌唱が巧いだけに、
ガ行非鼻濁音(一部、鼻濁音混じり)のバルバロイさが惜しい。ちなみに、
「蘇州夜曲」とは関係ないが、歌謡曲全般について、
昨今の流行歌手の中でもっとも聞き苦しいのは、現在、
やはり薄気味悪い声で美輪明宏がナレイションをしてる
HNKの連ドラ「花子とアンと7人のコピットたち」の主題歌を歌ってる
絢香女史である。歌や音楽はなにも
必ずしも美しくなければならないことはないし、
醜いことも表現すべきものではあるが、これほど
汚い発音と粗野な歌唱をする者はいない。もちろん、
語中・語尾のガ行音をこのうえなく汚く歌ってる。
日本の日本人の文化を穢す不届き者である。とはいえ、
これは、黒木華女史と中村梅雀の顔の判別が
瞬時にはできないこともある程度の
拙脳なる私が感じてるだけのことにすぎない。

それはともあれ、
やはり私は渡辺はま子女史ではなく、映画の中での
李香蘭女史の歌唱がもっと好きである。
満州生まれの李香蘭女史は佐賀と福岡という
語中・語尾ガ行非鼻濁音地域出身の両親を持つものの、
戦前の歌手なので鼻濁音で唄ってる。いずれにしても、
あの独特の声質と歌唱は心動かされる。

(*追記)この記事を投稿した72日後の2014年9月7日に
山口淑子女史は千代田区一番町の自宅マンションにおいて94歳で亡くなった。
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