チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「映画『大脱走』(The Great Escape)公開から50年」

2013年07月04日 16時21分30秒 | 寝苦リジェ夜はネマキで観るキネマ
今から50年前の昭和38年(1963年)7月4日(米国独立記念日)に
"The Great Escape"(邦題=大脱走)が
米国内で公開された。これはおそらく、
映画の中でも再現されてるが、
1943年の7月4日に主役のマクウィーンやガーナーなど米兵捕虜が、
同国の独立記念日を祝って「ヤンキー・ドゥードゥル」を鼓笛し、
自家製酒をふるまうスィーンがあることにちなんでるのだろう。
日本では翌月に封切られたらしい。
第二次世界大戦中の1944年に実際に
ドイツの第三航空兵捕虜収容所(ポーランド領内)で起きた
集団脱走事件を題材にしたものである。
逃げた76人のうち、現実にも映画でも
逃げおおせたのは、たったの3人だけだった。
ゲシュタポに捕えられた50人は殺害された。その中には、
脱走で対独後方攪乱を図った首謀者の"ビッグX"こと
ロジャー・ブシェル(映画での役名はロジャー・バートレット)も含まれた。
映画では20人ほどがトラックで収容所に輸送される体で、
大草原の中で休息させてやると嘘をつかれて
一斉に銃殺される。が、
当時はしがない脇役俳優に過ぎなかったリチャード・アッテンボローと
日本の演歌歌手冠二郎の顔の区別がなかなかつかない
拙脳なる私には真実を知る由もない。

この映画については、以前にも触れてる。

「『大脱走のマーチ』とオネーギン『タチヤーナの手紙』/スティーヴ・マクウィーン没後30年」
( http://blog.goo.ne.jp/passionbbb/e/bac89c1572bfcb7606464ea39418975f )

「Johnny Remember Me/霧の中のジョニー」
( http://blog.goo.ne.jp/passionbbb/e/2ef896925e71d9e5c4caa3fa1f5f4acc )

映画とともに超ポピュラーなのが、この映画の「マーチ」である。
Elmer Bernstein(エルマー・バーンスタイン、1922-2004)が作曲した。

♪ソー<ドー・●●●●・・●●>ソー・<ミーー>レ│
>ドー>ラー・●●●●・・●●●●・●●●●│
<レーレー・ーー>ドー>シーー<ド・>シー>ラー│
>ソー>ミー・ーー●●・・♪

この主要主題に対して、副次主題は、

♪【ソーソー・ーー<ラー・・>ソーーー、・<ドーー<レ│
<ミーミー・ーー>レー・・<ミー>レー・>ドーーー】│
>ラーラー・ーー>ソー・・<ラーーー、・<ドーー<レ│
<ミーミー・ーー>レー・・<ミー>レー・>ドーーー│
>ラー<レー・ーー>ドー・・>シー>ソー・ーー<レー│
>ドーーー・ーーーー・・ーーーー・●●●●♪

である。この映画の公開から7年後の1970年に
ビートルズのポール・マカートニーが自分の頭に残ってたこの節を
自作としてアウトプットしてしまったのが、
"Let It Be"
である。「レット・イット・ビー」とは、一般的には、
「そのままにしておきなさい」
みたいな意味である。

♪【ソーソー│ソーーーソー<ラー・ーーーー>ミーーー・・ソーーーソーーー、・<ドー<レーーーーー│
<ミーミーーーミー・ーーーー>レーーー・・レーーー>ドーーー・ドーーー】♪

トンネルを掘ろうかほるまいか決めかねてると、
聖母マリアさまが現れてありがたいお言葉を授けてくださる。
「じたばたしたってどうしようもないことですわ。
すべては主の御心のままなのですから」
無作為こそキリスト教の極意、ということなのである。対して、
映画の中のマクウィーンやアッテンボローは脱走を何度も図った。
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