クヌートの死から

2011-03-23 16:58:04 | インポート

http://www.youtube.com/watch?v=i7nliGGyI58

結局やはりあの動画は、あの時、ドイツのベルリン動物園でたまたまクヌートをビデオにとっていた方が撮影したクヌートの最後の場面だったようです。口のきけない動物ですから人間のように調子が悪いとか頭が痛いとか訴えることもなく、あっけなく4歳の命を終わってしまいました。

夕べの夜中の記事では解剖が始まって、脳に異常があったのが見つかっていましたが、今日はもう少し具体的に脳の損傷が原因だったとなっています。さらに詳しく調べなければわからないことも多いのでしょう。世界中から愛されたちびすけシロクマは、今はもう、先に亡くなった、ちびさんを可愛がって育ててくれた飼育員さんと一緒にいます。

今できることは、日本各地の動物園にいるホッキョクグマたちのことを考え、この地球上のすべての生命が実は運命共同体の一員だということを忘れないことでしょう。日本では今、大地震と巨大津波の結果、2万数千人の方々が亡くなったり行方不明になっています。しかも津波の二次災害で起こった、福島第一原発の大事故の後、広範囲に放射能が検出される事態になっています。おそらくこの後何年も何十年も先にまで影響の及ぶ被害でしょう。

けれども、少なくとも宗教者、信仰者を自認なさる方々なら、たとえどんな状況になっても驚きはしないと思いたいものです。生まれてきたら誰でも必ずやがていつかは終わりがくるのであります。地震や津波からは逃れても、放射能から逃れるべく努力を重ねて成功したとしても、それでもやがていつかは終わりがくるんです。日本国政府はどうも情けない当てにならない政府とはいえ、今の状況を何とかしていくための指示を下せるのはこの政府しかないわけですし、今はとにかく従うしかないでしょう。が、成人した国民一人一人が今後のために責任を持ってそれぞれの場で働いていくには、政治だけでは足りないかもしれません。

それはこの世を越えてもっと先にある希望ではないでしょうか。何があっても乗り越えるに足りる希望、永遠の生命。