だましゑ歌麿(俳優群像)

2012-05-20 15:21:42 | インポート

「相棒」のシーズン10が終わってから、テレビドラマや映画の話題はたまにしか書いていないが、夕べは非常に珍しい、少し昔のテレビドラマを見ることができた。実のところ、水谷豊さんの出演した時代劇というのは今回初めて見たわけだ。

「だましゑ歌麿」という作品で水谷さんは主役ではないが、主役に次ぐ重要な人物で、江戸時代の絵描き、喜多川歌麿に扮している。出演している俳優さんたちも、歌舞伎の方以外は日ごろたびたび、相棒で見ているお顔で、おかげでストーリー以外にも二重、三重に楽しめた。

当方、男性ではないので背広の着こなしや、身のこなしについてはあまりよく知らない。けれども動作が美しいか美しくないかはわかる。その昔、ちょっとかかわっていた清掃会社の若社長が本来演劇に進みたかった方で、どたどたと動く当方を見てはたびたび身のこなしをもうちょっとスマートにとおっしゃっていたものだった。お手本に動いて見せてくれた動きはたしかに無駄がなくて美しいのである。残念ながらいまだに当方にはとても真似ができない。

「相棒」を見ると、いつも取り調べ室で席に座るときの水谷さんの身のこなし、服の裾捌きを見ては、なるほど若社長の言っていたのはこれかと思う、無駄のないスマートな動き、見ていて美しさを感じる身のこなしに感心しているのでありますが、時代劇でも背広よりはるかに面倒な着物の裾捌き、椅子ではなくて畳に座るときの身のこなしの美しさに、流石に一流の俳優さんはすごいものだと改めて思ったものだ。一言に言えば本当にかっこいいのですな。

他の出演者の方々がまた素晴らしい。今はもう亡くなってしまった藤田まことさんや田中実さんも出演しておいでだったのがなんとも切ない気分にさせられるが、今も活躍していらっしゃる方々の演技を見ると、皆様の別の面を覗くような感じでさらに面白く思った。岸部一徳さん、こうして見るとやっぱり独特の存在感があって見事なものだと思う。

こうして、たまに昔のドラマをみると、何か非常に新鮮な気がしてとてもいいものだと思った。ただのドラマ以上の、俳優さんたちひとりひとりの姿がくっきりと浮かび上がってくるようだ。

おまけ

普段、普通のテレビは見ないので、今ふと気になってネットで検索してみるまで、この作品についてほとんど何も知らなかったのだが、なんとこの作品の次が今年中に放映される予定なのだそうだ。驚いた。

    http://news.mynavi.jp/news/2012/04/09/002/index.html