また一人、昭和の名優が逝ってしまった…なんて言い方では足りないくらいの存在感を持つ俳優、高倉健さんを日本の映画界は失ってしまいました。
一時期、健さんの映画をレンタルして見まくっていた時期があります。
1本観ると、もう1本観たくなってしまうんです。そんな魅力がありました。
健さんの魅力は何と言っても存在感。
役になりきるのが役者…なんて事をよく言いますけど、健さんの映画を観て思うのは、映画の中でその役の名前を与えられてるとはいえ、役になりきるんじゃなくて、高倉健さんが存在しているという事。
そういう意味では、僕にとってはウルトラマンとかに近いです。ウルトラマンの中に入っているスーツアクターさん…という事ではなくて、ウルトラマンそのもの、ヒーローなんですね。
ウルトラマンみたいに怪獣はやっつけませんが、“高倉健”というヒーローが、色んなシュチュエーションで活躍する…そんな感じ。
考えてみたら、スターとはそんなもんかな…と。
生涯、テレビドラマには出演しなかった…というのも、今の俳優さんには考えられないスタンスですね。
もちろんDVDのレンタルもあるんで、お茶の間のテレビ画面で高倉健さんの活躍を観る事はできます。
しかし、その本領は劇場の大画面でこそ味わえるのでしょう。
そういえば晩年は寡作だった健さん、実は劇場に観に行けたのは、遺作となった『あなたへ』だけでした。
このシーンなんかは、劇場でなければ、その魅力の半分も伝わらないんだろうな…。
この映画は、名優大滝秀治さんの遺作でもあり、高倉健さんは、当時80歳なのに、
「大滝秀治さんには、学ぶところが多かった…」
と語っていたのを思い出す。これも本当だったのだろう。
しかし残念ながら、大滝さんに教わった事を次回作で生かすことは、もうできません。
今、日本の芸能界には、素晴らしい役者さんがたくさんいると思います。
でも、スターは、どれだけいるのかな?と、思います。
願わくば、最後に渡辺謙さんと共演してほしかったですね。スターのバトンを渡してからでも良かったのに…。
もちろん、渡辺謙さんだって、健さんには負けないくらいの名優だと思います。でも、それはご自分の努力の成果ですよね、今の所。
じゃなくて、バトンを受け取って欲しかった…というか、そういう感じです。
あと、平井堅さんにも…って、これじゃただのダジャレか。
さようなら、健さん。
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