今日はグッジョブなお母さんを紹介したいと思います
「アンナの赤いオーバー」の主人公アンナのお母さんです。
ハリエット・ジイーフェルト 文 アニタ・ローベル 絵 松川真弓 訳
「戦争がおわったら、あたらしいオーバーを買ってあげようね」そうお母さんが言っていましたが、戦争が終わっても
お店にはオーバーはもちろん、食べ物だって売っていないのです。
お金を持っている人もいなかった。。。
アンナのうちにも・・・・でも、アンナの古いオーバーはすり切れていたし、アンナにはもう小さくなってしまっていま
した。
お母さんはどうしたらいいか考えた末・・・・
春、おひゃくしょうさんに家にある品物と羊毛を交換してもらい、初夏には糸つむぎのおばあさんには羊毛を糸につむいでもらい、
夏の終わり、お母さんとアンナはこけももをつんで、羊毛を赤い糸に染め上げました。
機織りさんには毛糸で布地を織ってもらい、仕立て屋さんには布地をオーバーに仕立ててもらいました。
こうして出来上がったアンナの赤いオーバー!!
生活に少し余裕ができたその年のクリスマスイブ、お母さんとアンナはオーバーを作って下さった皆さんを招待してクリスマスの
お祝いをしました。
みんな、出来上がった赤いオーバーを着たアンナをほんとうにかわいいと思い、こんな素敵なクリスマスは久しぶりだと喜び合いました。
そして、アンナは羊にもお礼を言いに行きました「毛糸をありがとう!!」
実はこのお話は実話なんだそうです。
第二次世界大戦直後のお話です。アンナのお母さんはアンナの為に、大切にしていた品物をオーバーを作るのに必要な物や技術と交換してもらい、長い時間待って
アンナに素敵なオーバーをプレゼントします。
今の時代、お金を出せば大抵の物が買えます。
長い間待たなくても 簡単に手に入る物が多く、まだ着れる状態の物でも飽きたら手放すことも普通に行われています。
オーバーがどのように作られるかという工程やどんな人たちが関わって出来上がった物なのか・・・について
考えて買う人、意識して買う人はそれほど多くはいないのではないでしょうか?
そして、作って下さった人々や材料となる対象にも感謝の気持ちを持つ人、どれくらいいるのでしょうか・・・
戦後のお金や物がない中、一生懸命考え アンナの為にオーバーを作り上げたお母さん!! 本当にグッジョブです
オーバーが出来上がる過程をそばで見てきたアンナだから、作ってくれた皆さんや材料を提供してくれた羊に感謝の気持ちが自然と湧くのかもしれませんね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます