5月15日(土)
負の数は、長い間「正式な数」として認められていませんでした。
負の数を初めて「正式な数」として認識したのはインド人だと考えられています。
ヨーロッパでも、負の数は「正式な数」として認められていませんでした。
例えば、12~13世紀のイタリア生まれの数学者フィボナッチは、
負債を表す場合だけ、負の数を認めましたが、
当時のヨーロッパの学者の大部分は、負の数を「うその数」と呼んだと言われています。
17世紀になって、フランスのルネ・デカルトが数直線上に数を目盛り、0を基準として、
それぞれ反対方向に、正の数、負の数をとることによって、初めて負の数は正の数と
全く同一の地位を得るに至りました。
しかし、19世紀になっても、負の数の扱いに悩んだ人がいます。
それがフランスの小説家スタンダールです。スタンダールは自叙伝の中で、
「私は、数学では偽善は不可能であり、少年らしい単純さから、数学が応用されるすべての
科学はみなそうだと思っていた。
しかし、どうして(ー)×(ー)=(+)になるのか、誰も説明できないことが
わかったとき、どうしたらよいだろうか。・・・・・マイナスの量をある人の借金と
考えたとき、1万フランの借金に500フランの借金をかけて、それがどうして
500万フランの財産を持つことになるのか」
という文章を残しています。
(オモシロ数学史 上垣 渉 編著 より)
さて、中学1年生への授業での説明です。
私の年齢と、髪の毛の量を考えて、次の導入が生徒への定着が一番良いと考えました。
以下にそのプリントを掲載します。空白の部分は、学校名や個人名です。
5月17日(月)
授業をしてみたら、生徒の反応は良かった。
教科書の本読みをして、規則をみつけてする方法よりも分かりやすくて、
良い。生徒もよく分かったと言う子が多かった。
後は、定着をさせること。