日本不思議旅行ガイド 椎名桜子 を読む📖👓26
平成八年出版、発行元は椎名桜子さんによる(株)22。総ページ94頁の薄いオールカラーの小型本です。
申し訳ないけど今は手に入りづらいと思います。
「質問中身さえわからないのに、答えだけを先に見つけてしまった気持ち」この本の帯のコピーです。
今ですと、一生に一度は行きたい絶景のナントカ、という本が流行ですが、この本のセレクションはそのハシリでもあり、もうちょっと尖った場所も多く紹介しています。(簡単な地図付き)
釧路の湿原の湖で見ることが出来る四角い夕日。
伊那郡にある天狗の住む木とされたねじまがった異形の二千本の栗林。
静岡の森の中に七年に一度、数日だけ現れる幻の池。
などなど、
何故か情報豊富な僕の現在の検索アンテナにも滅多に引っ掛からないレアな情報が詰まっている。
当時独身時代の小野青年はこの本を手に全件制覇は不可能だったものの幾つかの土地にはオンボロバイクで訪れて感慨を深めたものだったのでした。
幸いにしてそのまま放浪の旅人となることを免れ、現在は無事に社会の一柱となっているのですが、本棚の隅で依然として自分を旅に誘い出そうとする蠱惑的な磁力を秘めた禁断の本でもあるのです。