幻想小説周辺の 覚書

写真付きで日記や趣味を書く

復刻版希望  日本不思議旅行ガイド

2022-10-24 16:48:00 | 書評 読書忘備録



日本不思議旅行ガイド  椎名桜子 を読む📖👓26
平成八年出版、発行元は椎名桜子さんによる(株)22。総ページ94頁の薄いオールカラーの小型本です。
申し訳ないけど今は手に入りづらいと思います。

「質問中身さえわからないのに、答えだけを先に見つけてしまった気持ち」この本の帯のコピーです。

今ですと、一生に一度は行きたい絶景のナントカ、という本が流行ですが、この本のセレクションはそのハシリでもあり、もうちょっと尖った場所も多く紹介しています。(簡単な地図付き)

釧路の湿原の湖で見ることが出来る四角い夕日。
伊那郡にある天狗の住む木とされたねじまがった異形の二千本の栗林。
静岡の森の中に七年に一度、数日だけ現れる幻の池。
などなど、







何故か情報豊富な僕の現在の検索アンテナにも滅多に引っ掛からないレアな情報が詰まっている。

当時独身時代の小野青年はこの本を手に全件制覇は不可能だったものの幾つかの土地にはオンボロバイクで訪れて感慨を深めたものだったのでした。

幸いにしてそのまま放浪の旅人となることを免れ、現在は無事に社会の一柱となっているのですが、本棚の隅で依然として自分を旅に誘い出そうとする蠱惑的な磁力を秘めた禁断の本でもあるのです。

Star Wars 英和辞典 欲しい

2022-10-24 08:55:00 | 書評 読書忘備録
スターウォーズパーソナル英和和英辞典!Σ( ̄□ ̄;)
ベイダー卿とストーム君の2パターンで登場っ。だと?
((( ;゚Д゚)))しかも巻頭にはカラーでベイダー卿の名台詞の英語活用例だと?
しかも表紙は高級感溢れる光沢合革の型押仕上げだとうっ?
なんだこの磁力は?
必要もないのに手に入れたくなってきた。
来年長女が中学だから早期購入してしまおうか。。。?
今本屋の外のベンチで休憩中です。
ご意見求む。










ぼくの無人島本  10冊

2022-10-20 22:01:00 | 書評 読書忘備録
本が好き倶楽部のイベントページに投稿しました
あなたの無人島本10冊を選んでください、というものです。
選ぶの難しかったわ~(ФωФ)

現時点でのセレクションです🎵
前提として無人島だが衣食住には困らないこと。
期間は二週間ぐらいで帰還のために努力しなくても良いこと。
危険な恐竜や妖怪がいないこと(笑) が条件です。




ロビンソンクルーソー
山尾悠子作品集成
秘密の花園
日本妖怪大全
架空地名大事典
全東洋街道
宮沢賢治全一冊ザ賢治
STARWARS英和辞典JEDAI騎士編
東宝特撮全怪獣図鑑
白土三平野外手帳

以上です
とりあえず単価や重さは無視して自分が飽きずに
読み返せる本をセレクトしました
万人受けはしないと思うけど 五冊以上シンクロされる方には
お友達申請させていただきます🎵

鎌倉殿の13人最終回予想

2022-10-04 17:06:00 | テレビ 
最終回予想させていただきます
泰時、時房、が政子の下に呼ばれる。「あなたたち二人が執権となり、鎌倉を守るのです」
しかし、畏れ多いこととひるむ泰時「わたくしには そのような役はつとまりません 無理です」
時房、政子、そろって泰時になんとか決意させ重責を請けさせようとするが首を縦に振らない。
すると庭の側の戸がガラリと開く「太郎、お前が執権になるんだ」と鶴丸 「泰時、俺の娘と
別れたお前はオレに借りがある。オレの言うことをきいてもらおう。お前が執権だ」と三浦義村
驚く泰時、そしてさらに二人の背後には、庭にたくさんの人が集まっている。
比奈がいる。実衣がいる。りくがいる。広元がいる。八田知家がいる。
運慶は義時によく似た面の仏像を掲げている。「ようやく約束の義時の顔が彫れたわ・・」
巴が義盛によく似た男児を、トウが義村によく似た女児をそれぞれ腕に抱いてお辞儀をしてる。
なんと別れたはずの、初までもがそこにいて 幼い三寅の手を引いている。
ほかにもたくさんの御家人が、さらに、昔一緒に幼いころ遊んだ八重さんが育てた孤児たちが
立派に成長して文官になったり武士になったりしているようだ。皆が餅を手に泰時を呼ぶ。
「太郎、お前が執権になったら、この餅あげるよ 欲しいだろ」
「太郎、はやく、はやく、さっさと決めて、一緒に餅をみんなで食おう」
やれやれ、こんなにいつの間に集まっちまったんだ・・これじゃ受け入れざる負えないじゃないか・・
そう嘆息とともに庭に歩み出ようとすると、泰時の肩を押し出す温かい掌があった。
先日死んだはずの父:義時だった。時政もいる。頼朝も頼家も実朝もいる。範頼も義経も全成もいる。
皆が笑っている。 泰時は時房とともに庭の皆のもとに跳びだした。  
                    ==ナレーション長澤まさみ・エンドロール==最終回予想させていただきます
泰時、時房、が政子の下に呼ばれる。「あなたたち二人が執権となり、鎌倉を守るのです」
しかし、畏れ多いこととひるむ泰時「わたくしには そのような役はつとまりません 無理です」
時房、政子、そろって泰時になんとか決意させ重責を請けさせようとするが首を縦に振らない。
すると庭の側の戸がガラリと開く「太郎、お前が執権になるんだ」と鶴丸 「泰時、俺の娘と
別れたお前はオレに借りがある。オレの言うことをきいてもらおう。お前が執権だ」と三浦義村
驚く泰時、そしてさらに二人の背後には、庭にたくさんの人が集まっている。
比奈がいる。実衣がいる。りくがいる。広元がいる。八田知家がいる。
運慶は義時によく似た面の仏像を掲げている。「ようやく約束の義時の顔が彫れたわ・・」
巴が義盛によく似た男児を、トウが義村によく似た女児をそれぞれ腕に抱いてお辞儀をしてる。
なんと別れたはずの、初までもがそこにいて 幼い三寅の手を引いている。
ほかにもたくさんの御家人が、さらに、昔一緒に幼いころ遊んだ八重さんが育てた孤児たちが
立派に成長して文官になったり武士になったりしているようだ。皆が餅を手に泰時を呼ぶ。
「太郎、お前が執権になったら、この餅あげるよ 欲しいだろ」
「太郎、はやく、はやく、さっさと決めて、一緒に餅をみんなで食おう」
やれやれ、こんなにいつの間に集まっちまったんだ・・これじゃ受け入れざる負えないじゃないか・・
そう嘆息とともに庭に歩み出ようとすると、泰時の肩を押し出す温かい掌があった。
先日死んだはずの父:義時だった。時政もいる。頼朝も頼家も実朝もいる。範頼も義経も全成もいる。
皆が笑っている。 泰時は時房とともに庭の皆のもとに跳びだした。  
 ==ナレーション長澤まさみ・エンドロール==

花筐 上村松園と 山岸涼子「天人唐草」について

2022-10-02 16:41:00 | 書評 読書忘備録
花筐 上村松園と 山岸涼子「天人唐草」について書く 10

さても上村松園です。焔、が夏の黄昏時のフラッシュバックであれば花筐は秋の紅葉山の白日夢といった処でしょうか。。。
一見キレイな日本画、しかも等身大で観者が画の前に立つと美しい姫が自分に向きあって微笑みかけてきたような錯覚を覚えるでしょう。

ところがすぐに貴方は不安な気持ちになってしまいます。鮮やかな色合いの袷は肩からずり落ちかけて足元には踏みしだかれた扇があります。そして画の女性の表情と眼差し。何処も見ていない。。。。!?
そうです、女性の精神は正気の世界から逸脱しているのです。どうしたことなのでしょう?どのような理由があったのでしょう?

一つの分かりやすい解は、この絵は能の花筐から着想を得たもの。ということです。 
能の花筐では画の主人公は照日之前。田舎で皇子の寵愛を受けながら、皇子が即位の機会に着古した昔の服は断捨離よ、とばかりに、あっさりと置き手紙と花籠を手切れの品に残され棄てられてしまいます。
自分の身に起こったことが理解できないまま姫は徒歩でふらふらと都の方向へ歩き出すのでした。あの方はわかってくれると。。。。

そして数年の後、継体天皇となった皇子の観紅葉の宴にひとりの女性が歩み寄ります。しかし相手は天皇であり付人に形見の花籠を叩き落とされあしらわれてしまうのです。何かの糸が切れたように姫は己の素性と皇子との縁を金切声で糾弾します。
騒ぎを聞きつけた帝は姫の正体を悟り、
「さてもおもしろきことよ。(なんだって?)
我の前で狂女のように舞ってみせよ。
舞がよろしければ御前を手元に置こうではないか。
(何を言ってるんだ?コイツは?)」
と怖いことをのたまいます。
この画はまさにその召しの直後、舞に一歩踏み出す前の姫の姿を瞬間、描いたものということです。

このシチュエーションも相当ヘンです。姫は本当は狂ってしまっていたのか、それとも帝の一言で正気に戻り、その上で狂女の振りをして舞ったのか?
帝は狂ったオンナが好きな変態ヤロウなのか?
姫が舞った狂女の舞とはどんなものだったのでしょうか?
尊い方たちの思い付くことは凡人には意味不明です。

そして、次の怖い話。
この能の物語を元に松園は小面の「十寸髪」をモデルに下絵を描き始めますが、顔を描けたところで瞳を仕上げようとしたところ、どうしても得心がゆきません。それもそのはず面の目は空洞でそこには空間と向こう側が見えるだけなのですから・・・







そこで松園は当時の大阪では有名なキタのキチガイ病院に取材にいくのです。そこでの手記も読みましたが、松園は長い時間、そこの住人達の姿、物腰を観察しながらは、あるいはエエトコの御料さんとかみ合わない会話をしたりしたそうです。その取材の姿もドラマのように想像できてしまいますが怖いでしょう?
そして松園は彼女達に共通する眼差しの行方について理解したといっています。
曰く「あの方達の游いだ眼は、虚空に私達の見れないモノを見ている。。。」と。
そんな知見を得た後で照日之前の表情のアップを見てください。微笑んだ口元、そしてうっとりとして、あらぬ虚空を見る眼差し・・・・・・芸術家ってすごいですね。

そしてそして、ここで山岸涼子さんの傑作、天人唐草を読んでいただきましょう。
髪を金髪に脱色し、全身フリルの真っ白なドレスに身を包んだ女性30歳が奇声を上げて空港を徘徊する最初の場面。



花筐の姫は時代を経て女性漫画家の手に再臨しました。
天人唐草、幼少のころから女としての躾と拘束に歪められて遂に精神の均衡を崩してしまうもうひとりの姫の物語。彼女もラストの衝撃的な出来事のあと、ひとり呟くのでした。あの人はわかってくれる。と
彼女は狂気という世界に解放され、その後何処にいったのでしょうか?
何か予兆だけを残して漫画は唐突に終わってしまいます。あの人に会えるのでしょうか?それとも更なる悲劇に遭ってしまうのだろうか?

更に僕には、その後の彼女が何故か白いメリーさんとして、或いは、コワイさ迷う者として都市伝説のように続きの物語を醸成してゆくような気がするのです。
或いは健常なわたしたちの隣人の心に植え付けられる何かの萌芽となってゆく。そのような気がして胸がざわつきます。

今も日々のニュースに確かに紛れ込む異界の白い闇。
なんでこんなコトになっちゃうの?と問わずにはいられない事件の舞手たち。。。
そう 本当の闇は漆黒ではなく、この画のように白く美しく朧なのかもしれません。