町の西方に大川があります。土手に大きな楡の木が二本立っています。この土手を築くときに切り倒す予定になっていました。その時、近くの大地主が何度も道庁に通い伐採中止を嘆願に行きました。ついに願いが叶って楡の木は残されることになりました。
地主さんは動物に愛着を持っている方で庭の中に鳥塚の石碑が立っているのが土手から見えています。
よくある話で木を切ろうとした人夫の子供が病気になり亡くなったと言うまことしやかな話も聞きます。
今朝はその木の枝に数十羽のムクドリが番い毎に別れて止っていました。
日は差しているのですが朝は未だに寒く少し、背をまるめがちに散歩をする人達が行き来してます。
それを見ながらムクドリの夫婦が話をしています。
夫「何だってこの寒さの中、お腹空かして歩かなきゃならないんだ」
妻「美容のためらしいよ」
夫「美容ってやせ細ったのが美しいのか?」
妻「そうらしいよ。胸が膨らんでいたほうが健康的でいいのにね。」
夫「わかんないなあ~」
妻「最近、医者にお腹の脂肪を抜いて貰ったら死んでしまった女性がいたとさっき、散歩していた二人連れの婦人が話してたよ」
夫「脂肪って生きる為に保存している物だろう?何でわざわざ抜く必要があるんだ?」
妻「人間の考えることを知ろうとしったって無駄よ。生物の論理に合わないことばかりやっている種族なんだから」
二羽が人間を見捨てた会話をしていると、その下をにやけた顔をした主がラジオを聞きながら歩いてくる。
主「よし、3連勝だ。昨晩は林のおかげでひやっとしたがまずまず勝ったからいいか。今日は勝だから楽勝だろう。やっと中田も中ってきたから隙は無いな」
その顔を不思議そうに見送りながら散歩する人達が元気に過ぎ去っていきます。
地主さんは動物に愛着を持っている方で庭の中に鳥塚の石碑が立っているのが土手から見えています。
よくある話で木を切ろうとした人夫の子供が病気になり亡くなったと言うまことしやかな話も聞きます。
今朝はその木の枝に数十羽のムクドリが番い毎に別れて止っていました。
日は差しているのですが朝は未だに寒く少し、背をまるめがちに散歩をする人達が行き来してます。
それを見ながらムクドリの夫婦が話をしています。
夫「何だってこの寒さの中、お腹空かして歩かなきゃならないんだ」
妻「美容のためらしいよ」
夫「美容ってやせ細ったのが美しいのか?」
妻「そうらしいよ。胸が膨らんでいたほうが健康的でいいのにね。」
夫「わかんないなあ~」
妻「最近、医者にお腹の脂肪を抜いて貰ったら死んでしまった女性がいたとさっき、散歩していた二人連れの婦人が話してたよ」
夫「脂肪って生きる為に保存している物だろう?何でわざわざ抜く必要があるんだ?」
妻「人間の考えることを知ろうとしったって無駄よ。生物の論理に合わないことばかりやっている種族なんだから」
二羽が人間を見捨てた会話をしていると、その下をにやけた顔をした主がラジオを聞きながら歩いてくる。
主「よし、3連勝だ。昨晩は林のおかげでひやっとしたがまずまず勝ったからいいか。今日は勝だから楽勝だろう。やっと中田も中ってきたから隙は無いな」
その顔を不思議そうに見送りながら散歩する人達が元気に過ぎ去っていきます。