ル・ピュイ司教座聖堂(5世紀創建、その後増改築)Cathedrale Notre-Dame-de-l’Annonciation
ル・ピュイ巡礼路の歴史的建造物(Monuments Historiques)
(1) オーベルニュ地方、オ-ト・ロアール県(RegionAuvergne, Haute-Loire)
歴史的建造物については、歴史的、美術的、並びに建築的に価値のある文化遺産で、フランスの法律で規定されています。水準としては2種類のタイプがあります。一つは、全国的水準で価値を認めれる指定歴史的建造物(immeubles classés au titre des monuments historiques)、もう一つは、地域圏の水準で価値が認めらる登録歴史的記念物(immeubles inscris au titre des monuments historiques)です。本記事では、どちらも一括して”歴史的建造物”として取り扱います。
尚、歴史的建造物に認定されてはいませんが、コンミューン(市町村)レベルで歴史的遺産と保護される建造物として、郷土遺産 (patrimoine rural、patrimoine de pays、monument de la communeなどと呼ばれています)とかプチ遺産(petit patrimoine)がありますが、以下両者をまとめて”郷土遺産”と称します。
2013年に歩いたル・ピュイの道は、ル・ピュイ・アン・ヴェレイからフィジャックまででした。このコースを県別に区分すると、次の通りです。
No. |
巡礼日 |
巡礼区間 |
地方/県 |
1 |
9/25-27 |
ル・ピュイ・アン・ヴェレイからシャナレイユまで |
オーベルニュ地方、オ-ト・ロアール県 |
2 |
9/28-29 |
シャナレイユからナスビナルまで |
ラングドック・ルーション地方、ロゼール県 |
3 |
9/30-10/2 |
ナスビナルからゴリナックまで |
ミディ・ピレネー地方、アヴェイロン県 |
4 |
10/3-5 |
ゴリナックからフィジャックまで |
ミディ・ピレネー地方、アヴェイロン県及びロット県 |
今後4回に分けて、道中で目にした歴史的建造物の記事を投稿します。ところで、
1)出発地::2013年9月25日、ル・ピュイ・アン・ヴレイ(Le Puy-en-Velay)にて
この都市はは歴史が古く、フランスの聖地のひとつにも数えられており、歴史的建造物が多数存在します。ここでは、代表的な建造物を取り上げます。
サン・ミシェル・デギュイーユ礼拝堂 Rocher Chapelle St-Micheld’Aiguilhe (962年建造) |
パンヌサックの塔 Tour Pannessac (13世紀建造) |
プロ広場 Place du Plot(この広場の中央にある噴水は13世紀に建造された) |
17世紀に建造された建物 Maison construit au 17 siecle |
サン・ジョルジュ教会 Eglise Saint Georges (17世紀建造)
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フランスの聖母像 Statue Notre- Dame de France(1850年建造) |
2)第1日目:2013年9月25日 、ル・ピュイ・アン・ヴレイからサン・プリヴァ・ダリエへ
この日の行程は、ル・ピュイを出発後は高低差が550mに及ぶ山岳地をどんどんと登る山道でした。したがって人里が少なく、歴史的建造物は、サン・クリストフ・シュル・ドレゾン St Christophe sur Dolaizonの村で1件見かけただけでした。
サン・クリストフ・シュル・ドレゾン教会 Eglise St Christophe sur Dolaizon (12世紀の建造) |
3)第2日目:2013年9月26日、サン・プリヴァ・ダリエからソグへ
第2日目は、サン・プリヴァ・ダリエ St Privat d’Allierを出発すると間もなく、歴史的建造物である教会が見えました。その後1時間ほど歩くと、ロッシュギュド Rochegudeの丘の上に、古城の砦と礼拝堂が立っていました。目的地のソグ Sauguesに到着したのは17時頃だったので、村の市街地を散策しました。すると、12-13西紀に建造された教会や城塞がありました。 南側正面は、初期ロマネスクの様式。西側の正面はネオゴシック様式。その扉の上にはタンパンの彫刻があり、この町の守護聖人、聖メダール司教(l’eveque St Medard) の像が飾られている。
サン・プリヴァ・ダリエ教会 Eglise de St Privat d’Allier (11世紀建造) |
ロッシュギュドの聖ヤコブ礼拝堂 Chapelle St Jacques a Rochegude (12世紀建造) |
(南側正面) (西側正面) サン・メダール・ア・ソグ教会 Eglise St-Medard a Saugues (12世紀に建造) |
イギリス人の塔 La tour des Anglais (12-13世紀の頃に建造)
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4)第3日目:2013年9月26日、ソグからシャナレーユ(ル・ソヴァージュ)へ
この日は、どんどんと山深い山地を登って行く行程だったので、歴史的建造物に出会う機会がありませんでした。しかし、ソグから2時間ほど歩いたところにあるグレーズ Grezesには、12世紀に建造された城塞の遺跡に、郷土遺産となっているラ・クローズの塔が残っていました。
ラ・クローズの塔 (La tour de Clauze a Grezes)
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