*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

旧シッキム王国ひとり旅(5)王国の旧都と王都時代に創立された僧院

2021-01-12 | インド旅行

旧シッキム王国ひとり旅(5) Travelling alone former Sikkim Kingdom

2017年11月12日 王国の旧都遺跡と300年前に創立の僧院

Nov.12, 2017 Visit to old capital of kingdom and historic monastery

 

ペリンの中心地、Upper Pelling Zero Pointに、 “LET’S GO TOUR & TREKS TRANSPORT SERVICE”と言う旅行会社があったので、この日の午後はペリン周辺の観光名所を巡る観光タクシーを申し込みました。観光の費用は、1,100ルピー(約1,870円)でしたので、割安でした。

対象の観光スポットは、次の通りです。

  • Pemyanste Monastery(ペヤマンツェ僧院)
  • Rabdentse Ruins(ラブデンツェ遺跡)
  • Changy Water Falls(チャンギーの滝)
  • Singshore Bridge(シングショア橋)

 

本稿では、ペリンの歴史的文化遺産であるペヤマンツェ僧院とラブデンツェ遺跡を観光した体験談を語ります。

  • Pemyanste Monastery(ペヤマンツェ僧院)

ペリンから2km東に位置する丘(高度2085m)の上に建っています。ペマヤンツェとは「崇高なハスの花」を意味するそうです。現地ではペヤマンツェゴンパと呼ばれおり、チベット仏教ニンマ派(4大宗派の中で最も古い宗派)の僧院です。

因みに、シッキム王国がチベット仏教ニンマ派が主流なのかを調べました。17世紀に中央チベットでチベット仏教のゲルク派の勢いが増したため、紛争から逃れて、ニンマ派の高僧たちがシッキム地盤を移しました。その中でプンツォク・ナムギャルが1642年に法王となり、シッキム王国を興した歴史があるそうです。

ゴンパ手前の斜面には、タルチョ(チベット仏教伝統の祈祷旗)が翻っており、ここからは、世界第3位の高峰、カンチェンジュンガを望むことができました。

 ゴンパ入口に翻るタルチョ

 

タルチョの向こうに聳えるカンチェンジュンガ

この寺院は1647年に開設されており、シッキム王国では最古で主要な僧院の一つです。今では、インドのシッキム州になっていますが、この寺院は手厚く維持・管理されており、往時の面影を残しています。

  入口の風景

左側の土台の白壁には、円形の中に絵模様が描かれていました。チベット仏教に纏わると思われる模様と思われます。

 

白壁に描かれた絵模様 

 入口正面に立つ建物

寺院の内部には、いろいろな仏画が描かれたタンカが多数飾られていました。

   寺院の祭壇

 僧侶の住居か?

 本堂と思われる建物

 

(参考)“チベット仏教について”-知恵蔵による解説

チベット仏教は、7世紀にインドから伝えられた密教的な要素が強い仏教と、土着の宗教であるボン教とが結びついて展開したものである。ラマ(師匠)を崇敬し、師弟関係を通じて教えが伝えられることから、ラマ教と呼ばれることもある。現在、ゲルク派、カギュ派、サキャ派、ニンマ派の四大宗派がある。ニンマは、最も古い教派とのこと。

  • Rabdentse Ruins(ラブデンツェ遺跡)

ペマヤンツェゴンパを訪れた後、坂を下ってすぐ近くにあるラブデンツェの遺跡に立ち寄りました。

ラブデンツェは、シッキム王国時代の1670年から1793年まで、100年余りにわたって首都が置かれていたいた場所です。ラブデンツェは遷都を余儀なくされた後は荒れ果てていましが、現在はインド政府の観光・文化省の管轄下で復興作業が行われています。

 ラブデンツェ遺跡の入り口     

 ラブデンツェ遺跡の案内板

この遺跡の入口に足を踏み入れると目の前に池がありました。それは、Simikok Chuと呼ばれ、毎年ペヤマンツェ僧院のプージャ(宗教の儀式)に使われる水として運ばれたとのことです。

 Simikok Chuと言う名の池

この池を通り過ぎて道なりに進むと、左手に大きな網を張った広場がありました。それは、Sidkeong Tulku Bird Parkと呼ばれる野鳥公園で、シッキム王国の10代目の王様に因む名前が公園の冠されています。

 野鳥公園

その後、森林に囲まれた石畳の山道を登って行きました。途中には、ストゥーパと思われる施設がありました。

 山道

 ストゥーパらしき構築物

更に坂道を登ると、丘の上に石積みで築かれた堅固な城塞が現れました。これこそが、古代シッキム王国の首都だったラブデンツェの遺跡でした。

 石積みの城塞

 ラブデンツェ遺跡の表示板

 石積みの城壁

最上部にはチベット仏教の祈祷が行われる聖地があり、頭上には色取り豊かなチョルテンの旗がなびいていました。

 チベット仏教の祈祷所

 祈祷所に掲げられたチョルテン

チョルテンの向こう側には、カンチェンジュンガの山々が聳えていました。

 チョルテンとカンチェンジュンガ 

チョルテンを吊るした敷地の末端には、3基の石造の祭壇がありました。王室の人々はここでお祈りを捧げていた様です。

 3基の祭壇

ここから右手に行くと、王族が住んでいた宮殿の遺跡がありました。

 王族の宮殿の遺跡

宮殿に登ると、チベット仏教のストゥーパがありました。

 チベット仏教のストゥーパ

約1時間にわたってラブデンツェ遺跡を見学した後、入口で待っている観光タクシーに戻り、次の観光スポットであるChangy Water Falls(チャンギーの滝)に向かいました。   


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