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放牧地の中にぽつんとあるオーブラック村
Aubrac,un hameau sur les vastes pasturages
ル・ピュイ巡礼路の旅
第6日目:2013年9月30日(月)
行程:ナスビナル(Nasbinals):標高1180m → サン・シェリー・ドブラック (St-Chely-d’Aubrac):標高825m
歩行距離:17km
我々が泊まったジットは、ナスビナルの教会(Eglise de Nasbinals)のすぐ傍にありました。この教会は、11世紀に建造された由緒ある教会です。この教会の前を通って、仲間のジャン・マリと共に巡礼の旅を再開しました。
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ナスビナルの教会
ナスビナルの村はずれに差しかかると、十字架のモニュメントがありました。
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ナスビナル郊外の十字架
ナスビナルから次の村、オーブラック(Aubrac)までは、登り道が続きます。その途中では、落ち葉で埋め尽くされた山道がありました。
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落ち葉に埋もれた山道
突然ですが、ここで一句浮かびました。
「巡礼の 道に積もれる 落ち葉かな」
下手ですが、フランス語に訳して、仲間の巡礼に説明しました。
“Pelerin marche Chemin de St Jacques rempli de feuilles mortes”
実は、この頃より、巡礼仲間で俳句をひねるようになりました。その理由は、訪日経験のあるルイが、日本には世界で最も短い詩と言われる「俳句」があると巡礼仲間に話したのがきっかけです。すると、数人がスマホで"Haiku"を調べ、フランス語で俳句を作るようになったのです。私も触発されて、俳句を考える様になったのです。
落ち葉の道はまもなく終わりとなり、その後は延々と放牧場が連なって一ました。巡礼者は牛たちを避けて歩くことになります。放牧場は牧場主ごとの所有地の境界仕切るフェンスで囲まれていました。フェンスには、牛たちの通り抜けを防ぐために電気柵(cloture electrique)となっています。したがって、巡礼者がフェンスを通過するときは、フェンスに取り付けられたドアの針金などを操作して開け閉めしなければなりません。
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11時半頃のことですが、これまでのロゼール県(Departement de Lozere)からアヴェロン県(Deartement de Aveyron)に足を踏み入れました。アヴェロン県の最初の村は、オーブラック(le hameau d'Aubrac)です。住民が10人ほどのちっぽけな村です.
オーブラック村は、広大なオーブラック山地(plateau de l'Aubrac)の中心に位置しています。この山地は、かっては深い原始林に覆われていて人を寄せ付けず、オオカミや山賊が跋扈する恐ろしい地域だったようです。そこで、巡礼者を保護する目的で、フランドル地方出身の子爵が12世紀の始めに救護院(hospice)を設立したのが、オーブラック村の発足になったと言われいます。
その後、13世紀にはEglise Notre-Dame-des-Pauvresと言う名前の教会や、14世紀にはイギリス人の塔(la tour des anglais)と呼ばれる要塞なども建造されています。思い返すと、第2日目に訪れたソグにも、同じ名前の塔があったことを思い出します。現在、ここのイギリス人の塔はジット(巡礼宿)として使われています。
さて、教会の内部に入ってみましたが、これまでに見たことのない大きな絵画など、印象深い独特の宗教的作品がありました。
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オーブラックの教会
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オーブラックは標高1320mの高度にありますが、ここから8kmに渡る下り道を歩いて標高が825mに達した地点に、本日の目的地であるサン・シェリ・ドブラックがあります。
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サン・シェリ・ドブラックに向かう途中にて
15時頃に、サン・シェリ・ドブラックの村に到着。
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サン・シェリ・ドブラックの入り口に立っていた巡礼者の像
巡礼宿のある殆どの村には、中世の建造物がありますが、サン・シェリ・ドブラックの中心街にも11-12世紀に建造された教会がありました。教会のすぐ近くにある観光案内所でクレデンシャルのスタンプを押してもらってから、その上部にあるジットにチェックインしました。
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これまでの6日間で既に135kmを歩きましたが、両足の小指の外側に靴擦れができて痛みを感じる様になってしまいました。そこで、この村の薬屋に出かけて、靴擦れ防止のバンドエイドを購入しました。商品名は”URGO”と言い、Anti-choc Pansement mousseと表示されていました。o
さて、ここのジットでは夕食がないので、これまでに知り合った仲間と共に、外食に出かけました。そのレストランでは、我々のために一部屋を貸し切りで使わせてくれました。ほとんどの人が、アリゴ料理が含まれたセット・メニューを頼みました。
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サン・シェリ・ドブラックでの夕食のひととき
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