6月5日(金)ヴィオラスペース2015 vol.24 ガラ・コンサートⅡ「ロマンス」
上野学園 石橋メモリアルホール
1.テレマン/2つのヴィオラのための協奏曲ト長調
2.シューマン/アダージョとアレグロ 変イ長調
3.野平一郎/ヴィオラの園~ドビュッシーの追想に
4.ドヴォルザーク/三重奏曲 ハ長調
5.ブルッフ/ロマンス ヘ長調
6.林光/ヴィオラ協奏曲「悲歌」
【アンコール】
グリゴリ・コルシュマル/バッハのブランデンブルク協奏曲第6番~第3楽章
【演奏】
Vla:今井信子(1,e)、アントワン・タメスティ(1,4,e)、ハリオルフ・シュリヒティヒ(2,e)、佐々木 亮(6)、篠埼友美(3)、柳瀬省太(5,e)/Vn:ダニエル・アウストリッヒ(4)、パメラ・フランク(4)/Pf:関谷由美(2)、Pf&Cem&指揮:野平一郎(1,3)
指揮:原田幸一郎(5,6)/桐朋学園オーケストラ(1,5,6,e)
2年ぶりに訪れたヴィオラスペース、今回も多彩で興味深い曲の数々を、個性と才能溢れたヴィオリスト達の演奏で楽しんだ。
なかでも最も印象に残ったのは、4曲目に演奏されたドヴォルザークのトリオ。3脚が重たいものをしっかりと支えるように、3人のソリスト達が素晴らしいバランスで力を合わせることでパワーと響きが集中し、新たな音色が生み出され、曲の溢れる魅力を伝えた。3人の表現はとても能動的。表情と息遣いがリアルに伝わってきて、3人で一つの彫像を作り上げていくような様子は実にエキサイティングでもある。そのなかで、タメスティのヴィオラの存在感、アンサンブルの中での役割の重要性がとてもよく伝わってきた。郷愁と憧れと熱い思いに溢れたこの曲の魅力を堪能した。
テレマンの2つのヴィオラのためのコンチェルトもよかった。2人のソリストとチェンバロがコンティヌオに加わった弦楽合奏により、艶やかで優美な調べが響いた。ピリオド奏法を取り入れた瑞々しく粋なアーティキュレーション、優しくたっぷりと語りかけてくる表情、柔らかく豊かな響きで会場が包まれ、まるで宮殿の広間で聴いているような贅沢な気分に浸った。
もう一つ印象深かったものを挙げるなら、林光の「悲歌」。佐々木亮の熱く、深く、太いヴィオラが音楽の核心を捉え、それに呼応するような弦楽オーケストラとの対話が繰り広げられていった。悲しみの足音がひたひたと近づいてくるような第2楽章の静かな切迫感も心に残った。
野平一郎の「ヴィオラの園」では、ヴィオラの低音の魅力が心に響いた。ブルッフのロマンスはベートーヴェンのロマンスにも通じるロマンチックの極みのような音楽で、今夜のコンサートのタイトルを代表しているかのよう。演奏も甘く官能的だったが、こういう曲はちょっと苦手。シューマンではヴィオラの厚みのある表現力がもっと欲しかった。
アンコールでは、ひげめがねを着けたソリスト達が、シュニトケ風にアレンジされたブランデンブルク協奏曲のパロディを振付けも入れて楽しく披露して、会場は大いに盛り上がった。
ヴィオラスペース2013 vol.22 コンサートⅡ 2013.5.29 石橋メモリアルホール
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上野学園 石橋メモリアルホール
1.テレマン/2つのヴィオラのための協奏曲ト長調
2.シューマン/アダージョとアレグロ 変イ長調
3.野平一郎/ヴィオラの園~ドビュッシーの追想に
4.ドヴォルザーク/三重奏曲 ハ長調
5.ブルッフ/ロマンス ヘ長調
6.林光/ヴィオラ協奏曲「悲歌」
【アンコール】
グリゴリ・コルシュマル/バッハのブランデンブルク協奏曲第6番~第3楽章
【演奏】
Vla:今井信子(1,e)、アントワン・タメスティ(1,4,e)、ハリオルフ・シュリヒティヒ(2,e)、佐々木 亮(6)、篠埼友美(3)、柳瀬省太(5,e)/Vn:ダニエル・アウストリッヒ(4)、パメラ・フランク(4)/Pf:関谷由美(2)、Pf&Cem&指揮:野平一郎(1,3)
指揮:原田幸一郎(5,6)/桐朋学園オーケストラ(1,5,6,e)
2年ぶりに訪れたヴィオラスペース、今回も多彩で興味深い曲の数々を、個性と才能溢れたヴィオリスト達の演奏で楽しんだ。
なかでも最も印象に残ったのは、4曲目に演奏されたドヴォルザークのトリオ。3脚が重たいものをしっかりと支えるように、3人のソリスト達が素晴らしいバランスで力を合わせることでパワーと響きが集中し、新たな音色が生み出され、曲の溢れる魅力を伝えた。3人の表現はとても能動的。表情と息遣いがリアルに伝わってきて、3人で一つの彫像を作り上げていくような様子は実にエキサイティングでもある。そのなかで、タメスティのヴィオラの存在感、アンサンブルの中での役割の重要性がとてもよく伝わってきた。郷愁と憧れと熱い思いに溢れたこの曲の魅力を堪能した。
テレマンの2つのヴィオラのためのコンチェルトもよかった。2人のソリストとチェンバロがコンティヌオに加わった弦楽合奏により、艶やかで優美な調べが響いた。ピリオド奏法を取り入れた瑞々しく粋なアーティキュレーション、優しくたっぷりと語りかけてくる表情、柔らかく豊かな響きで会場が包まれ、まるで宮殿の広間で聴いているような贅沢な気分に浸った。
もう一つ印象深かったものを挙げるなら、林光の「悲歌」。佐々木亮の熱く、深く、太いヴィオラが音楽の核心を捉え、それに呼応するような弦楽オーケストラとの対話が繰り広げられていった。悲しみの足音がひたひたと近づいてくるような第2楽章の静かな切迫感も心に残った。
野平一郎の「ヴィオラの園」では、ヴィオラの低音の魅力が心に響いた。ブルッフのロマンスはベートーヴェンのロマンスにも通じるロマンチックの極みのような音楽で、今夜のコンサートのタイトルを代表しているかのよう。演奏も甘く官能的だったが、こういう曲はちょっと苦手。シューマンではヴィオラの厚みのある表現力がもっと欲しかった。
アンコールでは、ひげめがねを着けたソリスト達が、シュニトケ風にアレンジされたブランデンブルク協奏曲のパロディを振付けも入れて楽しく披露して、会場は大いに盛り上がった。
ヴィオラスペース2013 vol.22 コンサートⅡ 2013.5.29 石橋メモリアルホール
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