1月12日(金)Vn:諏訪内晶子/サッシャ・ゲッツェル指揮 国際音楽祭NIPPONフェスティヴァル・オーケストラ 第1夜
~国際音楽祭NIPPON 2024より~
東京オペラシティコンサートホール タケミツメモリアル
【曲目(オールモーツァルト)】
1.交響曲第15番ト長調 K.124
2.ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
3.ディヴェルティメント ニ長調 K.136
4.ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」イ長調 K.219
諏訪内晶子が芸術監督を務め、今年で10年目を迎える「国際音楽祭NIPPON」で、諏訪内のソロによるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全曲演奏会の2日目を聴いた。
最初はオケ単独のステージでモーツァルトが15歳で書いたシンフォニー。サッシャ・ゲッツェル指揮のこの音楽祭のために編成されたオケが、レッジェーロの真骨頂と云いたくなるような軽やかさで、繊細で瑞々しい演奏を聴かせた。内外の第一線で活躍しているアーティスト達による特設オケはクオリティ抜群で響きは泉のように澄んで美しく、自然で生き生きとした息遣いでモーツァルトの若書きの作品に命を与え、爽やかな風が芳香を振りまきながら吹き抜けていった。オケ単独でもう一曲後半に演奏したディヴェルティメントも極上の演奏だった。天使が舞うようなレッジェーロの第1、2楽章、第3楽章は息もつかせぬ急速なテンポを涼し気な顔で駆け抜けたが、そのなかでも力のこもった主張で心地よい重みを感じさせる場面も作り、終楽章としての貫禄を示した。
そんな精鋭が集まったオーケストラと共にコンチェルトを弾いた諏訪内のヴァイオリンは、シルクが優しく柔らかな光沢を放つように繊細で優美。自由自在にダンスを踊りながらスマートなラインを描き、天衣無縫という言葉が相応しいモーツァルトだった。
演奏した2曲のコンチェルトはどちらも名曲だとは思うのだが、それが強い感銘に結びついたという記憶がない。けれどこれらの作品にはモーツァルトが心の奥底から訴える濃いメッセージがあるはずで、それに出逢いたいとずっと思っているのだが、今夜もそうした次元まで導かれることはなかった。伸びやかで美しく生き生きした文句の付けどころのない演奏なのだが、心地よさや清々しさの更に先にあるものを表現することは難しいということをあらためて感じた。
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そんな精鋭が集まったオーケストラと共にコンチェルトを弾いた諏訪内のヴァイオリンは、シルクが優しく柔らかな光沢を放つように繊細で優美。自由自在にダンスを踊りながらスマートなラインを描き、天衣無縫という言葉が相応しいモーツァルトだった。
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