DONAUESCHINGEN & SAUSCHWÄNZLEBAHN
8月14日(土)のち
ルガーノからユーロシティでチューリヒへ向かう。6日間過ごしてすっかり馴染んだイタリア語圏とはこれでお別れだ。
ランチはルガーノのホテル近くで買ったケバブ!
チューリヒ(Zürich)~ジンゲン(Singen)と電車を乗り継いで、ドイツのドナウエッシンゲン(Donaueschingen)まで行く、今回の旅行で一番長い鉄道の旅だ。
LuganoからZürichへ行く途中、山岳地帯を通過する。昔から交通の要所で、今は氷河特急が通るアンデルマット(Andermatt)はトンネルで抜けてしまうが、天気が良ければ3000m級の山々の絶景を楽しめるはずのルート。車窓からは、山岳道路が通る険しい山間の様子や、森の間から湖が次々と見えるが、天気が悪く、遠くの山が見えないのが残念。
Luganoから2時間40分でスイス最大の町、Zürichに到着した。
LuganoからZürichまで乗ってきたユーロシティ
Zürichの駅は巨大だ。人の多さにビックリしただけでなく、都会風の奇抜な格好をした若者なんかも大勢いて、これまで訪れた町とは全然違う都会だ。
Zürich中央駅にはいろんな電車が停まっている
次の乗り換え駅のSingenはもうドイツ。車内の客の言葉もすっかりドイツ語に替わっていた。さっそく、隣りのおばさんに「悪いけど、この荷物、上げるの手伝ってくれるかしら?」と頼まれた。こんな東洋人の旅行者に普通にドイツ語で話しかけてくる。イタリア人とはまた違った田舎っぽい気さくさもいい。
Singenからは、車体にSchwarzwaldbahn(黒い森鉄道)の文字が入った2階建て電車に乗った。
Luganoを出て4時間32分。夕方の6時半過ぎに、ようやく今日の目的地、Donaueschingenに到着した。
予約していたホテル・オクセン(Hotel Ochsen)は、駅から歩いて10分ぐらい。フロントで鍵を2つ渡され、「4人部屋は2種類タイプがあるので、両方見て好きなほうを選んでくださいね。」と言われた。
最初に見た方は広々としたクワッドルーム。なかなかいい。そして、2つ目は、広いツインが2部屋に大きなダイニングキッチンもついたメゾネットタイプ。まるでお屋敷を貸し切ったよう。「えーっ?これで4人朝食つきで140ユーロ?」これは絶対おトクだ。
こんなダイニングキッチン、うちにもほしいなぁ…
奥さんは広すぎて落ち着かないから、最初の方がいいと言ったが、多数決で大きい方になった。料金は更に割引で136ユーロになった。一人当たり34ユーロ!
ホテルのフロントで教えてもらった、おいしい郷土料理が食べられるという近くのBräustüble(ブロイシュトューブレ)というレストランに出かけた。ローカル色の濃い、いかにもドイツ的ないい雰囲気のお店で、地元風の人達で賑わっていた。日本人はもちろんうちらだけ。グラシュスープ(Gulaschsuppe)、マウルタッシェン(Maultaschen)、ツヴィーベル・ローストブラーテン(Zwiebelrostbraten)、ターフェル・シュピッツ(Tafelspitz)にサラダバー、代表的なドイツ・オーストリア料理はどれも正解で、とっても美味!それに値段も安い。
Maultaschen:ラビオリ風南ドイツ料理。いろんな具の味のハーモニーを楽しむ。
Tafelspitz:薄切りの柔らかい牛肉を西洋ワサビや特製ジャムで食べる。ポテトもうまい。
おいしいドイツ料理とビールを楽しみ、ドイツ語に浸かって気分はイタリアモードからすっかりドイツモードに転換した。ホテルのベッドは暖かい羽根布団。外は激しく雨が降っている。明日は黒い森を走るSLに乗るので、天気は回復してほしい…
8月15日(日)時々のち
雨は取りあえず上がっていた。Donaueschingenに宿を取った目的は、ドナウ川の源泉と呼ばれている泉を見ることと、黒い森を走るSLに乗ること。まずは、SLに乗るために、ブルームベルク=ツォルハウス駅(Blumberg-Zollhaus)へ。ちょうどよい電車もバスもないので、ホテルからタクシーで行った(35ユーロ)。
Donaueschingenへ戻る電車の出発まで時間があるので、駅構内で過ごした。気温は12度で、小雨も降って寒い。スタンドでアツアツのカリーヴルストを食べ、隣接するミュージアムを見た。ミュージアムではSauschwänzlebahn関連の様々な実物展示や映像があり、なかなか面白かった。
Donaueschingenには、まず新型のディーゼルでImmendingenまで行く。
切符を売りに来た車掌さんが「よかったらこれあげますよ。」と、みんなにネームホルダーとバンドエイドのセットをくれた。なんだかとてもアットホームな雰囲気。息子はガラス張りでよく見える運転席から目が離れない。
Immendingenから昨日と同じ路線でDonaueschingenへ戻ってきた。
まずは、ドナウの源泉(Donauquelle)へ向かう。ここは、いつかテレビでやっているのを見て、奥さんが「行ってみたい」と言ったところ。
ドナウの源泉は町の外れの大きな教会の前、宮殿の庭園に隣接していた。大理石の彫刻と手摺りで囲まれた円形の泉は、ローマの泉という感じ。水は青く澄んでいて、ときおり泉の底から小さな泡が浮かび立つ。観光客が次々と訪れ、小さな町の人気のスポットだ。
ドナウ川として合流する前のブリガッハ川(Brigach)がホテルの近くを流れていて、ホテルではこれを”Donau”と呼んでいた。
まだ時間があるので、町を散策した。泉の隣にあるお城の庭は公開されていないようで入れなかった。近くにあるという「カーニバル博物館(Fasnachtsmuseum)」に行ってみたが、ここも閉まっている様子。
その泉の傍に東独時代の車、トラバントが停まっていた。
旧東独圏の町やベルリンではまだたまに見かけるが、こんなところでお目にかかれるとは思わなかった。ドイツ統一の頃は「段ボールでできている」なんてバカにされていたが、今ではすっかり人気者だ。
カール通りを更に行くと、ツェッペリン通り(Zeppelinstraße)に突き当たり、その右に黄色いかわいい旧市庁舎、その先に現在の市庁舎がある。
ここの広場にある音楽隊の噴水(Musikantenbrunnen)は、からくりの仕掛けの楽しい噴水だ。
このあたりが、Donaueschingenの中心だろうか。色とりどりのかわいらしい建物が並ぶ素敵な界隈だ。ここで関西弁をしゃべる日本の女子学生たちを見かけた。Donaueschingenに日本の観光客とは珍しい!
そろそろ電車の時間だ。ホテルから朝から預けていた荷物を引き上げ、次の宿泊地、黒い森の只中にあるトリベルク(Triberg)へと向かった。
ルガーノ
トリベルク ~黒い森のハイキング~
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8月14日(土)のち
ルガーノからユーロシティでチューリヒへ向かう。6日間過ごしてすっかり馴染んだイタリア語圏とはこれでお別れだ。
ランチはルガーノのホテル近くで買ったケバブ!
チューリヒ(Zürich)~ジンゲン(Singen)と電車を乗り継いで、ドイツのドナウエッシンゲン(Donaueschingen)まで行く、今回の旅行で一番長い鉄道の旅だ。
超お徳なDBの早割りオンラインチケット LuganoからドイツのDonaueschingenまでは、日本であらかじめインターネットで座席指定で乗車券を購入しておいた。これは現地で切符を買うより断然お徳。 利用したサイトは、ドイツ鉄道(DB)のページ。Lugano→Donaueschingenをまともに買えば、大人3人、子供1人で177.3ユーロするが、このサイトの早割り料金ならなんと117ユーロ。座席指定を入れても5ユーロ増しの122ユーロ。スイス鉄道のサイトも早割り料金設定があるが、こちらは282フランする。乗車区間の殆どはスイスなのに、ドイツ鉄道のサイトで買った方が安いのはなぜ? 予約方法は至って簡単。予め無料の会員登録をして、支払い方法などを決めて、ネット上で乗車する電車を選び、人数と年齢を入れるだけ。プリントアウトしたインターネットチケットが現地で切符となる。 オンラインチケットには「A4の用紙に印刷して持参のこと」と書いてある この早割り切符は、ヨーロッパを周遊するのではなく縦断するのなら、ユーレイルパスのようなフリーパスよりもずっと安く抑えられる。ただし、予約した電車以外では使えないし、払い戻しもできないところは注意が必要。 |
LuganoからZürichへ行く途中、山岳地帯を通過する。昔から交通の要所で、今は氷河特急が通るアンデルマット(Andermatt)はトンネルで抜けてしまうが、天気が良ければ3000m級の山々の絶景を楽しめるはずのルート。車窓からは、山岳道路が通る険しい山間の様子や、森の間から湖が次々と見えるが、天気が悪く、遠くの山が見えないのが残念。
Luganoから2時間40分でスイス最大の町、Zürichに到着した。
LuganoからZürichまで乗ってきたユーロシティ
Zürichの駅は巨大だ。人の多さにビックリしただけでなく、都会風の奇抜な格好をした若者なんかも大勢いて、これまで訪れた町とは全然違う都会だ。
Zürich中央駅にはいろんな電車が停まっている
次の乗り換え駅のSingenはもうドイツ。車内の客の言葉もすっかりドイツ語に替わっていた。さっそく、隣りのおばさんに「悪いけど、この荷物、上げるの手伝ってくれるかしら?」と頼まれた。こんな東洋人の旅行者に普通にドイツ語で話しかけてくる。イタリア人とはまた違った田舎っぽい気さくさもいい。
Singenからは、車体にSchwarzwaldbahn(黒い森鉄道)の文字が入った2階建て電車に乗った。
Luganoを出て4時間32分。夕方の6時半過ぎに、ようやく今日の目的地、Donaueschingenに到着した。
予約していたホテル・オクセン(Hotel Ochsen)は、駅から歩いて10分ぐらい。フロントで鍵を2つ渡され、「4人部屋は2種類タイプがあるので、両方見て好きなほうを選んでくださいね。」と言われた。
最初に見た方は広々としたクワッドルーム。なかなかいい。そして、2つ目は、広いツインが2部屋に大きなダイニングキッチンもついたメゾネットタイプ。まるでお屋敷を貸し切ったよう。「えーっ?これで4人朝食つきで140ユーロ?」これは絶対おトクだ。
こんなダイニングキッチン、うちにもほしいなぁ…
奥さんは広すぎて落ち着かないから、最初の方がいいと言ったが、多数決で大きい方になった。料金は更に割引で136ユーロになった。一人当たり34ユーロ!
ホテルのフロントで教えてもらった、おいしい郷土料理が食べられるという近くのBräustüble(ブロイシュトューブレ)というレストランに出かけた。ローカル色の濃い、いかにもドイツ的ないい雰囲気のお店で、地元風の人達で賑わっていた。日本人はもちろんうちらだけ。グラシュスープ(Gulaschsuppe)、マウルタッシェン(Maultaschen)、ツヴィーベル・ローストブラーテン(Zwiebelrostbraten)、ターフェル・シュピッツ(Tafelspitz)にサラダバー、代表的なドイツ・オーストリア料理はどれも正解で、とっても美味!それに値段も安い。
Maultaschen:ラビオリ風南ドイツ料理。いろんな具の味のハーモニーを楽しむ。
Tafelspitz:薄切りの柔らかい牛肉を西洋ワサビや特製ジャムで食べる。ポテトもうまい。
そして、もちろん欠かせないのがドイツビール!切れのあるピルス(Pilsner)とコクとウマミのあるヴァイツェン(Weizen)を飲んで大満足! |
おいしいドイツ料理とビールを楽しみ、ドイツ語に浸かって気分はイタリアモードからすっかりドイツモードに転換した。ホテルのベッドは暖かい羽根布団。外は激しく雨が降っている。明日は黒い森を走るSLに乗るので、天気は回復してほしい…
8月15日(日)時々のち
雨は取りあえず上がっていた。Donaueschingenに宿を取った目的は、ドナウ川の源泉と呼ばれている泉を見ることと、黒い森を走るSLに乗ること。まずは、SLに乗るために、ブルームベルク=ツォルハウス駅(Blumberg-Zollhaus)へ。ちょうどよい電車もバスもないので、ホテルからタクシーで行った(35ユーロ)。
Donaueschingenへ戻る電車の出発まで時間があるので、駅構内で過ごした。気温は12度で、小雨も降って寒い。スタンドでアツアツのカリーヴルストを食べ、隣接するミュージアムを見た。ミュージアムではSauschwänzlebahn関連の様々な実物展示や映像があり、なかなか面白かった。
Donaueschingenには、まず新型のディーゼルでImmendingenまで行く。
切符を売りに来た車掌さんが「よかったらこれあげますよ。」と、みんなにネームホルダーとバンドエイドのセットをくれた。なんだかとてもアットホームな雰囲気。息子はガラス張りでよく見える運転席から目が離れない。
Immendingenから昨日と同じ路線でDonaueschingenへ戻ってきた。
まずは、ドナウの源泉(Donauquelle)へ向かう。ここは、いつかテレビでやっているのを見て、奥さんが「行ってみたい」と言ったところ。
ドナウの源泉は町の外れの大きな教会の前、宮殿の庭園に隣接していた。大理石の彫刻と手摺りで囲まれた円形の泉は、ローマの泉という感じ。水は青く澄んでいて、ときおり泉の底から小さな泡が浮かび立つ。観光客が次々と訪れ、小さな町の人気のスポットだ。
ドナウ川は、この泉から始まるというわけではなく、2つの川が合流したところから「ドナウ川」と呼ばれるので、ここをドナウ川の源泉と呼ぶことには異論もある。けれど、ここから湧き出た水はドナウ川を延々2860キロ流れて、最後は黒海に注ぐわけで、それを想像しただけで感慨深い。 | 念願のドナウの泉に来ました! |
ドナウ川として合流する前のブリガッハ川(Brigach)がホテルの近くを流れていて、ホテルではこれを”Donau”と呼んでいた。
まだ時間があるので、町を散策した。泉の隣にあるお城の庭は公開されていないようで入れなかった。近くにあるという「カーニバル博物館(Fasnachtsmuseum)」に行ってみたが、ここも閉まっている様子。
方向転換して、町の中心の方へカール通り(Karlstraße)を歩くと、カーニバルの仮装姿の像が立つ「ハンゼルの泉(Hanselbrunnen)」があった。大きな鈴をつけた特徴ある衣装で、きっとカーニバルの時はこんな格好をした人達が町を練り歩くのだろう。 |
その泉の傍に東独時代の車、トラバントが停まっていた。
旧東独圏の町やベルリンではまだたまに見かけるが、こんなところでお目にかかれるとは思わなかった。ドイツ統一の頃は「段ボールでできている」なんてバカにされていたが、今ではすっかり人気者だ。
カール通りを更に行くと、ツェッペリン通り(Zeppelinstraße)に突き当たり、その右に黄色いかわいい旧市庁舎、その先に現在の市庁舎がある。
ここの広場にある音楽隊の噴水(Musikantenbrunnen)は、からくりの仕掛けの楽しい噴水だ。
このあたりが、Donaueschingenの中心だろうか。色とりどりのかわいらしい建物が並ぶ素敵な界隈だ。ここで関西弁をしゃべる日本の女子学生たちを見かけた。Donaueschingenに日本の観光客とは珍しい!
そろそろ電車の時間だ。ホテルから朝から預けていた荷物を引き上げ、次の宿泊地、黒い森の只中にあるトリベルク(Triberg)へと向かった。
ルガーノ
トリベルク ~黒い森のハイキング~
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