亢進症な生活

甲状腺機能亢進症(バセドウ病あらため甲状腺ホルモン不応症)と膠原病(SLE&シェーグレン)を併発した働き者。のんびりと♪

ドラッグラグ。薬事承認の前に、保険適用の可能性が…

2010-09-01 | お薬のこと一般
世界中で標準的な治療として広く使われているのに、日本ではなかなか認可されない薬の問題、ドラッグ・ラグ
たとえば、抗がん剤で、効果が出にくくなったり、アレルギーが出たりして、別の抗がん剤を使いたい場合でも、日本では認可されていないものがたくさんあって、治療に行き詰ったり、保険が適用されないまま高額を負担しながら個人輸入で使ったり、という例がたくさんあります。
ここでも何度か書いてきましたが、軽症の全身性エリテマトーデス(SLE)によく適用されるハイドロキシクロロキンも、こういう薬のひとつ。

抗がん剤の場合、命に直結する場合もあるので、「ファストトラック」(優先承認審査制度)と言って、特に急いで承認を進めてもらうようにお願いしたりするのですが、このファストトラックに登録するには、その病気への治療法がなかったり、これまであった治療法よりいいと認められたり、ということが条件になるそうです。他の治療法はあるけれど、かなりつらい、とか、今までと同じくらいいいとか、そういう場合は、なかなか対象になりません。
患者にとっては必要だけれど、順番待ちは山ほどあるから、順番…ということになってしまうのです。

しかし!!!!

すこーーーしだけ、光がさす決定がありました。

中央社会保険医療協議会(中医協)が、8月25日、厚生労働省が提案した、既存医薬品の追加適応(適応外薬)について薬事未承認の段階で保険適用とする新制度の導入を了承しました!!

「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」と、「薬事・食品衛生審議会」で、必要で、効果があって、安全だと認められたお薬は、日本で未承認でも、保険適用する、という決定です。さっそく、30日に、5つのお薬の、7種類の使い方について、保険適用が認められました!!
シクロフォスファミド(エンドキサン)という抗リウマチ剤を全身性エリテマトーデス(SLE)に使うことも適用されるそうです!!!

学会や患者団体などから開発要望のあった未承認薬・適用外薬374件のうちの、ごくごく一部です。
そして、もちろんこれは、他の国と比べて、日本での薬の承認が極端に遅い、という、ドラッグ・ラグの問題が解決したわけではありません。
でも、経済的な理由も重なって、いつ薬が使えなくなるか、心配していた患者さんには、ぜったいに朗報ですね。

何年も活動をつづけられてこられた、患者会スマイリー片木美穂さんに拍手です。ちょっと古いビデオで、片木さんが出てらっしゃるのを発見しました⇒こちら。道のりの一部が見えるかな。

声をあげつづけることが命をつないでいるんですね。


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