1月23日
物憂げな6月の雨に打たれて・・・
という、有名なあの曲のフレーズが頭に思い浮かぶような、そんな雨の日です。と、言いましても、「6月の雨」という歌詞とは裏腹に、本日は真冬の1月下旬、外出をするのにはヒートテックが必須となる寒空の日曜日です。昨日一昨日なんぞは極寒もいいところでして、雪でも降るんじゃないだろうかと、少しばかり気持ちの切り替わりにふさわしい情景を期待してみたのですが、結局のところ大阪では雨模様となっております。雨の夕方、コロナウイルスの陽性反応から解放されて4、5日が経った今日、私はいい具合に部屋にこもって、ただひたすらに、自分の好きな小説とか音楽に身を費やしています。
そんな中で、冒頭の一曲を久しぶりにといいますか、ふと改めて聞いてみようという気になったわけです。ミスチルはコンスタンスにapple musicで垂れ流しており、最新アルバムもちゃんと聴きました。それでも長らく活動しているだけあって、山ほどの曲があり、ミリオンセラーの数も日本のアーティストの中でも群を抜いている、そんなわけですから、ついつい1曲の細かな魅力にも着目し難いところがあるのは否めないのです。
それはミスチルに限らず、音楽全体として言えるようなものでしょうか。私たちは常に物事の全ての魅力を感じ続けて生きているわけではありません。感動する映画を観ている時に、派手なアクションのシーンを観ているような興奮を覚えるのは難しい。みんなで楽しくドライブをしてはしゃいでいる時に、はんなりと落ち着いた寺社仏閣を鑑賞している気分にはなれない。どんなものでも、いつでも思い出すことのできる感性とは、なかなか巡り合うことのできないものです。だからこそ、まるで擦り切れるように何回も、私たちは同じ音楽を聴き続けて、その度に同じような感動を、それでも飽きることのない感動を味わっているのでしょう。
最近では、谷崎潤一郎の全集を読み始めたり、微分積分の勉強をしたりと、新しい物事にチャレンジしていることが多いわけなのですが、そんな時にこそ、初めて味わった感動を忘れないでいられるような、これぞといった名曲が心に響いてきて、純な気持ちを取り戻したりするのでございます。
音楽にはそんな力があります。綺麗なメロデイにはその気持ちに優しく触れてくれるような優しさも含まれていたりします。それが自分の頭でっかちな、知識を詰め込みすぎてしまったストレスを緩和してくれて、優しさを取り戻したりするのです。
人間は機械にもコンピューターにもなりきれない。そんな不完全な心というものがあるからこそ、同時に物事に泣いたり怒ったり、笑ったりするような優しさも含まれている、それを音楽によって思い出すことができるというのは大変に素晴らしいものです。
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