9月17日
台風14号は日本列島に近づき、勢力は台風の中でもかなりのものとなっております。
ここ与論島では朝から強風に見舞われて、私の住んでいるホテルの施設内では、椰子の木がへし折れそうな程になびき、海はヨロンブルーの鮮やかさを保ってもなお、飛沫をあげて荒れ狂っていました。そんな悪天候の中で仕事をすることになったのですが、これがまあ大変なものとなりました。
基本的に私の業務は客室清掃となるのですが、こちらのホテルは部屋が一つ一つ独立したペンションの形となっており、さらには事務所や、業務をするにあたっての道具類などを管理をしている建物などが、それぞれ独立しているものとなっております。なので仕事をしてると、自然と屋外に出ることが多くなります。そこら辺が都会のビジネスホテルとは違うところでしょうか。
現在の、屋外がベースとなる業務の形は、以前ハウステンボスのホテルで働いていた時も同じものでしたし、その時の経験もあって、こちらに赴任した時点で、ある程度の悪天候は覚悟していたつもりでしたが、この現場では想像以上に外に出ることが多いです。
なので晴れの日は南国の日照りに肌を小麦色に焦がされ、雨の日はサッカーの試合のように全身ずぶ濡れになるのでした。加えて、今日のような台風は傘をさすのも難しく、仕事が終わった時は、体から雫が滴り落ちてどうしようもありませんでした。
それでもまあなんとかして仕事を終えたのですが、今回の台風は明日の昼ごろまで与論島を抜けることはなく、この文章を書いている23時現在、屋外に出るのは不可能な程に外は荒れています。
雨戸を完全に閉め切っているのにも関わらず、部屋の電灯や窓は揺れ動き、隙間風はビュービューと不気味な高音を響かせ、大気中に舞う風の轟音や木々の揺れる音がこちらにまで聞こえてくるのです。
自室の寮は元々客室として使われていた少し古めのペンションをあてがわれているのですが、今のこの部屋にいるのは私一人です。しかしペンション自体は2階建となっており、ベッドも合計で6つもあるという、一人にしては広すぎる空間を贅沢にも独り占めしてることになります。
このペンションの中で、外は轟音が響き渡るのをただ耳にしているだけの夜の時間、少しの不安も湧いてくるような心地です。
明日は休みなのですが、もはや家にいるしかない模様です。もったいないですが、仕方ない。
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