この前の全米シングル・チャートで、チャートインしていたシーアの "Unstoppable" が突然消えた。
それまで上位にとどまっていたし、チャートのルールに反していたわけでもなかったのに、不自然に急落した。
今年はギャビー・バレットの "Pick Me Up" にも、同様のことが起きていた。
集計ミスとか、忘れてたとかじゃなければいいんだけど...。
まあ、そうだったとしても人間誰でもミスはする、と言われたらそれまでか。
(集計期間:11月25日~12月1日)
title | artist | ||
1 | Anti-Hero | Taylor Swift | → |
2 | Made You Look | Meghan Trainor | ↑ |
3 | Messy In Heaven | Venbee, Goddard | ↑ |
4 | Miss You | Oliver Tree, Robin Schulz | |
5 | Psycho | Anne Marie, Aitch | ↑ |
6 | Escapism | RAYE, 070 Shake | ↑ |
7 | Hide And Seek | Stormzy | ↑ |
8 | All I Want For Christmas Is You | Mariah Carey | ↑ |
9 | Last Christmas | Wham! | ↑ |
10 | Rich Flex | Drake, 21 Savage |
クリスマス・ソングが台頭!
(コメント)
#1> これでもう6週目になりますね、6週連続の1位です!アルバムをリリースするごとに必ず1曲はヒットするようになっているテイラーさん、それでもUKでのこのレベルのヒットは過去最高でしょう。正直、"Anti-Hero" の1位は一時的なんじゃないかなと思っていましたが、サム・スミスやデヴィッド・ゲッタといった強豪をおさえて1位を独走していて、これ以降もしばらくクリスマス・ソングという強豪から高いポジションを守っていけそうな気がします。
#2> すごい勢い!!本人曰く「(2016年のセカンド・アルバム)『Thank You』を作っていた頃の音楽を作りたくなった」としてこの "Made You Look" はリリースされましたが、曲も、曲を収録した最新アルバム『テイキン・イット・バック』も、いいチャート・アクションを見せています。"Anti-Hero" の独走もすごいですが、こっちの勢いも恐ろしいので、次週にも首位交代が起こるかもしれません。
#3> ちょっと調べてみたところ、Venbee さんだけでなく Goddard さんもDJなのかもしれません。DJ同士のコラボは別に珍しいものではありませんが、ヒット・チャートで見るようなそれはだいたい2人目のゲスト・アーティストとして歌手をクレジット(参加)させているものが多く、その意味で歌手のクレジットがない "Messy In Heaven" はやや珍しいケースです。まあ、クレジットがないというだけで、ボーカルを提供している人はいるんですけどね。👼
#4> 最高位3位、"Made You Look" と "Messy In Heaven" に抜かれて "Miss You" は若干勢いが失速していますが、個人的には3位までいってくれたのでもう満足です。あとは、変動の激しいこのチャートでもう少し上位を維持してくれれば完璧ですね。オリヴァー・ツリー氏は2年前と現在でルックスをだいぶ変えたようですが、それでも「奇人」感はまったく抜けませんね...米チャートでの活躍も期待です!🎈
#5> アン・マリーさんはTop10レベルでの安定ヒットは4年振りくらいになるのではないでしょうか。昨年セカンド・アルバム『セラピー』がリリースされたとき、約4年前のデビュー時の破壊力がすごかったがゆえにデビュー時とその勢いを比較してしまって、ちょっと勢いは落ちたなと思ってしまっていましたが、今考えればそれでも大人気が続くのはすごいことで、今回の大ヒットで改めて彼女は「波に呑まれた人」ではないということがはっきり証明されました。
#6> Raye(レイ)さんはEDMアーティストとのコラボのイメージが強く、先述の2人目のゲスト・アーティストとしてEDMソングを大ヒットさせているイメージですが、自身のタイトルがチャートでヒットしているのを見たことはありませんでした。ちなみに 070 Shake さんはアメリカの女性ラッパーのようで、2019年デビューなので新人ではなさそうです。
#7> ストームジー "Hide And Seek"、これは今流行りのアフロビート・ミュージックにかけているんですね...特徴的なビートで気づきました。"Miss You" のようなスピード感のあるダンス・トラックもいいですが、"Hide And Seek" のような落ち着いた、「間」を大事にする音楽も大好きです。新アルバム『ディス・イズ・ホワット・アイ・ミーン』のリリースに伴い同曲は先週の8位からランクアップしましたが、惜しくもこれまでの最高位(7位)更新には至らず!結局最高7位で終わってしまいそうな気がしますが、それでも "Miss You" 同様もう少し長く上位をキープしてくれたら嬉しいかな...。
#8> はい、例年通り定番クリスマス・ソングが上がってきました。ただ、例年よりも若干勢いがない気がして、去年の同じ週と比べてみたところ、去年は今週の時点ですでに「恋人たちのクリスマス」「ラスト・クリスマス」はどちらも Top5入りしていました。全英チャートでの勢いの弱さは先週から感じていましたが、全米チャートでは逆に、相変わらず例年同週比プラスの激しいクリスマス・フィーバーが起きていて、そこそこ落ち込んでいたので全英チャートの比較的落ち着いたクリスマス・フィーバーを見て少し安心しました。アメリカが過剰なのだ、と。
title | artist | ||
11 | Firebabe | Stormzy | ↑ |
12 | Calm Down | Rema, Selena Gomez | |
13 | Out Of Nowhere | Bugzy Malone & Teedee | |
14 | Another Love | Tom Odell | |
15 | Merry Christmas | Elton John, Ed Sheeran | ↑ |
16 | Unholy | Sam Smith, Kim Petras | |
17 | Lift Me Up | Rihanna | |
18 | Rockin' Around The Christmas Tree | Brenda Lee | ↑ |
19 | Rocket Science | Clavish, D-Block Europe | |
20 | It's Beginning To Look A Lot Like Christmas | Michael Buble | ↑ |
つい最近大ヒットしたばかりのルイス・キャパルディ "Forget Me"、デヴィッド・ゲッタ "I'm Good ( Blue ) feat. ビービー・レクサ" 双方とも早期にTop20から撤退させられるほどの激しいチャート変動...。ハリー・スタイルズ "As It Was" も結局上位に長く滞在する感じにはならなそう。
#11> 英大人気ラッパーのストームジーさんですが、前述のとおりサード・アルバム『ディス・イズ・ホワット・アイ・ミーン』をリリースしました。"Firebabe" の今週の上昇もそれに伴うものです。彼のチャート・ヒストリーを見てみましたが、メジャー・デビューした2017年のディスコグラフィーがすごかったですね。シングルをめちゃくちゃ連発していて、しかもそれがほぼ全部UKチャートにランクインしていました。今回のサード・アルバムで3作連続の全英1位。ラッパーでは「デビューから〇作連続で全英1位」という大記録がまだないので、彼は記録の樹立にかなり有望といえるでしょう。🔥
#12> セレーナ・ゴメスがリミックスで参加してヒットした Rema さんの "Calm Down"、UKチャートでもグローバル・チャートでもTop10入りを達成しましたが、ピーク・アウトした感じはいがめません。ただ、それでもアフロビート・アーティストのTop10入りはすごいというか、今年の特徴...って感じなわけで、彼はファイアボーイDMLや Ckay さんとともにブームを作った人ということになります。...文章下手ですみません。
#15> 上表でチャートを上昇している曲を確認すると、やはりこの時期はもうほとんどが定番クリスマス・ソングになるわけですが、この "Merry Christmas" だけは昨年リリースされたばかりの新しいクリスマス・ソングで、まだ定番曲ではありません。とはいえ、同曲は去年のこの時期に全英1位を3週間獲得した強い曲で、今年もまた上昇してきていることから、今後定番になっていくのかもしれません。まあ、アーティストがアーティストだしね...。
#16> 大きなチャート変動でこちらも急落してしまいましたが、クリスマス・シーズンが終わった後に再び上位に返り咲けるか、となるとまったく分かりません。返り咲けたらすごい、だけど返り咲けなかったら "Unholy" はそこまでのヒットだった、というふうに認識されます。UKチャートでの真の大ヒットとは、やはり強いロングヒット性を持つか否かではないでしょうか。
#17> あら~...。"Lift Me Up"、ちょっと勢い振るわない週が多いですね...、これは大ヒットにはならないのかも。大スター、リアーナさんの復帰曲とはいえ、サントラだと本人のシングルに比べて破壊力が弱い傾向があります。表現は悪いですが、映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエヴァー』公開ブームの終了と同時に、あっという間に埋もれてしまうかもしれません。音楽市場って、容赦ない...。😧
#20> クリスマス・ソングのチャート・アクションを気にするとき、国による違いがちょっと面白いなと感じるときがあります。例えばワム!の「ラスト・クリスマス」はイギリスでは第1位か第2位の定番曲ですが、アメリカでは第7位くらいです。また、マイケル・ブーブレも、もちろんアメリカでも毎年大ヒットしますが、イギリスの方が順位が上であることが多いです。彼はイギリス出身だから?と考えましたが、調べたらカナダ出身で全然違いました。
米R&Bシンガー、シザがついにニュー・アルバムを告知!
でも、話を聞いてるとなんか申し訳なくなってくる...。
期待に応えるとか、プレッシャーとかをある程度克服したように聞こえるけど、
自分も「まだ出さないの?」って感情が出ちゃってた気がするから、それは、ごめんなさい。
🦆 年間チャート・レビューも近々...。この記事を読んでくださった方、ありがとうございました。 🦆